できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

最近読んだ本をまとめて紹介(2593冊目~2608冊目)

2017-12-31 17:35:23 | 本と雑誌

2018年を迎える前に、今月(2017年12月)読んだ本を紹介しておきます。

またまたいつもどおり、著者名とタイトルと出版社名くらいですけどね。

2593冊目:飯倉章『1918年最強ドイツ軍はなぜ敗れたのか ドイツ・システムの強さと脆さ』(文春新書、2017年)

2594冊目:村越良子・吉田文茂『教科書をタダにした闘い 高知県長浜の教科書無償運動』(解放出版社、2017年)

2595冊目:今野晴貴・ブラック企業被害対策弁護団『ドキュメントブラック企業』(ちくま文庫、2014年)

2596冊目:鈴木衛士『北朝鮮は「悪」じゃない』(幻冬舎ルネッサンス新書、2017年)

2597冊目:木下大生・藤田孝典『知りたい!ソーシャルワーカーの仕事』(岩波ブックレット、2015年)

2598冊目:吉田裕『日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実』(中公新書、2017年)

2599冊目:林屋辰三郎『南北朝 日本史上初の全国的大乱の幕開け』(朝日新書、2017年)

2600冊目:前田速夫『「新しき村」の百年 〈愚者の園〉の真実』(新潮新書、2017年)

2601冊目:山本謙治『炎の牛肉教室!』(講談社現代新書、2017年)

2602冊目:田中康弘『ニッポンの肉食 マタギから食肉処理施設まで』(ちくまプリマ―新書、2017年)

2603冊目:齋藤孝『「文系力」こそ武器である』(詩想社新書、2017年)

2604冊目:ロマン優光『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』(株式会社コアマガジン(コア新書)、2016年)

2605冊目:ロマン優光『SNSは権力に忠実なバカだらけ』(株式会社コアマガジン(コア新書)、2017年

2606冊目:森岡孝二『雇用身分社会』(岩波新書、2015年)

2607冊目:北川慧一・古賀大己・澤路毅彦『非正規クライシス』(朝日新聞出版、2017年)

2608冊目:内田樹『ローカリズム宣言 「成長」から「定常」へ』(株式会社デコ、2018年)

 


今年1年間、お世話になりました&年賀状は出しません。

2017-12-29 18:05:09 | 私の「仲間」たちへ

今日は12月29日。おかげさまで昨日の会議出席をもちまして、2017年の大学での仕事は終了しました。年明けは1月5日から出勤。それまでのあいだ、今日から1週間程度ですが、年末年始の休みに入ります。

この2017年の1年間、みなさまにはたいへんお世話になりました。この場をお借りして、ひとことお礼申し上げます。

この1年間、ほんとうにあわただしくて・・・。実は原稿執筆を中心に、2017年のうちにやり残した仕事がいくつかあります。それをこの年末年始、家に居る間にできるだけ先にすすめておこうかな、と思っています。

なお、このお正月から、私は年賀状を出すのを止めることにしました。

実は2017年の正月も、せめていただいた方への年賀状の返信だけでも「出そう、出そう」と思ったまま、結局、いろんなことに終われている間に出しそびれてしまいました。

おそらくこの年末年始も、上記のとおり、一応、大学の仕事は休みだとはいえ、家でやり残した仕事に終われながら過ごすことになります。なので、「ゆっくりと年賀状を書いて、出せるような心境・状況にはない」と思った次第です。

今後、私の近況が知りたい方は、このブログを見ていただくか、もしくはフェイスブックやツイッターで確認をしてください。2018年の新年のごあいさつを含め、私の動きはそちらの方で常々、発信しております。ちなみに、こういうこともあって、「あえて、年賀状出さなくてもいいや・・・」と思っている面もあります。

本当に失礼な対応になってしまって申し訳ありません。でも、どうか事情をお察しいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。


拙著『新しい学校事故・事件学』と『季刊教育法』をあわせて読んでください。

2017-12-27 23:10:22 | 本と雑誌

まだ出版社のエイデル研究所から掲載号が届かなかったので、今日、梅田の本屋で自分で買ってきたのですが…。

『季刊教育法』の195号、ようやく書店に並びはじめました。

私の連載企画「『ハの字』の両側を見つめる学校事故・事件学」の第2回目も、この195号に掲載されています。

今回の私の原稿は、前号掲載の連載1回目ではほとんど書けなかった拙著『新しい学校事故・事件学』の本題に触れるような、そういう中身になってます。

まあ、ここのところの『季刊教育法』の編集をやっている小野田正利さん(大阪大学)が、「住友さん、『新しい学校事故・事件学』の宣伝を兼ねた連載をやってくれ」とおっしゃるので、ばんばん、その手の原稿を書いているわけですが。

ということで、ぜひ一度、ご一読ください。

それも、できれば拙著『新しい学校事故・事件学』と『季刊教育法』の連載企画、両方あわせて読んでください。そうすると、いろんなことが見えてくるはずです(通販サイトAmazonのリンク先に、私の本の題名部分をクリックすると行けるはずです)。

あと、今号の「教師の不祥事」で敗戦前の事例を扱っている原稿が2本あるんですが…。「これ書くんだったら、『日本近代公教育の支配装置(改訂版)』(岡村達雄編著、社会評論社、2003年)の第2部第3章にも触れてよしいよな~」と、ちょっと不満が残りました。

私が1900~1920年代の教育雑誌や週刊教育新聞の記事、あるいは当時の判例などをてがかりに、その頃の教員の不祥事と処分の問題を論じたのが、この『日本近代公教育の支配装置(改訂版)』の第2部第3章なんですけどねぇ…。

「この話なら、もう15年前に私らも書いてるよ~」と、そこだけツッコミいれておきたくなりました。

あ、そうそう。

『新しい学校事故・事件学』の第1章で、私が『日本近代公教育の支配装置(改訂版)』を書くに至るまでの近代日本の教員処分史研究にかかわったことについても触れています。そういう経験の蓄積の上での私と学校事故・事件とのかかわり、そして『新しい学校事故・事件学』という本の執筆なんですよねえ…。


今日(12月24日)のプリキュアの話です

2017-12-24 09:35:56 | プリキュア話

おはようございます。

今日はクリスマスイブ&娘の誕生日ですが、日曜日でもありますので、いつものとおり今朝のプリキュアの話をしておきます。

さて、今日は先にエンディングの頃の話から。まず、プリキュアたちに倒されたエリシオが「光と闇、一方を消すことはむずかしい」といったこと。また、そのあと倒れたエリシオに対して「私の人形・・・」と、敵のボス・ノワールが語ったこと。これが年明け以降の物語につながってきますね、確実に。

次回予告(次回放送は年明け1月7日のようですが)を見ても、一応、メインの物語はいちか=キュアホイップの誕生日をどう祝うかという話ですけど、そこに古のプリキュア・ルミエルの姿も見えます。どうやらルミエルVSノワールの関係と、今のプリキュアたちVSエリシオの関係が、何やらつながっているような暗示です。

それから、いよいよ1月いっぱいで今シーズンのプリキュアも終わります(来年も新シリーズありますが)。そうなると、どこかでお子さまたちにも今のプリキュアたちとの「別れ」を意識させる回が必要になります。

今回がまさにその回。今回は高校生のゆかり=キュアマカロン提案のクリスマスイベントをやろうと、プリキュアたちのパティスリー(キラパティ)で準備をすすめるなかで、肝心の提案者・ゆかりから「留学したい」という希望が語られるという、そういう展開でした。

なにしろ、いつも「気まぐれネコ」みたいなキャラのゆかりが、今日は自分からクリスマスイベントをやろうといいだし、シエル=キュアパルフェにマカロンの作り方を教わって「完璧」に仕上げたり、「ぎゅ~ってして」といちかに言ってみたり・・・。なんか、冒頭から「変」なんですよねえ。

そして、いちかに「私たち、いつまでこんなことできるのかな・・・」とボソッと言わせてみたり・・・というストーリー展開のなかで、ゆかりが「留学したい」って宣言するという、まあ、そんな感じでした。でも、なんか今日のゆかりは、「気まぐれでプライド高い」って感じじゃなくて、「素直でかわいい」って感じでしたね。そこは今年のゆかりの変化でしょうね。

でもまあ、ここから先はよくあるアニメの展開で、「私たち、離れ離れになっていても、心はつながっている」ということ。今日もエリシオがクリスマスイベントやっているキラパティを襲いにきたから、プリキュアにみんな変身。エリシオはひとりひとりプリキュアをバラバラにして襲おうとしますが、もともと「ひとり」でも強いキュアマカロンに、他のプリキュアがいろんなかたちでもサポートしていくなかで、先に述べたようにエリシオが倒されるわけですね、はい。

そしてラストは、ゆかりのつくったマカロンを食べて、「おいしいんだけど、なんで涙がでるんだろう・・・」といって、いちかたちが泣くというのが、今日のストーリーでした。

以上、今日のプリキュアのお話でした。


本当に「安全な学校」を創りたいと思ったら、戦争や平和の問題は避けられない。

2017-12-21 09:55:00 | 受験・学校

安全な学校がいい ヘリ窓落下事故、子の心に傷 教諭手記「不条理いつまで」

(琉球新報、2017年12月20日)

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-634276.html

こういうケースを見聞きするたびに・・・。

私は戦争や平和の問題について全く何も発言しない、今の「学校安全」関連の議論に強い疑問を感じます。

なにしろ米軍輸送ヘリからのモノの落下事故を学校で防ぐためには、「米軍ヘリが学校の上を飛ばないようにすること」が必要なわけですからね。「基地撤去、米軍撤退」から「地位協定改正で飛行ルートに大きく制限かける」等々、いろいろなオプションはあるでしょうけど。

まあ、こんな感じで・・・。今の「学校安全」関連の議論。

「自分たちが個々の関心のある事故事例だけとりあげて、そこだけ議論していればいいって思ってるんですか?」と言いたくなります。

そして、その疑問は、例の「安保法制」問題の頃からずっと続いているんですけどね。

このことは、次の過去の本ブログ記事からもわかると思います。

http://blog.goo.ne.jp/seisyounenkaikan/e/44bc1bb4e7446c8538aa7e5baf7c069b

<追記>

「子どもたちの安全・安心を守る学校づくりを」と本気で願うのであれば、当然ながら「米軍機が学校の上からモノおとしてくるような、そんな状況はおかしい」って言わなきゃね。ただそれだけのことが、なぜ今の「学校安全」論関係者には言えないのか? それが私には不思議だってことです。



「ブラック校則」集めて文科省に要望して、さて、その先は?

2017-12-21 09:50:09 | 受験・学校

“ブラック校則”見直しを PJが発足し実態調査へ

(教育新聞デジタル版(購読会員限定)、2017年12月14日)

ttps://www.kyobun.co.jp/news/20171214_06/

大事な取り組みだと思うし、問題提起的には必要だとは思いますが。

だから「やるな」という気は、全くありません。

でも、厳しい言い方になりますが、問題提起的なこの取り組みの「その先」で、おそらく、行き詰る気がします。

「いろいろ事例を集めても、結局、文科省にお願いするだけですか?」

ここに私のひっかかりがあります。

たぶん「文科省にお願いするだけ」なら、文科省は一枚「校則はかくあるべし」などというあたりさわりのない通知を出して、それで終わりでしょうね。

・・・かつて、このような取り組みを、瀬戸則夫という弁護士は「空爆」と呼びました。

その一方で、実際に何か、校則に関する指導で生きづらさを感じている子ども。

その子どもひとりひとりの生きる場で、実際に動ける人(そのなかには学校の教職員も保護者も子ども自身も含まれる)が、どれだけのことができるのか。

そういう地道で、しんどくて、場合によれば自分の手も汚れるし、自分も傷つくかもしれない。

でも、現場でのそういう粘り強い営みなしには、おそらく「その先」は切り拓けない気がします。

・・・同じく、このような「自分の手も汚れるし、自分も傷つくかもしれない」けど、現場で問題解決の道筋をさぐるような営みを、瀬戸則夫弁護士は「地上戦」と呼びました。

ちなみに、「空爆」路線の限界を打開し、「地上戦」もできるシステムとして生まれたのが、兵庫県川西市・子どもの人権オンブズパーソン。私と瀬戸さんが出会った場所です。

また、瀬戸さんの話を聴きながら、その「地上戦」要員として徹底的に自分をこの十数年つくりこんできたのが、今の私です。

そして、先日のNHK大阪放送局の番組「かんさい熱視線」での私のコメントは、この「地上戦」路線で一貫して行っています。「この話、『空爆』路線じゃ限界にぶちあたるぞ~」と思ったし、「当事者がこのままじゃ嫌だといってるなら、まずはそこから議論を出発させてほしい」と思ったもので。

また、この記事みたいな話に理屈的には「ごもっとも」と思いつつ、体感的にどうも最近、うまくなじめない(そして「できれば、かかわりたくない」と思う)のは、やっぱり「戦場(現場)のリアリティ」みたいなものを自分の体内に持ってるからだろうな~って思いますね。

なにしろ、なんせ時には「誤爆」みたいなこともしかねないですからね、「空爆」路線って。「おいおい、味方を爆撃するな!」「ミサイルぶちこむのはそこじゃねえ。どこ見て撃ってんだお前!」って言いたくなることも、しばしばですわ・・・。「とにかく前線に出てきて、敵状をちゃんと把握しろって。司令部のモニター画面だけ見てもの考えてるんじゃねえ!」って、現場最前線の歩兵としては思うこともありますよ。


今日(12月17日)のプリキュアの話です。

2017-12-17 12:44:02 | プリキュア話

おはようございます。

いつもどおり日曜日朝なので、プリキュアの話から。

今日はキュアショコラ=剣城あきらの話が中心になる回でしたね。また、あきらが中心になる回は、必ずといっていいほど、病気療養中の妹・みくとの関係が話題になる回ですね。

まあ、そんなわけで「妹の病気を治したい」という思いから「医者になりたい」と考え、医学部進学を意識し始めた高校生プリキュアのあきらに対して、「お姉ちゃんに迷惑かけたくない。お姉ちゃんの人生を私が縛っちゃいけない・・・」という妹・みく。そんなみくの心の闇にノワールの手下・エリシオがつけこんでくる、というのが今回の主なすじ書きです。

それで今回「なかなか、よくできてるなぁ」と思ったのは・・・。ノワールの支配する「心の闇の世界」がどんなものか、それが描かれていたということ。

まず「心の闇の世界」は、どうやら公衆電話で私たちの暮らす世界とつながっているようです。みくがエリシオの声に引き寄せられて闇の世界に引きずり込まれたのは、病院の公衆電話。あきらがみくを探しに飛び込んだのも、街中の電話ボックス。そして、闇の世界に行ったあきらを追いかけようとしたプリキュアたちが、ジュリオに教えられて飛び込んだのも、電話ボックスでした。これから公衆電話を見たり、電話ボックスを見かけたら、「あれはノワールのいる心の闇の世界への入り口」と思うことにしましょう(笑)

次に、その「心の闇の世界」は、エリシオ曰く「(自分たちの)心の闇が形になる世界」だとか。基本的に灰色のトーンで、今回はみくを閉じ込めた巨大な「雪だるま」がでてきました。それはあきら・みく姉妹がずっとかなえられなかった「いっしょに雪の降る日に、雪だるまをつくろう」という夢、それの象徴ですね。また、「お姉ちゃんの人生をこれ以上縛ってはいけない・・・」と苦しむみくの心の闇が、その雪だるまをどんどん巨大化させていきます。

これに対してあきらはキュアショコラに変身し、雪だるまのなかに飛び込みます。そんなキュアショコラに、エリシオは「あなたも(みくと思うようにかかわれなくて)さみしかったんでしょう」と語りかけて、いったんはキュアショコラを闇に染めてしまいます。でも、キュアショコラは「このさみしさこそ、自分の力」といい、染まった闇を光でそぎおとし、みくに対しても「自分がほんとうにそうしたくて、医者になろうとしているんだ」という趣旨の話をします。そこで雪だるま、つまり「心の闇」のなかからキュアショコラ&みくが光に包まれて出てくることができました。

そのあと、キュアショコラは他のプリキュアたちと合流して、エリシオと対決、エリシオを追い払うわけですが・・・。プリキュアたちの放った光の力で、「心の闇の世界」の天井といいますか、空にひびが入ります。その天井というか空が崩れ落ちる前にプリキュアたちは再び電話ボックス経由で逃げます。そのあと、ひとり残されたエリシオに、ノワールが「このくらいのひびなど、たいしたことない」と言って、今回の「心の闇の世界」の話は終わります。

ラストは、プリキュアたちが病院前にキラキラパティスリー(キラパティ)を移動させ、雪でつくった「かまくら」形にして、そこにみくを誘います。その「かまくら」のなかで、あきらが丸いトリュフ型のホワイトチョコ2つをくっつけて、雪だるま状にして、みくといっしょに食べる・・・という形で締めくくりましたね。

なお、予告編を見ると、来週はゆかり=キュアマカロンが中心になる話ですね。あきらも高校卒業後の進路の話がでましたが、おそらくゆかりもそんな展開になるのではないかと。予告編でも「かわいがられるばかりのネコではいられない」とか、そんな感じのセリフが流れていましたので。もしかして、留学でもするのかな??

ということで、今日のプリキュアの話、終了です。


NHK大阪のテレビ番組「かんさい熱視線」出演から1週間たちました。

2017-12-15 22:59:46 | 受験・学校

今日は12月15日(金)。早いもので、先週放送のNHK大阪放送局制作のテレビ番組「かんさい熱視線」の生出演から、もう1週間がたちました。

おかげさまで無事、番組出演がおわりました。

ほとんど「ぶっつけ本番」みたいな流れだったのですが、うまくいって、よかったです。

ちなみに、下記のとおり、テレビ画面を写真に撮っていただいた方が居られたので、画像を入手しました。ここに貼り付けてご紹介しておきます。

当日、番組のなかで話をしたことについて、いろいろと続きで語りたいこともあるのですが・・・。でも、今はいろんなことに手一杯で、そこまで手がまわりません。また落ち着いたときにここに書こうと思います。

ひとまず、ご報告でした。


今日(12月10日)のプリキュアの話です

2017-12-10 10:06:09 | プリキュア話

先ほど朝ご飯食べながら、今朝のプリキュアを見ました。今日の放送分、なかなかよかったですよ~。

ここ数回は前にも書いたとおり、この1年間のプリキュアの成長をひとりひとりふりかえるような、そういうエピソードで毎回の内容を組み立てています。今回はひまりちゃん=キュアカスタードですね。次回はあきらさん=キュアショコラですけど。

それで、ひまりちゃんといえば「スイーツは科学」。素材を温めたり溶かす温度とか、砂糖の量やホイップクリームの混ぜ具合など、調理方法を科学的に研究しよう・・・というのが彼女のもちあじ。でも、引っ込み思案で思ったことがなかなか言えず・・・というのが、今年はじめのひまりちゃんでした。

そんなひまりちゃんが他のプリキュアと出会って、いっしょにパティスリーをはじめて、だんだん明るく積極的になって・・・。今回は友達にすすめられて、テレビのスイーツ番組のアシスタントのオーディションにチャレンジするという話です。

ですが、そのオーディションの会場で、いつものとおり「スイーツは科学」のとおり、クリームの泡立ての方法などを審査員に詳しく説きはじめて、「そんなのいるの?」とひまりちゃん、言われてしまいます。そして、大きく落ち込んで「自分は何も変われていない・・・」と悩みます。

そうやって悩んでいるひまりちゃんのところに、映画監督のかっこうをした敵・エリシオが現れます。エリシオはひまりちゃんを映画館に閉じ込め、「こんなものがあるから、あなたは悩むんだ」といって、ひまりちゃんの持っていたスイーツの研究ノートに火をつけて燃やしてしまいます。そして、ひまりちゃんに、今までスイーツについて科学的な説明をするたびに友達が遠ざかっていったこと、友達が遠ざかるたびに科学の世界にのめりこんだことを、映画にしてエリシオは見せます。そのとき、エリシオはフィルムでひまりちゃんをぐるぐる巻きにするわけですね。なんか、こういうところに、絵柄とストーリーのタイアップという、東映アニメーションの工夫を感じます。

でも、ひまりちゃん。自分はたしかに何も変われなかったけど、でも、スイーツがあるおかげで、スイーツは科学だと思ったおかげで、プリキュアの仲間に出会えたし、仲間に出会えたから前向きになれた・・・とエリシオに語って聴かせます。そうすると、エリシオに巻きつけられたフィルムがほどけ、今度はスクリーンにひまりちゃんがスイーツで仲間と出会っていくシーンばかり描かれるようになります。

・・・こうやって、今回のプリキュアは、ひまりちゃんに「あなたはそのまんまでいいじゃない?」といい、「自己肯定感ってこうやってできるんだよ~」という物語をつくったわけですね、はい。

そして、完全にフィルムがほどけたら、まぁ、ここから先は他のプリキュアと合流して、エリシオを追い払うという、そんな感じでした。ただ去り際のエリシオが「光と闇の対決はそろそろ終わりにしなければ・・・」と言っていたのが、今後の伏線ですね。

ラストはもう一度、今度はキュアカスタードのかっこうのまま、ひまりちゃんがオーディションを受ける場面。クリームを混ぜる場面で審査員が「そんなことしなくても・・・」的なことをいうと、ひまりちゃんは「スイーツは科学で、私はそんなスイーツが大好き」なんてことを逆にツッコんだりします。

そして他のプリキュアたちといっしょに帰るバスのなかで、スイーツの研究ノートは燃えてしまったけど、自分の心のなかにレシピはのこっているし、新しいノートがつくれそうだということ。また、自分はスイーツが大好きだし、そんなスイーツ大好きな自分も好きだ・・・なんてことを言って終わってますね、はい。

なかなか、今回はよくできてるな~って思いました。映画のフィルムをまきつけるかたちで、ひまりちゃんが過去の経験に自分をしばりつけている気持ちを表現してましたし、そのシーンがあるがゆえに、その感情がほどけていくこと=フィルムがほどけていくことという表現も可能になっていたりしまして・・・。「うまいなぁ~東映アニメーション」と思いました。今回は何年か前のスマイルプリキュアのキュアビューティーさんの「道」の話に匹敵するくらい、できの回かもしれません。

※追記:しょうもない小学校「道徳」の教科書よりも奥の深い物語を、毎回、プリキュアが展開していることに注目してください。


亡くなった子どもの最後の願い、ことばを聴きとるための調査・検証作業

2017-12-08 10:27:55 | 受験・学校

さっき仕上がった、来週月曜日の講演レジュメの「まとめ」の部分に書いたこと。

それが下記の4点です。

今回の対象者は、私の暮らす地元・西宮市の養護教諭さんのほぼ全員。で、一応、「学校事故対応に関する指針」の解説と、これを使って西宮市の養護教諭さんたちに何ができるかを考えていただくかが、講演の趣旨。

でも、以下に書いている4点は、川西市子どもの人権オンブズパーソンに居た頃から自分がずっと考えてきたことだし、今もなお考えている・やりつづけていることだし・・・。

そして、自分が学校における子どもの事故・事件防止等々について考えていることの「核心」をまとめたら、こんな感じになると思う。

(1)「学力向上」も「進路の保障」も「いらない」と言う気はさらさらない。でも、それは子どもたちの命、安全が守られ、安心して過ごせる学校があってのこと。

(2)「学力向上」に「力のある学校」よりも・・・。子どもの命を守り、安心して過ごせる環境づくりに「センスのいい学校」になることをまずは目指してほしい。

(3)また、その点に関する学校関係者の大きな勘違いから、昨今、学校をめぐる諸問題が数多く発生しているように思われる。

(4)昨今起きている子どもたちの事故・事件は、おとなたち(特に学校関係者)のさまざまな勘違いを「命がけで抗議・指摘しているもの」だと思っていただきたい。
 だからこそ、亡くなった子どもの最後の願い、訴えをていねいに聴き取る・読み解く。そこからわかったことをおとなたちに伝える。そのための調査・検証作業だと、私は常々考えている。


12月8日(金)文科省に全国学校事故・事件を語る会が要望書を提出します。

2017-12-07 22:58:43 | 受験・学校

自分のテレビ出演のこともさることながら・・・。

あした12月8日(金)の午後、全国学校事故・事件を語る会の世話人のみなさんが上京し、文部科学省に要望書を提出します(私は夏休みの終わり頃から、この要望書提出に向けての準備作業を手伝ってきました)。

要望書はこちらの「語る会」のホームページからPDFファイルでダウンロード可能です。

https://katarukai.jimdo.com/

各地でお子さんの事故・事件のことでいろんな困難に直面されている被害者家族・遺族のみなさん。

このPDFファイルの内容(特に添付資料の部分)をコピーして、たとえば学校や教育行政、私学の設置法人や調査委員会の関係者等々に配るなど、ぜひぜひ、有効活用してください。

同様に、学校事故・事件の問題にかかわる研究者・専門職のみなさん、学校の教職員(管理職含む)や教育行政の職員、私学の法人関係者のみなさんも、我が子を事故・事件でなくしたり、深く傷ついたりした被害者家族・遺族の方々が、実際にどのような困難に直面しているのか、添付資料を読んでよく勉強してください。

そして、国会議員や地方議員のみなさんほか、各政党関係者の方々、新聞やテレビ等のマスメディア関係者、そしてフリーのライターさん、保護者や学生・大学院生、その他市民のみなさんも、ぜひぜひ、この添付資料を読んでいただければ幸いです。みなさんの声が、被害者家族・遺族のサポートにつながりますので。



12月8日(金)夜7時半からのNHK大阪放送局の番組「かんさい熱視線」に出演します。

2017-12-07 22:37:15 | 受験・学校

NHK大阪放送局・かんさい熱視線 「“頭髪指導” あなたはどう考える?」

(2017年12月8日(金)午後7時半~8時放送予定)

http://www4.nhk.or.jp/P2852/x/2017-12-08/21/58954/8207903/

人文学部教員 住友剛がNHK総合「かんさい熱視線」に出演(京都精華大学ホームページ)

http://www.kyoto-seika.ac.jp/info/info/media/2017/12/07/47599/

まあ、以上の告知2件のとおり、あした12月8日(金)夜7時半から、NHK大阪放送局制作のテレビ番組「かんさい熱視線」に生出演することになりました。

しかも、タレントの秋元才加さんといっしょです。

前に「かんさい熱視線」に出演したときは、ちょうど大津中2いじめ自殺事件のことでマスメディアが大きく動いている状況下。その状況下でこの番組に出て、私は「第三者調査委員会」や「自殺の背景調査」のあり方について解説する・・・という仕事をしました。

今回は、例の大阪府立高校で起きた高校生の頭髪指導の問題です。

「地毛の色が黒でない子に無理やり黒染めさせて、不登校にまで追いやってしまう。それはたしかに、あってはならないこと。でも、高校側がそこまで黒染めにこだわるのはなぜなのか? その背景にある事情はなんなのか?」

こうしたことに、NHKの取材陣がどこまで迫れるのか?

なにしろ生番組で、まだどんなVTRが流れるのかも私、わかっていません。

あした、スタジオでそのVTRを秋元さんといっしょに見て、とっさに思いついたことを話そうと思います。

ただ・・・。私自身としては、やはり「ひとりの高校生がこのたびの髪の毛の黒染め指導によって不登校になってしまったということ」を、学校関係者は重く受け止めるべきだと思っています。この生徒さんが学ぶ機会を失ってしまったということは、学校がひとりひとりの子どもの学ぶ権利を保障する場であろうとする限り、やはり「あってはならないこと」だと思います。

その上で、このようなかたちで生徒さんを追いつめてしまった学校側の事情。そこに何があるのかをていねいに調査・検証して、その事情を緩和・改善していく地道な作業が今後、学校に対して行われる必要があるだろうな、と思います。

そして、このようなケースが生じたときに、大阪府教委や当該の高校に対して調査・検証作業を行い、子どもの人権救済・擁護の観点から必要な改善を申し入れることができるような、そんな大阪版の「子どもの人権オンブズパーソン」がほしいところです。


昨夜、西宮勤労会館で開催の「子どもの権利条例学習会」のお礼

2017-12-03 09:30:22 | 私の「仲間」たちへ

おかげさまで、昨夜の西宮勤労会館での子どもの権利条例学習会、無事におわりました。

今夜は8人の方に参加していただきました。

お忙しい中、集まっていただいたみなさんに感謝いたします。

それにしても、いや~やってみるもんですね、はい。

おぶ~さんこと、私を見たさに参加された方も居られましたし、先月、京都で子どもの権利条例の話をしたときにも参加されて、今日も参加された・・・という方も居ました。

また、愛知県から来られたという方もいれば、なんとなんと、おじょ~こと、うちの娘の通う中学校の養護教諭さんとか、うちのすぐ近所にお住まいの方まで居られまして(笑)

しかもですよ、他自治体の子どもの権利条例の条文そのものとか、こちらが用意した資料は持って帰るのが重たいんで、「どうぞどうぞ、お持ち帰りください」といったら、西宮の市議さんが持って帰って他の市議に配りたいとか言って、結局、全部、なくなりました。すごいですわ~。

そして、集まってこられた方がこの人数でしたので、自己紹介と併せて質疑応答をしましたけど、これがまた、中身が濃いし、思いが熱いし・・・ですわ。

「やったね、これ!」って感じで、私としてはありがたい限りです。

そんなわけで、今後は名づけて「おぶ~さんの学習会」ということで、何かテーマが思いついたら、また場所を借りて、西宮勤労会館で集まろう・・・という提案をさせていただきました。ただ、次にやるとしたら、まあ、2月末から3月くらいでしょうね。テーマ、何にしましょうか?

ということで、ひとまず、今日のご報告とお礼でした。


今日(12月3日)のプリキュアの話です。

2017-12-03 09:27:54 | プリキュア話

おはようございます。いつものとおり日曜日朝なんで、今日のプリキュアの読み解きです(笑)

ここのところ書いているとおり、これから年末にかけて、今年のプリキュアひとりひとりの成長をふりかえるような、そんな物語が展開されます。先週はキュアパルフェ(=きら星シエル)、今週はキュアジェラート(=立神あおい)、そして予告編を見る限りでは、来週はキュアカスタード(有栖川ひまり)という順番ですね。

それで、キュアジェラート=立神あおいの成長ということでいえば、当然、今回は音楽の話。あおいの入っているバンドがようやくプロのミュージシャンと同じステージに立てるようになった・・・というのに、バンドのメンバーが家庭の事情でやめなきゃいけなくなる、というところから今日の物語がスタートします。

当然ながら、今、ようやくバンド活動が上り調子になってきたところで、なんで・・・という思いにあおいは悩むわけですが。そんなあおいを励ますために、他のプリキュアたちがパジャマ・パーティーを企画します。

そのお泊りの場で、あおいは「大事な夢がなくなったら、どうする?」とプリキュアたちにたずねます。すると、いちか(=キュアホイップ)が「私なら(夢をもう一度)つくる!」といいます。

その言葉にヒントを得て、あおいは自分のバンドで歌う曲を自分でつくりはじめます。バンドのメンバーがひとり抜けても、自分は歌をあきらめない、というつもりですね。また、他のバンドのメンバーも、その曲作りを手伝います。

そして、その曲を歌おうとステージにあがったときに、プリキュアの敵・エリシオがやってきます。エリシオはバンドの他のメンバーやプリキュアたち、観客たちを動けなくした上で、「あなたから夢を奪う」といって、キュアジェラートに変身したあおいの声を出せなくしてしまいます。でも、あおいはそれでもなおあきらめず、自分の心で歌いつづけたときに、エリシオにかけられた呪縛からみんなが解き放たれます。そのあとは、プリキュアたちみんなで、エリシオを追い払うわけですね。

まあ、そんな話がひととおり展開して、ラストです。今回印象的だったのは、ラストの場面ですね。エリシオの呪縛が解けてもう一度歌い出したあおいたちの様子を、あおいの両親が見に来ます。あおいの父親は、立神財閥の総帥。この子がずっと自由に、自分の歌をうたいつづけることを、ようやく、あおいの両親が認めます。そして「お嬢様が跡を継げなくて申し訳ない」という執事の水嶌(=あおいの日々の面倒は、この若いイケメンお兄さんの執事が見ています)に、あおいの父親は「跡継ぎはいる」と言って、水嶌の肩をたたいて立ち去ります。ということは、あおいの父親は、立神財閥を水嶌につがせるのでしょうか? ということは、あおいの父親は、あおいと水嶌を・・・?? プリキュアとしては、かなり意味深な場面でした(笑)

なお、次回の予告編では、引っ込み思案だけど「スイーツは科学」といって、熱心にスイーツ作りを研究してきたひまり(=キュアカスタード)が、勇気を出して、なにかお菓子のコンテストに出るようです。また、予告編を見る限りでは、クッキングアイドルのスタジオのようなものも映っていました。ちなみにこのひまりちゃんの声をしているのが、福原遥さん。もともとNHKのEテレで「クッキングアイドルまいんちゃん」をしていた人ですねえ。ここで、そうくるか~って感じです(笑)


2018年1月28日(日)午後、全国大学人権教育交流会で報告をします。

2017-12-01 20:37:31 | 私の「仲間」たちへ

もう年明け、2018年1月の研究会の告知になりますが、次のとおり、全国大学人権教育交流会で報告をします。ご都合のつく方、ぜひぜひ、ご参加ください。また、案内のリンク先及び画像をはりつけておきますので、詳しいことはそちらでご確認ください。

全国大学人権教育交流会 第49回企画 <研究会のご案内>

テーマ:人権教育の課題としての「学校事故・事件」

開催日時:2018年1月28日(日) 13時~17時(受付は12時30分~)

場所:関西学院大学大阪梅田キャンパス1004教室(10階)

 大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー内

参加費:1500円(学生は無料)

第1部(13時~15時) 報告「人権教育の課題としての『学校事故・事件』」

 住友 剛(京都精華大学人文学部)

第2部(15時15分~16時50分) 質疑応答と意見交流

※準備の都合上、参加予定の人はできるだけメールで連絡してください(当日参加も可です)

 連絡先:g_jinken@yahoo.co.jp

※全国大学人権教育交流会のホームページは、下記のとおりです。

http://zdaigakujinkenkyoikukoryukai.web.fc2.com/