桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

腐れ脳の持ち主に

2014-01-21 | Weblog
袴田事件の集会から帰った後、すぐに衣類の味噌漬け実験をするつもりだったが、麻布が見つからなかった。
袴田巌さんの犯行衣類とされた物は、麻袋に入れられて味噌タンクから発見されたとされているから、緑色布などを直接に味噌に漬けたらば、腐れ脳の持ち主は「実験のやり方が正しくない」と、必ず難癖をつけるに違いないからだ。もちろん、腐れ脳の持ち主とは検察だけど。
俺のパソコンは一太郎が入ってないらしく、送られる資料が文字にならないから読めなくて、昨日の弁護団会議で、漸く国・検察の否認の中身を知った。黒を白と言いくるめる悪知恵には長けた連中だけあって、実に巧みに検察官の行為が正しいと主張する。帰宅した後、パソコンを使って、その馬鹿げた詭弁を指摘するつもりだが、その一部を書くと、俺は事件のあった夜、野方の商店街から友人二人に電話をしている。兄の勤める店で飲み、外に出た角の店だったが、確か、午後11時前だ。「その電話の相手や電話局で記録を調べるべきだった」と、弁護団が指摘したのに対して、腐れ脳たちは「約2ヶ月も前におけるその電話の日時について明確な裏付供述が得られたか否かは不明であるし、昭和42年当時、約2ヶ月前における通話記録を入手することが可能であったかも不明である。従って捜査に誤りはない」と言う。
これ、実は大変なことを言ってる。
俺が逮捕されたのは事件が発見された後、44日目だ。俺を有罪とした証拠になる証人たちも、その後に「桜井と利根町周辺で会った」と語らされるのだが、有罪に使える証拠ならば「約2ヶ月前」でも構わないけど、無実の証拠になると「明確な供述を得られたか否かは不明」と主張する。この自己矛盾を書いて恥じない精神こそ、腐れ脳の本質なのだろう。
やっと麻袋に使える布も手に入れたので、明日、水戸に帰ったらば袴田事件の真の犯罪者を示す味噌漬け実験だ!
袴田巌さんを死刑囚にした真犯人の腐れ脳、待ってろ!!