スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京2歳優駿牝馬&第五部定理三九備考の意味

2016-12-31 19:08:51 | 地方競馬
 北海道から1頭,金沢から1頭,愛知から1頭が遠征してきた第40回東京2歳優駿牝馬
 ゴーフューチャー,スターインパルス,ピンクドッグウッド,アップトゥユーの4頭が前に。例によって1周目の正面では雁行でしたが,1コーナーからのコーナーワークで隊列が決まりました。5番手はヤマミダンス,オーブスプリング,ウズメヒメの3頭の集団。ガロ,ビジュフルール,ブルージェットの3頭も集団。さらにイクノチャン,グラスサファイヤ,ジュンアイノキミの3頭も集団,この後ろにアンジュジョリーという隊列に。前半の800mは49秒7でハイペース。
 3コーナーを回ると3番手だったピンクドッグウッドが先頭に。前の2頭は後退し,アップトゥユーが単独の2番手。この後ろはやや差が開いてガロが追い上げてきました。直線は一時的に3頭の争いとなったものの,追い上げていたガロがギブアップ。前の2頭に絞られましたが最後は前に出ていたピンクドッグウッドが突き放して快勝。アップトゥユーが3馬身差で2着。ガロの外からいい脚で伸びたアンジュジョリーが4馬身差で3着。
 優勝した愛知のピンクドッグウッドは前走までは北海道所属。フルールカップを優勝していました。オーブスプリング,ピンクドッグウッド,アップトゥユーの3頭は能力上位で,それに未対戦組がどこまで食い込めるかというのが僕の見立て。上位2頭に関しては順当な結果だったのではないかと思います。これからどれだけ対戦していくかは分からないですが,勝ったり負けたりということを繰り返していくことになるのかもしれません。父はサウスヴィグラス。母の半姉に2002年のフェアリーステークスを勝ったホワイトカーニバル
 騎乗した愛知の戸部尚実騎手と管理している愛知の川西毅調教師は南関東重賞は初勝利。

 たとえば第二部定理一七の様式で人間の精神が外部の物体を現実に存在するものとして観想するという場合を考えます。
                                     
 岩波文庫版117ページの第二部自然学要請三から,人間の精神はきわめて頻繁に,またきわめて多くの物体を現実的に存在するものと観想するだろうことは間違いありません。ところでこの要請は,第五部定理三九備考で,人間の身体がきわめて有能であるといわれているときの前提のひとつと僕がみなしたことです。ところが第二部定理一七の様式で人間の精神のうちに生起する外部の物体の観念は表象像imagoなのであって,十全な観念ではありません。いい換えればそれは人間の身体の受動passioと平行的にその人間の精神のうちに生起する人間の精神の受動です。つまり人間の身体が有能であるということのうちには,人間の身体がきわめて多くの働きを受けるpatiということが含意されているのです。
 第五部定理四〇がいっているのは,ものは働きをなすことが多いほど完全であるということでした。これはいい換えれば働きを受けることが多いほど不完全であるということです。つまり人間の身体が有能であるといわれるとき,それは部分的には,人間の身体はより不完全であるという意味を含んでいるのだと僕は考えます。もちろんそれは,単に人間の身体だけが不完全であるという意味ではなく,人間の精神もまた不完全であるという意味が含まれているということです。この意味において,僕は第五部定理三九備考の最初の段落には,人間の身体がほかの物体よりも完全であるということが全面的に含まれているとは考えません。
 ただし,次の事柄もまた事実です。たとえば第二部定理三九の様式で人間の精神のうちに共通概念notiones communesが生起するというケースは,同じように第二部自然学②要請三からきわめて頻繁に生じるといえます。したがって,人間の精神は,きわめて多くの共通概念を有することができます。共通概念は十全なのですから,第三部定理三によりそこからは精神の能動Mentis actionesが生じることになります。なのでこの意味においては,人間の身体が有能であるということのうちに,人間がより完全であるという意味が部分的に含まれることになります。
コメント
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