スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ロンジン賞ジャパンカップ&否定の理由

2014-11-30 18:48:03 | 中央競馬
 アイルランドから1頭,ドイツから1頭,カナダから1頭が招待された第34回ジャパンカップ
 好発はジェンティルドンナ。外から押してサトノシュレンがハナを奪い,内のエピファネイアと外のタマモベストプレイが2番手を併走。4番手がアンコイルドで,この4頭が先行集団。好位集団はトーセンジョーダンとトレーディングレザーが並び,控えたジェンティルドンナ。さらに内にジャスタウェイ,外にイスラボニータと続きました。最初の1000mは59秒6でミドルペース。
 前の4頭が後ろに差をつけたまま直線に。サトノシュレンはすぐに後退。先頭に立ったタマモベストプレイと外のアンコイルドの中からエピファネイアが持ったままで並び掛けると,残り400mで先頭に。すでにここで勝負ありの大勢で,追われたエピファネイアが独走状態になり,4馬身の差をつけての圧勝。前の集団の外に出して伸びたジャスタウェイが2着。後方3番手から内目の馬群を捌いて脚を伸ばしたスピルバーグが半馬身差の3着。
 優勝したエピファネイアは昨年の菊花賞以来の勝利で大レース2勝目。現4歳牡馬は,古馬と戦うようになってから芝の重賞ではほとんど結果を残せていませんでしたし,この馬自身,内面に課題を抱えている馬なので,個人的には軽視していました。ただ,能力の上限まで発揮すれば,今日くらいは走れるということなのでしょう。行きたがるのを押さえきった鞍上の手腕が大きいと思われ,今後も常に今日のようなパフォーマンスを発揮できるのかは疑問視します。安定して力を出せるというのは競走馬の能力のひとつであると僕は考えていて,そうなったときに,本当の一流馬の仲間入りを果たすことになるのではないでしょうか。父はシンボリクリスエス。母はシーザリオ。母の父は第19回を制したスペシャルウィーク。祖母がキロフプリミエール。Epiphaneiaはギリシア語で公現祭。
                         
 騎乗したフランスのクリストフ・スミヨン騎手は2010年の天皇賞(秋)以来の日本馬に騎乗しての大レース2勝目。管理している角居勝彦調教師は先々週のエリザベス女王杯に続いての大レース制覇。ジャパンカップは第29回以来5年ぶりの2勝目。
 せっかくロンジンがスポンサーについたのですから,日本のレースももっと細かくタイムを示したらどうかと思います。

 デカルトの実体の定義に注意すれば,第一部定義三の後半部分,実体はそれ自体で考えられるということを,デカルトは受け入れないであろうということは,スピノザの哲学に立脚した場合,そうでなければならないことになります。観念と観念対象ideatumは,平行論における同一個体だからです。したがって,デカルトがいうように,実体が存在するために神の協力を必要とするなら,実体の観念も神の観念の協力なしには知性のうちに十全には認識され得ません。つまり実体をそれ自身で「考える」ことができるということはないのです。これは名目的な説明といえますが,これだけでもデカルトがこのことを否定するであろうことは容易に推測できます。
 ただし,デカルトの実体の定義は実在的と解するべきなので,注釈が必要です。僕はスピノザが無限に多くの属性の存在を認めたのと同じ意味で,デカルトが無限に多くの実体の存在を認めたとは理解しません。比較していうなら,無限に多くの属性が存在すると主張したスピノザに対しては,デカルトは思惟的実体と物体的実体というふたつの実体の存在だけを認めたと解するべきだと思います。この点に関しては反論があるかもしれませんが,僕はそこには立ち入りませんし,論争もしません。なぜなら,ここでの考察については,これらふたつの実体の場合を説明するだけで,ほかにデカルトが実在すると考えていたかもしれない他の実体についても,どちらかの仕方で説明することが可能だからです。
 まず,物体的実体の方が簡潔ですから,こちらから先にいきます。デカルトは,物体的実体の実在を認めていたのはすでにいった通りです。そして物体的実体が,神の協力なしには存在し得ないと考えていたことも間違いないといっていいでしょう。これはデカルトの運動の発生理論が,二様の解釈に依拠しているということからも明らかだといえます。もしも神が物体の運動の創造主でなかったなら,個々の運動が生じることはありません。そしてその個々の運動が帰せられる実体が物体的実体であると規定されているからです。なので物体的実体がそれ自身で概念されることはありません。
コメント
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