桐野夏生のリアルワールドを読んだ。書き出しからは想像も出来なかった結末に驚いた。女子高生の取り返しのつかない世界。そんな世界が実際にあるかどうかは別にしてあったら面白くて怖いなあと、思わせる事に再びびっくりさせられた。話の発端は隣の家に住む男子高生が、母親を殺した事だった。最近は同じ様な事件が現実にも起きているので、小説の中の出来事とは思えないのが、正直恐ろしくもあったけれど。ありそうでなさそう、でもどっかで広がっているのかも知れない未知の生活。実に上手くその中に私を引きずり込んでくれた。次の作品を読むのが楽しみ。ただ、普段の生活で彼女は一体何を考えて日々暮らしていらっしゃるのだろうかと、余計なお世話でしょうけれど気になった。