スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ハイセイコー記念&政策の決定

2023-11-01 19:07:54 | 地方競馬
 全日本2歳優駿トライアルの昨晩の第56回ハイセイコー記念
 ビッティンキバラはタイミングが合わず1馬身の不利。ライゾマティクスが逃げてクルマトラサン,ピコイチと差がなく続きました。4番手にポッドマーフィーとダテノショウグン。6番手にドウザンとビッティンキバラ。3馬身差でゼイトク。2馬身差でイチニチショチョウとケテンドリーム。2馬身差の最後尾にルートヴィヒ。前半の800mは50秒3のミドルペース。
 3コーナーを回ると2番手だったクルマトラサンの内にダテノショウグンが入ってきて,外のピコイチの3頭が並びました。直線の入口では前の4頭と5番手以下は大きく開きました。さらに外を回ったピコイチは直線に入ると一杯に。コーナーワークでクルマトラサンの前に出ていたダテノショウグンが,直線はライゾマティクスの外へ。あっさりと差すと後ろとの差を大きく広げていって圧勝。逃げ粘ったライゾマティクスが8馬身差で2着。クルマトラサンが1馬身差の3着。
 優勝したダテノショウグンはここまでデビューから4連勝。5連勝での南関東重賞制覇。前々走以外はいずれも2着に1秒以上の差をつけていましたので,南関東重賞は初挑戦でもおそらく能力は最も上だろうと思っていました。このクラスの馬を相手に走るのは初めてでしたが,それでもまた圧勝しましたので,南関東生え抜きの馬の中では間違いなく最強とみてよいでしょう。父はバンブーエール。母の父はマンハッタンカフェ。3代母が1994年のJRA賞で最優秀3歳以上牝馬に選出されたノースフライト
 騎乗した大井の御神本訓史騎手は習志野きらっとスプリント以来の南関東重賞65勝目。第44回以来となる12年ぶりのハイセイコー記念2勝目。管理している森下淳平調教師は南関東重賞17勝目。第49回以来となる7年ぶりのハイセイコー記念2勝目。

 養育者の自然権jus naturaeが拡充されることが,結果effectusとして国家Imperiumの力potentiaを増大するということはあり得るし,事実としてそうであろうと僕は思います。ですから政府がこうしたことを政策として実行することは現実的に生じます。現代でいえば,少子化対策は先進国では必須といえる政策ですが,養育者の自然権を拡充する政策は,その一貫を担い得るようなものでしょう。しかしそれはあくまでも市民Civesの自然権の拡充という観点からなされるべきであるというのが,スピノザの哲学からの帰結になるのであって,国家の力を増大させるという観点からされるべきではないのです。むしろ,市民の自然権が拡充されることが,国家の力を増大させるという結果を齎すという観点から,政府の政策が決定されるのが望ましいといえるでしょう。
                                   
 ただし,このことをいうためには次の点にも注意しなければなりません。第二部定義七により,多数の個体が総体的な原因causaとしてひとつの結果を生じさせるように協同するのであれば,そうした多数の個体はそれ自体がひとつの個物res singularisとみなされます。たとえば第二部自然学②要請一により,人間の身体humanum corpusは多くの個体がひとつの結果を齎すような原因となっているような物体corpusですから,この種の個物です。したがって,市民全体が原因としてひとつの結果を齎すならば,市民全体によって構成されているもの,たとえば国家はそれ自体がひとつの個物なのです。これはごく単純にいえば,国家をひとりの人間の身体によって喩えたようなものだと理解してください。スピノザは基本的に国家がそのようなものであることが最も好ましいと考えています。それが現実的であるかどうかはともかくとして,スピノザの哲学からこのような帰結になるのは当然であるといえ,僕もこの考え方は支持します。
 ここでは国家がひとつの個物とみなされるので,国家にも第三部定理七が適用されることになります。前もっていっておいたように,この定理Propositioはすべての個物に適用されるから人間にも適用されるのであり,よって国家がひとつの個物とみなされるのなら,国家にも適用されなければならないのは当然です。よって国家には国家に特有の現実的本性actualis essentiaがあります。

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