桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

忌野清志郎

2009-05-05 | Weblog
俺は音楽が好きだったが、どうもロックというのは苦手だった。妙に突っ張った生き方をしてる連中と思い、耳に残すことなく聞き流していたが、忌野清志郎が死んで、その歌が溢れるようにテレビで流されるのを聴いているうちに心に谺するものが生まれて来た。どうも忌野清志郎のロックは、俺が思っているロックシンガーとは違っていたようだ。
平和や愛、平等など、人間のあるべき理想を感覚的に真っすぐに捕えた作品ばかりだったようだ。
見て判らざる、知って理解せざる、人は危うい。俺など、その欠陥を多大に持っていると、改めて感じる出来事だった。
俺のように亡くなってから作品に触れて感じる人もいる。これが芸術の素晴らしさだな。
忌野清志郎は、きっと時を超えて日本の若い感性に働きかけることだろう。