桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

さすが!

2011-06-02 | Weblog
検察は、自分たちに不利なことがあると、殻に閉じこもり、追及から逃れようとする。余程、形勢不利にならないと謝罪をしないが、裁判所は違う。この人たち、かなり言葉を操るのが上手だと感じる。
昨日、布川弁護団が記者会見した裁判所による検察だけに対した判決文交付の便宜供与では、「弁護団からは要請がなかった」と弁明したと毎日新聞に書かれている。
巧いねぇ、弁解。でも、苦しいねえ。
布川弁護団は神田大助裁判長に対しては、再三にわたって「判決文の交付、及び要約文の交付を」と求めた。のみならず、早期の判決謄本交付も求めたのだから、この毎日新聞にある「弁護団からは要請がなかった」は、正しくなかろう。
水戸地裁のコメントだから、これは神田大助から聞き取りした事実を語ったことになるが、神田さんは正確に語れなかったのだろうか。
裁判所と検察庁の間には、こうした判決文の闇取引的な交付が慣例として行われていたことは、すでに弁護団にも伝わっている。官僚のような弁明を聞くのは不愉快を増すばかりだ。水戸地裁所長の談話にある通り、誰にも疑われない公明正大な裁判所であって欲しいものだ。

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