いつから始まったシステムなのか忘れたけれど、映画館の全席指定ってなのとかなりませんかね。混みこみの場合はしゃーないのかなとも思うが空きすきでそれをやる必要があるのか、聞きたい。昨日行ったヒューマントラスト有楽町。平日の午後だったしとても空いてた。だけど強制的に指定席を決めさせられ向かった先にはどー見てもこの人らこの映画を観るタイプじゃないだろ、と言いたくなるような60歳オーバー(60歳以上がイカンと言っているのではなくあくまでもそのタイプじゃなかったことがここでは問題)の爺婆が陣取っていた。私が選んだのは足が延ばせる席で他の爺婆たちも同じ思いでその席を選んだのだと思う。それにしてもズラッと彼らが並んで座り、グテッとした姿には気持ちが沈んだ。おまけに私の指定席には別の人が座っていて? となった。入口にいるもぎりの女の子に確かめてから再度そこに行き、自分の席にいた人にはどいてもらった。ここらでせっかくの楽しみにしていた映画鑑賞がややしぼんだ感じ。座って気が付くと隣のじじいはゲップを繰り返すマジ鬱陶しい人。画面に向かって話しかけることもしばしば。もー! と席を替わりたかったが暗いし、ちょうど真ん中の映画を見るには一番いい席にいて立ち上がるのもはばかられた。もうちょっと勇気があったらなぁー、と悔やまれる。ゲップじじいは上映中、何回繰り返したのかも分からんほどのゲップ攻撃。終盤にはあくびも加わり本当にうるさかった。あんな奴観に来るなよ! と本気で言いたい。エンドロールの途中で席を立つ老人(ゲップ爺ももちろんその中に入る)も多数いてマナー違反もエエ加減にせーよ。あれを西川美和監督作品と知ってやって来たのか? 劇場が場末ならともかく有楽町であれだぞ。ついてなかった、と諦めるしかないのでしょうけれど指定席でなければなぁと思わずにはいられない。
なーるほど、って映画で観て損はない作品、だと思う。松たか子さんも頑張っていたし(そうは言っても案外あれは彼女の地に近い役だったんじゃない? なんて気もする)苦手なタイプの阿部サダヲさんもしっかりと役になりきって演じていて好感が持てた。西川美和監督の成すところなのでしょうけれど役者を上手く使っていて凄いなぁと感じた。学生時代に関わった是枝監督作品”ワンダフルライフ”に出ていた伊勢谷友介さんの使い方なんて絶妙だった。その他の名前も知らない女優さんたちもいい仕事をしていらした。物語はちょっとぶつ切りな感じもしないではない場面もあったけどそれが彼女らしさなのかな。探偵役の鶴瓶師匠の背中のタトゥが鮮明過ぎて印象に残りまくり。ここはあれでよかったの? と疑問に思ったけど後になればあれでよしとなるのかな。役者に助けらた作品、これもまた監督の力量なのですよね。いいものを観せてくれてありがと!
凄まじい(?)青春映画だった。1961年日活製作の映画なのでその時代を反映するかのような、今じゃ考えられない若者の熱意が伝わってきた。内容はやや馬鹿らしいところもあってこれを今村昌平監督が作ったの? と信じられない場面もないとは言えなかった。若い頃の長門裕之さんと南田洋子さんが共演。カップル役ではなかったしその後に彼らが恋仲になるなんて予想も出来ないようなふたりだった。当時新人女優だった吉村実子さんの演技がとてもいい。まっしぐらに突き進む心意気と彼女の目がぴったりで適役。この人はだいぶ前にNHKの向田邦子作のドラマの母親役を演じてていいなぁと思ったが、17歳の新人の頃も素晴らしかった。綺麗でツンと澄ましているだけが女優ではないのだ。マシンガンをブッ飛ばして最後は便器に顔をつけて死んでしまったチンピラ役の長門さん。当時はあんな風にいきがったガキがあちこち(特に舞台の横須賀あたりには)に存在していたのだろう。今となっては遠い昔の話しなのでしょうけれど。その他にもキリッとしていながらどこか間が抜けていた若い! 丹波哲郎さんや殿山泰司さん、加藤武さん、小沢昭一さん、大坂志郎さんなど懐かしメンツがそろっていて飽きなかった。それと毎度のことながら棒読みセリフでいつ見ても同じ調子の元水戸黄門役、東野英治郎(?)さんは妙に哀愁が漂っていていい味が出ていた。こんな映画、現代じゃとても作れない。古い映画も時にはいいものだ。
疲れて帰って来たところで見たせいか、マジ暗くてつまらない内容の映画だった。そうは言っても始まりから30分くらいでもーいいや、となって見なかった。それくらいおもろないもの。テレビドラマで放送されていた時にはNHKらしくない脚本に興味をもって数回は見ていたのだが。なにが面白くなかったのか? 話し全体が暗い印象しか残らなかったから? お終いを知らないからもしかしたらハッピーエンドでめでたし話になっていたのか? 今となったらどっちでもエエ話。鈴木京香さんは綺麗だけどそれ以外はちょっとね。相手の長谷川博巳(?)って名前だったか。彼は素人ですかと聞きたい程に演技がヘタ。あの人がしゃべると場が白けた。夫婦の片割れ役の深キョンもいつまでお嬢様やってんだい、と言いたいし。彼女も相変わらず演技はNGだね。もーちょい何とかならんのか。ヘタな役者が出てくるとそれだけで映画もテレビも舞台なんてもちろん、つまらないものになる。テレビの時にはもう少しまともだった気がするのだがそれはこちらの気のせい?
昨夜の大泉洋さん原作のドラマ、面白かった。5人兄弟の役者たちが良かった。締まらない感じの大森南朋さんの姿も初めて見て新鮮だった。”踊る~”と車のCMでしか見たことのない、ユースケ・サンタマリア(いつも思うけれどこの人の芸名ってなんか変じゃない? ちっとも本人にマッチしていなくて違和感がある)さんも無口でいかにも、長男だった。彼にもこんな寡黙な役が出来るんだ~と馬鹿にしてんじゃないけど驚いた。エリート社員(?)でいかにもこれから、って役どころは役者としても正にこれから、の永山絢斗くんがいい感じで演じていた。イイねぇ、絢斗くん。にいちゃんもいいけど彼もイイ。あと相変わらずのオーバー気味演技の小澤征悦さん。この人はこのキャラで行くしかないのよね。舞台映えはするんだろうな。テレビドラマの枠からははみ出ている。ドラマじゃもったいない。最後はただ今上昇中(?)の高良健吾くん。役の上では存在感のないニートだったけど実際は存在感ありあり。これからが楽しみな役者を揃えてのテレビドラマ。続編を見たい! 大泉洋さんって案外じゃない? 舞台もちょこっと覗いてみたくなったが役者があのメンツかと思うと・・・・。ごめんなさい劇団員の方々。