しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生

2016年03月27日 22時09分25秒 | 作品名(は行)
第397回「なぜこの作品は私の心の琴線に触れなかったのか?」
アメコミ映画好きを公言してきた私がこの作品を楽しみにしていないわけがない。製作が決まった当初から公開を待ち遠しく思っていた。しかし、心のどこかで「大丈夫だろうか?」と心配していた。多くのキャラクターが同時に登場する映画には魅力も多い一方で危険も多く伴うからだ。今回の作品「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」は果たしてどうだったのか?

かつて地球を滅亡寸前にまで追い込んだゾッド将軍の脅威はスーパーマンの活躍によって防がれた。しかし強大な力を持つ2人のぶつかり合いは、そのあまりに大きな力の為に街に暮らす人々の多くが犠牲となった。バットマンとして悪党と戦っていたブルース・ウェインが経営する会社「ウェイン産業」のビルも2人の戦いで倒壊し、多くの犠牲者を出した。ブルースはスーパーマンの強大過ぎる力はやがて人類の脅威となると考え、スーパーマンを倒そうと画策していた。昼間は新聞記者クラーク・ケントとして暮らすスーパーマンもまたバットマンの行為を良くは思っていなかった。やがて2人の運命は激しくなる戦いによって交錯していく。

アメリカにある2大コミック会社「マーベル」と「DCコミック」。ここ数年のマーベル作品の成功をよそに、DCコミックはあまり成功したとは言い難い状況が続いていた。しかし、クリストファー・ノーラン監督によって作られた「ダークナイト」3部作は見事というほかない出来の良さだった。だからこそDCコミックは今後の行く末を彼に託したのだろう。製作総指揮というかたちで進められ始めた計画は、すでに「ジャスティス・リーグ」も視野に入れて進み始めている。ここで私の心配は実現のものとなってしまった。特にこの作品は「急ぎ過ぎてしまった。」と言わざるを得ない。

今作はダークナイト3部作でブルース・ウェインを演じていたクリスチャン・ベイルではなく、ベン・アフレックへと変更している。ということは観る側としてはリブートしたものとして色々なことを捉えて観てしまう。(前3部作は無かったものとするとか)にも関わらず、バットマンとして描かれる部分は極めて少ない。個人的には可能であったならアフレック版バットマンとして1本作った方が良かったように思う。

さらに問題は映画の中心を2人の対決ばかりに焦点を当ててしまった予告編・タイトルを含むプロモーション。実はこの作品2人の対決そのものはあまり重点が置かれていません。それなのに予告編で使われたシーンなどを観ると、まるで熾烈な戦いが2人で繰り広げられるかのように描かれてしまいました。(その半分くらいが夢オチという始末)予告編と本編との温度差に個人的にガッカリしました。

そして、一番重要な悪役について。若きレックス・ルーサーを登場させたことは今後のことを考えると良かったのですが、彼が生み出す悪役が原作を知っている人が見れば、アッサリとこの作品の結末がわかってしまうキャラクターだったのです。もう少し姿を隠してくれれば良かったのですが、原作を見てしまっている私は「ああ。そういう結末なんだ。」と拍子抜けしてしまいました。(結果はその通りになりました。)

点数は★★★☆☆です。悪いところばかりが目に付いた作品でしたが、皆さんの評価はどうなのでしょうか?アメコミに興味が無く、バットマンやスーパーマンの名前を知っている程度の人が鑑賞しても面白かったのでしょうか?

そして、今後に控えている作品群について。DC版アベンジャーズともいうべき「ジャスティス・リーグ」ですが、今作には伏線がとても多く登場します。きちんと登場したワンダーウーマンや、フラッシュ、アクアマンなどなど、彼らをもっときちんと描くべきだったと思っています。ワンダーウーマンの登場などは無理やりに登場させたように感じてしまい、魅力的なキャラクターなのにとても残念でした。日米同時公開だったようなので、本国の評判次第では色々と見直しが入るかも知れませんね。ファンとしてとてつもなく残念な作品でした。

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ベン・アフレック,ヘンリー・カビル,エイミー・アダムス,ジェシー・アイゼンバーグ,ダイアン・レイン
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