桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

FIFA

2015-12-24 | Weblog
組織は腐る。人間が作る組織は、同じことを続ける人間は汚れて行くために、常に監査の目が注がれなければ、どんな組織でも腐る。俺が「腐れ!!」と言い続ける検察や警察など、その典型的な組織だが、世界のサッカーをリードするFIFAは、フェアプレイの総元締めであるのに、ワールドカップ誘致を巡る巨額の賄賂、そして会長を巡る巨額な賄賂が明らかになり、会長たちが退陣に追い込まれた。
長期にFIFAを取り仕切り、会長を務めたブラッターは「納得しない、戦う」そうだが、何億もの金を「紳士協定で支払った」と言うのだから、その汚れは救い難い。
人間の精神は腐る。

自民党と天皇

2015-12-24 | Weblog
自民党が「歴史を学び未来を考える本部」という組織を立ち上げた。安倍直属の組織だそうだ。
ウルトラ右翼の稲田朋美政調会長は「敗戦で何が変わり、占領政策で何を得て何を失ったかを、しっかり学ぶ必要がある」と語ったらしい。
おいおい!
弁護士だったはずの稲田先生は、敗戦で何が変わったのか、まだ知らないの?
いやぁお目出度い頭だねぇ。それでも弁護士になれるし、自民党では政調会長にもなれる!!日本は、実に目出度い国だ。
慰安婦問題はない、南京虐殺はない、軍国日本の戦争は清かった、と公言する人々に同化する安倍晋三や稲田朋美の言いたいことは、なにも、殊更に「考える本部」を立ち上げるまでもなく明らかだ。
自民党に、その組織を立ち上げて日本全体を同調させるべく号令を発したいのかも知れないが、浅知恵と言うか、浅はかと言うか、哀れな女、哀れな連中だとしか思うない。
いかに安倍や稲田が戦前日本を美化しようと画策しても、すでに行ってしまった過去は変えようがない。子羊民族日本は、そうすれば同調して同化する人も多くなるだろうが、事実は変わらないし、変えようと思えば、必ずや世界中からの非難に晒されようし、目覚めてしまった日本人の反撃も生まれるだろう。
でもさ、思考的に狂ってしまった人や組織は、それが判らないんだよな。
それに較べて、昨日の天皇の誕生日談話は素晴らしいね。 知性、理性の溢れた戦争に対する深い反省を聞くと、天皇に反する国賊自民党!!なんて言ってしまいそうになるよなぁ。
戦争を美化したい自民党、戦争を痛切に反省した天皇、「謙虚に考える」とした自民党の組織に天皇の爪の垢を飲ませたいものだ。