桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

青年市長は司法の闇と闘った

2017-12-19 | Weblog
美濃加茂市長、藤井浩人氏の闘いの弁護をされた、郷原弁護士の本を読んだ。
何億もの融資詐欺を行った人物の「美濃加茂市長に30万の賄賂を贈った」とする虚言によって作られた、藤井市長の体験した冤罪は、関口真美なる検事が、大きな役割を果たす。
この書籍には、その詐欺師と女検事で異様な結び付きに付いて、同じ時期に逮捕された留置場で親しくしていた人物の証言として、詐欺師自身が「あの検事は、俺に情がある」と話していたことから、男女関係があるのかと思ったと証言する。
この詐欺師、留置場で親しくなった人物には、その人を利用して社会に帰った後の詐欺計画を持ち掛けたそうだから、相当なタマだ。それも2人もだ。真からの詐欺師なのだろう。
1審では、その虚言が理解されて無罪になったが、2審では逆転有罪。そして、先日は最高裁での棄却。有罪確定だ。
藤井美濃加茂市長の冤罪が教えるのは、日本の司法の怪しさだ。これで有罪ならば、共謀罪で逮捕された人は、ことごとくに虚言を作られて有罪になるだろう。
この詐欺師が数億もの詐欺を見逃され、たった2千万程度の事件として起訴になったのは、関口真美検事の詐欺師に対する情なのか、藤井美濃加茂市長の贈賄罪を証言した褒美かは知らないが、詐欺師の虚言でさえも有罪判決の証言になるのであれば、誰の身にでも冤罪は降り掛かるということだ。
藤井浩人氏は、獄中にいる詐欺師を偽証罪で告発し、新たな闘いを始めた。検察に庇護された犯罪者は、きっと新たな金融詐欺の夢を見ながら刑務所生活を送っているだろうが、犯罪者は許してはならない。ましてや、犯罪者を利用して冤罪を作り、真面目に政治家として生きる若き志を穢す検察は、絶対に許されない。横山なる覚醒剤犯が虚言を弄した福井女子中学生殺し事件を彷彿させる、この冤罪事件。必ず勝つ冤罪だ。藤井さんには、徹底的に闘って欲しいものだ。
俺も冤罪仲間として応援するぜ。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (腐れ検察)
2017-12-19 17:19:52
九州の、引野口事件を思い出します。
死刑執行と再審 (orange mystery)
2017-12-19 19:52:48
今日は、市川一家殺人事件の元少年ら2名の死刑が
執行されました。2名の犯した犯罪は残虐かつ理不尽
なもので被害者の方の無念は計り知れません。
しかし、問題は彼らが再審請求中であったという
ことです。彼らの事件に袴田事件や名張毒ぶどう酒
事件のような強い冤罪可能性はありませんが、裁判
の結果に異議があったはず。その異議申し立ての声を完全かつ永久にかき消してしまう今回の処刑は、
不適切だと思います。
面白き事なき世の中を… (神月拓海)
2017-12-19 21:15:59
今晩から来年・四月一日まで、コメント投・稿を致しません。冬眠洞に入りますので、起こさないで下さい。尚、上の一句は、かの・高杉晋作氏の・辞世の句とされています(司馬遼・作 「世に棲む日々」 の最終章)が、尻切れトンボの句ですな。さて、これを、自分で完成させるとすれば…。
 同志(露語で;コムラード)の皆さん、それと同志でない諸氏も、良いお歳をお迎えください! 神月・拓海(第72歳に)。
一字追加 (神月拓海(2))
2017-12-20 06:18:33
タイトルの、事と・なき・の間に、”も”が入ります。面白き事もなき…です。(おまけ→)高杉も竜馬も、二階の部屋の外に取り付けられて在る・手すりに身を寄せて、下の・普通の・庶民の通りを眺めながら、即興、替え歌などで三味線を弾いていた模様。粋(いき)ですな! 私が、待ち合いの若い女中さんから、直に聞いた話しです。以上。

コメントを投稿