女流王位戦第四局。後手の石橋女流四段が普通の中飛車から4枚穴熊,対して先手の清水王位は銀冠と互いに玉を堅く囲い合う超持久戦となりました。清水王位が仕掛けのタイミングを窺って手待ちを繰り返したこともあり,ようやく戦いになったのは59手目の▲4五歩から。この仕掛けも,仕掛けてよくなったというよりはうまく打開したというような印象で,その後,盤面の右側で長い戦いが続きました。この将棋はどこではっきりと差がついたのか僕にはまったく分からないのですが,先手がと金で後手の金銀を剥がせたのが大きかったようで,最後は清水王位が即詰みに討ち取り,3勝1敗で防衛となりました。あくまでも経験的な感覚で,この将棋については妥当ではないのかもしれませんが,先手銀冠VS後手振飛車穴熊の将棋は,先手が8筋と9筋の両方の位を取ると先手の方が勝ちやすい印象で,もしかすると△9四歩は受けておく方がよかったかもしれません。清水王位は数々のタイトルを獲得していますが,この女流王位戦はとくに相性がよく,これで9連覇,通算でも17期のうち13期保持しています。
竜王戦の方は後手の佐藤棋聖のごきげん中飛車で,これは予想通りといえるでしょう。初日終了時点の△5九角は,僕には無理に攻めさせられているような印象です。
定理三二が証明されてしまえば,定理三二系一を証明することは簡単です。スピノザはこの系に証明を与えていませんが,それはこの系が定理三二から直接的に帰結するからでしょう。実際,意志は思惟の様態であり,様態であるからにはそれはほかのものによって存在と作用に決定されるのだから,意志は自由な原因とはいわれ得ないとするなら,神が意志の自由によってある働きをなしたり作用をなしたりすることがないというのはきわめて当然だからです。定理三二系一はそれだけでみれば神について自由な意志というのを否定している,つまり神には自由意志はないといっているわけですが,定理三二からの流れでとらえれば,そもそも自由意志などというものはどこにもないということが前提となっているわけですから,この結論は当然ということになるでしょう。ただ,ここでのテーマはあくまでも定理三二系一ですので,この流れは脇に置いておき,なぜ神の本性に意志が属さないのかということをもう少し考えることにします。
竜王戦の方は後手の佐藤棋聖のごきげん中飛車で,これは予想通りといえるでしょう。初日終了時点の△5九角は,僕には無理に攻めさせられているような印象です。
定理三二が証明されてしまえば,定理三二系一を証明することは簡単です。スピノザはこの系に証明を与えていませんが,それはこの系が定理三二から直接的に帰結するからでしょう。実際,意志は思惟の様態であり,様態であるからにはそれはほかのものによって存在と作用に決定されるのだから,意志は自由な原因とはいわれ得ないとするなら,神が意志の自由によってある働きをなしたり作用をなしたりすることがないというのはきわめて当然だからです。定理三二系一はそれだけでみれば神について自由な意志というのを否定している,つまり神には自由意志はないといっているわけですが,定理三二からの流れでとらえれば,そもそも自由意志などというものはどこにもないということが前提となっているわけですから,この結論は当然ということになるでしょう。ただ,ここでのテーマはあくまでも定理三二系一ですので,この流れは脇に置いておき,なぜ神の本性に意志が属さないのかということをもう少し考えることにします。