15.最後に
100周年に思いをはせて、あれこれと好き勝手な妄想をし、個人的な偏見があちこち散在しているわけですが、西武線の魅力は何かと聞かれたら、豊富な車両系列と網の目のような路線が魅力という答えになると思います。
近年JR主体のE231系を基本とした車両から新車を送り出している民鉄が複数ありますが、独自の車両設計を行っていることは、効率だけを求めず企業アイデンティティを重視している証ではないでしょうか。
日立製の30000系はこれからの西武車両の基礎となる系列だけに、今後どのように発展していくのか興味深いところです。
20000系が日立の提唱する基本設計を使用し、東武も50000系で使用。小田急、東急、相鉄がJRを基本にしている事を考えると、中央線を境に関東の北側と南側では基本設計グループが分かれていることが面白いと感じます。
これからの高齢社会において、通勤輸送体系は10~20年後にはかなり変わることが予想されます。朝のラッシュ時とその他の時間帯では、乗降客数はかなり差が出るでしょう。今のダイヤを守るのか、それとも間引きしていくのか、または車両の連結数を減らして本数を維持していくのかなど、高齢社会と少子化は公共輸送企業にとっても重要な課題と言えます。
東京一極集中化と言われますが、人口はあるものの生産人口の比率は大きく変わる時代が近いだけに、公共輸送を担うそれぞれの鉄道会社は難しい時代を迎えるかもしれません。
路線については他社線と比べても、相互乗り入れをしているのは池袋線と秩父線のみ。中央線と接続している多摩川線、国分寺線、多摩湖線は乗り入れなんてことは全く気配もありません。JR側の過密ダイヤではそこに割って入ることは無理な状況ですが、将来ダイヤに余裕が出たときには乗り入れの可能性がないともいえません。
新宿線は新宿駅に乗り入れる事が出来ないのは立地の関係なので、やはりそれを補完するためにもメトロ東西線乗り入れが出来れば、利便性は格段に向上し都心への足として重要な線になる気がします。
本川越駅は東武、JRとの接続は難しいでしょうが、脇田信号所の単線を複線に解消できれば、本川越発の本数も増やせるはずです。飯能駅が長らく単線でしたが、今は複線になり駅の許容量が増え便利になったわけですから、いつまでも放っておくことは得策ではないと思います。
国分寺~本川越の本数が増えれば、小平から本川越行きの本数が減る新宿線の現行ダイヤは多少なりとも改善されるでしょう。
新宿線の急行(朝の通勤急行を除く)が田無から各駅停車になり所沢までの所要時間がかかるのに対して、池袋線はほぼ同じ位置にあるひばりが丘以降も急行ダイヤが持続出来るのは、新宿線のように接続線がないからですが、小平、東村山停車の急行があれば所要時間の短縮になります。通過する駅の本数減には小平~新所沢の区間列車のダイヤを作れば、小平で拝島線と新宿線が接続待ちする時間が不要になり、全体的な時間短縮になると思われます。上りについては田無駅には折り返しの列車運用があるのですから、この本数を増やせば、小平で拝島線との接続待ちをしている2~3分停車は必要なくなります。所沢で2分近く停車し小平でも2~3分連絡停車すると、この短い区間だけで4分~5分近く遅くなるのですから、これが解消されれば到達時間がもっと短縮され利便性が上がると考えられます。
区間列車設定で現行の小平~玉川上水の電車はどうなるのかというと、現行の4両編成で運行する乗車率は低いので廃止して良いのではないかと思います。本来この系統は萩山で多摩湖線との接続本数を増やすためだと思うのですが、拝島線の列車種別には玉川上水があるので、拝島線の本数を増やす方が全体をみると得策のように思えます。この拝島線は第3の幹線として整備が進んできています。踏切の立体化工事や本数増などで新宿線への影響が大きくなっています。
立地的に見ても萩山で多摩湖線、小川で国分寺線と2線が接続する唯一の経路です。この線が本線化されることによって、国分寺への乗客の流れをそのまま新宿線に留める事が出来るダイヤになれば、新宿線の所沢~本川越より重要な路線になる可能性があります。
拝島駅は島式ホーム1本と終端駅としては貧相なものですが、西武立川~拝島間の一部単線も高架線による複線になれば、より使い勝手のいいものになります。その場合拝島駅も高架ホームとなりホームが増設しやすくなるでしょう。
青梅線、五日市線とはホームがかなり離れていますが、乗り入れをしようと思えばいつでもできる環境が残っています。拝島線が出来た当時には乗り入れを提案したものの、当時の国鉄から拒否されて実現には至りませんでしたが、中央線は度々ダイヤが乱れる事があり、結果青梅線は立川から折り返し運転となり、東京への直通がキャンセルされますので、乗り入れできればお互い足りないところを補完できて便利な線になる要素を含んでいます。西武新宿発奥多摩行きなんていう種別も出来るかも知れません。
このほか休止線になっている安比奈線もありますが、この線の復活はほぼ望み薄になった感があります。まだまだ気になる線はありますが、未来に向かってどのように変貌していくのか興味はつきません。
ここまで長々と空想話を書いてきましたが、西武鉄道100周年という節目に当たり、より発展する鉄道になる事を願って終わりとしたいと思います。長文にお付き合いいただきまして厚くお礼申しあげます。
100周年に思いをはせて、あれこれと好き勝手な妄想をし、個人的な偏見があちこち散在しているわけですが、西武線の魅力は何かと聞かれたら、豊富な車両系列と網の目のような路線が魅力という答えになると思います。
近年JR主体のE231系を基本とした車両から新車を送り出している民鉄が複数ありますが、独自の車両設計を行っていることは、効率だけを求めず企業アイデンティティを重視している証ではないでしょうか。
日立製の30000系はこれからの西武車両の基礎となる系列だけに、今後どのように発展していくのか興味深いところです。
20000系が日立の提唱する基本設計を使用し、東武も50000系で使用。小田急、東急、相鉄がJRを基本にしている事を考えると、中央線を境に関東の北側と南側では基本設計グループが分かれていることが面白いと感じます。
これからの高齢社会において、通勤輸送体系は10~20年後にはかなり変わることが予想されます。朝のラッシュ時とその他の時間帯では、乗降客数はかなり差が出るでしょう。今のダイヤを守るのか、それとも間引きしていくのか、または車両の連結数を減らして本数を維持していくのかなど、高齢社会と少子化は公共輸送企業にとっても重要な課題と言えます。
東京一極集中化と言われますが、人口はあるものの生産人口の比率は大きく変わる時代が近いだけに、公共輸送を担うそれぞれの鉄道会社は難しい時代を迎えるかもしれません。
路線については他社線と比べても、相互乗り入れをしているのは池袋線と秩父線のみ。中央線と接続している多摩川線、国分寺線、多摩湖線は乗り入れなんてことは全く気配もありません。JR側の過密ダイヤではそこに割って入ることは無理な状況ですが、将来ダイヤに余裕が出たときには乗り入れの可能性がないともいえません。
新宿線は新宿駅に乗り入れる事が出来ないのは立地の関係なので、やはりそれを補完するためにもメトロ東西線乗り入れが出来れば、利便性は格段に向上し都心への足として重要な線になる気がします。
本川越駅は東武、JRとの接続は難しいでしょうが、脇田信号所の単線を複線に解消できれば、本川越発の本数も増やせるはずです。飯能駅が長らく単線でしたが、今は複線になり駅の許容量が増え便利になったわけですから、いつまでも放っておくことは得策ではないと思います。
国分寺~本川越の本数が増えれば、小平から本川越行きの本数が減る新宿線の現行ダイヤは多少なりとも改善されるでしょう。
新宿線の急行(朝の通勤急行を除く)が田無から各駅停車になり所沢までの所要時間がかかるのに対して、池袋線はほぼ同じ位置にあるひばりが丘以降も急行ダイヤが持続出来るのは、新宿線のように接続線がないからですが、小平、東村山停車の急行があれば所要時間の短縮になります。通過する駅の本数減には小平~新所沢の区間列車のダイヤを作れば、小平で拝島線と新宿線が接続待ちする時間が不要になり、全体的な時間短縮になると思われます。上りについては田無駅には折り返しの列車運用があるのですから、この本数を増やせば、小平で拝島線との接続待ちをしている2~3分停車は必要なくなります。所沢で2分近く停車し小平でも2~3分連絡停車すると、この短い区間だけで4分~5分近く遅くなるのですから、これが解消されれば到達時間がもっと短縮され利便性が上がると考えられます。
区間列車設定で現行の小平~玉川上水の電車はどうなるのかというと、現行の4両編成で運行する乗車率は低いので廃止して良いのではないかと思います。本来この系統は萩山で多摩湖線との接続本数を増やすためだと思うのですが、拝島線の列車種別には玉川上水があるので、拝島線の本数を増やす方が全体をみると得策のように思えます。この拝島線は第3の幹線として整備が進んできています。踏切の立体化工事や本数増などで新宿線への影響が大きくなっています。
立地的に見ても萩山で多摩湖線、小川で国分寺線と2線が接続する唯一の経路です。この線が本線化されることによって、国分寺への乗客の流れをそのまま新宿線に留める事が出来るダイヤになれば、新宿線の所沢~本川越より重要な路線になる可能性があります。
拝島駅は島式ホーム1本と終端駅としては貧相なものですが、西武立川~拝島間の一部単線も高架線による複線になれば、より使い勝手のいいものになります。その場合拝島駅も高架ホームとなりホームが増設しやすくなるでしょう。
青梅線、五日市線とはホームがかなり離れていますが、乗り入れをしようと思えばいつでもできる環境が残っています。拝島線が出来た当時には乗り入れを提案したものの、当時の国鉄から拒否されて実現には至りませんでしたが、中央線は度々ダイヤが乱れる事があり、結果青梅線は立川から折り返し運転となり、東京への直通がキャンセルされますので、乗り入れできればお互い足りないところを補完できて便利な線になる要素を含んでいます。西武新宿発奥多摩行きなんていう種別も出来るかも知れません。
このほか休止線になっている安比奈線もありますが、この線の復活はほぼ望み薄になった感があります。まだまだ気になる線はありますが、未来に向かってどのように変貌していくのか興味はつきません。
ここまで長々と空想話を書いてきましたが、西武鉄道100周年という節目に当たり、より発展する鉄道になる事を願って終わりとしたいと思います。長文にお付き合いいただきまして厚くお礼申しあげます。