桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

大晦日

2014-12-31 | Weblog
今年も終わる。
過ぎてしまえば月日は短いが、振り替えると、なぜか1年前は遠くに感じる。もしかすると、俺に積み重なる体験が、色濃い時間であるせいで遠くに感じるのかも知れない。
千葉刑務所から仮釈放で帰って18年、俺の時間は再審活動を含めて、あれこれとあった。
また1年、そこに加わるが、我が闘いでは警察や検察の持つ証拠を開示させたいと願った「文書送付嘱託」が裁判官に拒否され、何も成果がなかったと思える今年も、きっと意義ある歳月だったと振り返るときが来るだろう。そうなるように、来る年にも全力を尽くす。
多くの再審請求に理不尽な決定があり、あっという間に再審の春は終わる気配だが、80年代とは違う。闘う仲間の数と質は、あの当時に勝る。更に、社会全体の認識が違っている。そこを信頼して闘えば、必ずや、検察の策謀を打ち破って仲間に勝利の喜びを味わって貰えるだろう。
今日は、我が家の正月準備を、総て終わらせて連れ合いの実家に来た。
俺の好き勝手な想いにお付き合いくださった皆さん、有り難うございました。
また来年も、宜しくお願いします。
皆さんにも良い正月をお迎えください。