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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

ようやく返事が来ました。

2006-10-26 19:41:48 | 大阪市役所への質問(再開後)

ようやく、この前書いた「コンプライアンス」論のことについて、下記のとおり返答を得ました。約1ヶ月かかっての返答ですが、私としてはある程度納得のいく回答です。総務局のみなさん、お忙しいところありがとうございました。

さて、今後、大阪市職員のみなさんは、下記の総務局見解のとおり、上司が「違法な指示」をした場合は、「部下は意見を述べ、上司の再考を促す」という道を選んでください。それが「コンプライアンス」論のスジです。

もっというと、先日読んだ『主君「押込」の構造』(講談社学術文庫)という本では、江戸時代のいくつかの藩において、主君である藩主の失政などをとがめたりするために、家老職などの重職にある家臣たちが結束し、主君の親戚筋の他大名や幕府要人などの了解を取り付けた上で、諫言をして、「押込」からさらに「隠居」をせまることがあったそうです。しかも、この行為は当時においてですら、ある種の「正当性」を幕府などから認定されていたとのこと。

ですから、江戸幕藩体制下においても藩主の失政を家老職などの側から諫言してやめさせる道もあったのですから、今の憲法体制下においても当然、大阪市の重職にある方の「失政」ともいうべき施策については、部下の立場から「諫言」してしかるべきだ、それが「コンプライアンス」の道だ、ということになりますね。

<以下、大阪市総務局からの回答>

 違法な職務命令については、当該職務命令に重大かつ明白な瑕疵がある場合には従う義務がないと考えております。もし、上司が違法な指示をしたときには、部下は意見を述べ上司の再考を促すことができます。しかしながら、通常の業務遂行においては、そのような事態は少ないと思われます。
 本市では、コンプライアンスの観点から、違法な命令が発せられるといった事態に陥らないよう、普段からコンプライアンス意識を養い、法令の知識を習得し、また、いつでも上司と部下が相談できる風通しの良い職場づくりを心がけるなどの日常の取り組みが大切と考えております。
 そこで、本市では本年9月から、職員のコンプライアンス意識の向上等を目指して「コンプライアンス研修」を実施しています。
<以上で引用おわり>


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