しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密

2011年12月04日 15時00分47秒 | 作品名(た行)
第249回「新たなる冒険活劇を期待したものの・・・」
「タンタンの冒険」・・・このタイトルをテレビで見た時に私は思いました。「お、タイタンの戦いの続編をやるのか?」と。ヨーロッパでは知らない人はいないくらい有名な漫画らしいのですが、その存在を私は全く知りませんでした。おそらく、この作品の監督がスティーブン・スピルバーグでなかったとしたら、私は映画館へ足を運ぶことは無かったことでしょう。今回の作品は「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」です。

世界中を股にかけて活躍する少年ルポライターのタンタン、彼はある日街で行われていたノミの市で精巧に作られた「帆船ユニコーン号」の模型を見つけて購入する。その直後から2人の男に立て続けに買い取りたいと言われた。タンタンはユニコーン号に何か秘密があると睨み、図書館で調べることにする。すると、かつてユニコーン号は海賊に襲撃され、積んでいた財宝と共に消えた軍艦だったことがわかる。タンタンが自室に戻ると模型は消えていた。彼はノミ市で会ったうちの1人であるサッカリンが怪しいと考え、彼が居るムーランサール城へと忍び込んだ。案の定そこにはユニコーン号の模型があったが、それは同種の別個体であることがわかった。タンタンが再度自宅に戻ると部屋が荒らされており、侵入者の目的は模型ではなく、そこに隠された何かであることに気付く。そして先ほど模型を置いた棚の裏側から金属ケースに入った謎の羊皮紙を見つける。そこには模型が3つあり、そこに3枚の羊皮紙に隠された財宝のありかが書かれていることがわかった。タンタンは愛犬スノーウィと共に財宝発見の冒険へと出発する。

スピルバーグ監督、冒険活劇と聞けば「インディ・ジョーンズ」を思い出します。この作品も彼が監督をした冒険物と聞けば、否が応にも期待してしまうのは仕方がないことだと思います。原作の存在をまったく知らなかった私はワクワクしながら劇場に足を運びました。そこには私の少年心をくすぐってくれる素敵な作品があることを期待して・・・

しかし、その期待は裏切られることになりました。モーション・キャプチャを使い全編フルCGアニメーションで作られた今作はスピルバーグの新たな挑戦であることは認めます。しかし、肝心なのは脚本です。良くいえばテンポがいい。悪く言ってしまえば物事が簡単に進んでしまう。グルグル回るカメラワークであっという間に展開されるチェイスシーンや財宝を巡る謎解きなどがあまりにも簡単に行われてしまい、緊張感・緊迫感のようなものがまったく伝わってきませんでした。

おそらく原作のテイストを大事にしたのでしょうが、あまりに主人公側にご都合主義に作られてしまっていて、何が起こっても良い方に進むことで眠気まで呼び起こされてしまいました。

点数は★★★☆☆です。原作を知っていれば、お約束やキャラクターの名台詞等で楽しむこともできたのでしょうが、その辺りがまったく伝わってきませんでした。この作品は原作ファンやお子さんを連れたご家族で観るのが正しい見方なのでしょうか?

どうやら3部作で制作されることが決定しているようなのですが、大人も楽しめる「インディ・ジョーンズ」を彷彿とさせる作品が観たいと思いました。

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