桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

今日の東京新聞

2014-09-21 | Weblog
山口法政大学教授のコラム、雑誌「創」篠田編集長の批評、いいねぇ。
山口教授は、今、「廃刊しろ!」などと騒ぎ立て、自分の新聞読者を増やそうと画策している新聞社に対して、「同じように誤報を垂れ流しているだろうに」と批判している。朝日の誤報を攻撃する新聞社が悪質なのは、政治権力の言いなりに誤報を書いて反省もしていない点だ。安倍首相が「福島原発の汚染水は、完全にブロックされている」と、全世界に向かって偽りを宣言した。あれから何ヵ月だろうか、凍土作戦とか言われた手法も、未だに実現の見通しはないし、地下水からの汚染水の垂れ流しは、誰が考えても明らかだろう。
安倍虚言を大々的に報じた、かの新聞社は「虚言だった」と訂正したろうか。
放射能汚染の実態を隠蔽して日本の名誉を守っているから、その誤報は許されるとでも考えているのかも知れないが、先ず己れの頭のハエを逐わないとねぇ。
池上氏が週刊誌に書いた「罪なき者、石をもて打て」を紹介した篠田編集長も、同じように他社の過失に乗じた見苦しい新聞社や週刊誌を批評しているが、朝日の誤報が由々しき問題であることは事実であっても、冷静さを欠いた報道は、自らに降りかかって来る問題でることを諭す。
一過性狂騒病質を持つ日本人は、一度事故があれは命を危うくして故郷を奪い、生活を奪う原発事故に付いても、もう終わったように鎮まったけど、社会の「ボクタク」たるべきマスコミが、同じように狂騒を振り撒いて、どうしようと言うのだ。日本には権力に寄り添うマスコミが多過ぎる。書かれたまま、言われるままを盲信するのではなくて、何が真実かを見誤らない目を養いたいよね。

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