
図ー1 親指が曲げられない

図ー2 曲がりました

図ー3 CM関節のイラスト
昨日、遠くの方から、「親指が曲げられない」と来られた方がいました。図ー1
関節の調整をして、鍼を1本使いましたら、痛みが取れてしまいました。
名残はあるようでしたが、正常に動いていたので治療は終了しました。
親指のCM関節(第一手根中手関節/母指CM関節)は、母指の付け根にある関節で、特に物をつまむ・ひねる・握るなどの動作に大きく関与するため、痛みが出ると日常生活に支障が出やすい部位です。
この関節が「痛くて曲げられない」場合に考えられる主な原因は以下の通りです。
1. 母指CM関節症(母指変形性関節症)
- 中高年の女性に多い。
- 関節の軟骨がすり減って炎症を起こす。
- 「ペットボトルのふたが開けにくい」「つまむ動作で痛む」などが特徴。
- 痛みとともに可動域制限や腫れ、変形が見られることも。
2. 関節包炎・滑液包炎
- 関節を包んでいる組織に炎症が起きた状態。
- 突発的な痛みや腫れがあり、動かしづらくなる。
- 外傷や使いすぎ、冷えなども誘因に。
3. 腱鞘炎(狭窄性腱鞘炎:ドケルバン病など)
- CM関節ではなくその近くの腱に炎症が起きている場合。
- CM関節周辺に痛みを感じることもあり、誤認しやすい。
- 特に「親指を広げる・持ち上げる・伸ばす」動作で痛みが増す。
4. 外傷や過度の使用による一時的な炎症
- 急激な使いすぎ、重いものを持った後などに炎症が起きることがあります。
5. 関節リウマチ
- 複数の関節に痛み・腫れが出る場合は、リウマチの可能性も。
- 特に朝のこわばりや、左右対称に痛みが出ることが多い。