桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

面白い記事

2014-12-16 | Weblog
時事のニュースで、中国で死刑が執行をされた男性に再審で無罪判決が下されたことか報じられた。
その中身が、何を書いてるんだか!と呆れる意味で面白かった。
「共産党が支配する中国の司法制度において、刑事裁判で有罪判決が出る確率は100%に近い。一方で、公正さが怪しまれる状況で自白が引き出されることが当たり前のようになっている」とあったのだ。
「自民党が支配する日本の司法制度において、刑事裁判で有罪判決が出る確率は100%に近い。一方で公正さが怪しまれる状況で自白が引き出されることが当たり前のようになっている」と書いて、どこかに誤りはあるだろうか。
日本の刑事裁判でも有罪判決は100%に近いはずだ。あたかも中国の司法制度に問題があるかのように書くが、日本では死刑執行した人に対する再審など、絶対に開かない。袴田事件の再審開始決定に対する検察庁の常軌を逸した抵抗を見れば、中国の司法制度以上に狂った日本の司法制度であることが判るだろう。
全面可視化を拒否して「公正さが怪しまれ状況」を続けて「自白」に頼って事件解決を図る日本の司法制度と、どこが違うのだろうか。
この記事は中国の司法制度の異常を書いたようだが、さして変わりのない日本の異常さも指摘してる記事と言えるだろう。