できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

最近読んだ本をまとめて紹介(2729冊目~2738冊目)

2018-08-28 10:51:41 | 本と雑誌

やはり夏休みに入ると、ゆっくり本が読めますねえ。今月は月間30冊ペースで本を読んでる感じです。

またまた、最近読んだ本をまとめて紹介しておきます。

2729冊目:半藤一利・竹内修司・保阪正康・松本健一『戦後日本の「独立」1945‐1952』ちくま文庫、2018年

2730冊目:中島岳志『保守のヒント』中公文庫、2018年

2731冊目:高槻泰郎『大坂堂島米市場 江戸幕府VS市場経済』講談社現代新書、2018年

2732冊目:桐光学園+ちくまプリマ―新書編集部編『続・中学生からの大学講義1 学ぶということ』ちくまプリマ―新書、2018年

2733冊目:川辺洋平『自信をもてる子が育つこども哲学』ワニブックス、2018年

2734冊目:ケネス・J・ガーゲン、メアリ・ガーゲン(伊藤守監訳)『現実はいつも対話から生まれる 社会構成主義入門』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2018年

2735冊目:野田彩花・山下耕平『名前のない生きづらさ』子どもの風出版会、2017年

2736冊目:古川雄嗣『大人の道徳 西洋近代思想を問い直す』東洋経済新報社、2018年

2737冊目:先崎彰容『維新と敗戦 学びなおし近代日本思想史』晶文社、2018年

2738冊目:NHKスペシャル取材班『本土空襲全記録』角川出版、2018年



ただいま歯の治療中~右上の親不知を昨日、抜きました~

2018-08-28 10:23:19 | 悩み

昨日の夕方、近所の歯医者で、右上の親不知を抜きました。

実はお盆休み前に「なんか奥歯が変な感じ…」と思って歯医者で診察を受けたら、なんとまぁ、右上の親不知に虫歯ができていることがわかりました。

それも親不知の横、隣の歯とのすき間から虫歯が広がっていて、歯医者曰く「これは抜かないといけないですね。まあ、痛みもあまりでないですし、治りも早いですよ」と。

「ええっ、横から虫歯できるって、ほんまかいな?」と思ったり…。

二十歳過ぎに下の親不知を抜いたとき、3日間くらい、七転八倒するくらい痛かった記憶がよみがえったり…。

そんな思いがぐるぐるよぎりながら、昨日の夕方を迎えました。

ですがまぁ、歯医者さんのおっしゃるとおり、親不知を抜くこと自体は、麻酔をかける時間を入れても約30分程度。抜くときは全然痛くないですし、麻酔が切れたあと、右のほっぺたに腫れと鈍い痛みというか、重たさみたいなものが出ましたが、下の親不知を抜いたときみたいに七転八倒するほどでもないです。

昨夜は食事をスープ飲む程度に控えましたが、今朝からは普通に食事をとったりすることもできるようになっています。まだ右のほっぺたの腫れが続いていますけど、これも時間の問題で消えるでしょう。今のところ、痛みもほとんどないです。

あと、実際に抜いた歯を見せてもらうと、ほんと、歯の真横から穴が開いていまして…。その穴がもうちょっとで歯の根っこにまで到達しそうな状況でした。ここで気が付いて、ちゃんと抜いてよかったなと思いました。ついでに、その抜いた歯をもらってきました。

まあ、そんなわけで、無事に右上の親不知を抜くこと、終わりました。

なお、来週水曜日に、今度は左上の親不知も抜きます。こちらはもう何年も前に虫歯になっていて、別の歯科で治療を受けて、詰め物をして一応、落ち着いています。でも「こっちももう、抜いておいてもいいでしょう」ということですね、はい。


今日(8月26日)のプリキュアの話です。

2018-08-26 11:15:58 | プリキュア話

今度は今朝(8月26日)放送分のプリキュアの話です。

こちらも前回分と同様に、関西地域での高校野球中継の予定にあわせてつくられた感じがします。少々放送日が変更になっても「どうにかなる」って感じの内容でしたので。

さて、今回ははなちゃん(キュアエール)のおばあさんの営んでいる和菓子屋の話です。はなちゃんが他のプリキュアたちをみんな連れて、この和菓子屋さんに行くというところから物語がスタートします。

ちなみに今回、途中でクライアス社の幹部ドクター・トラウムに対して、ジェロスという別の幹部が「年だけは取りたくないね」みたいなことを言う場面がでてきます。なので「老いる」ということが、今回の主題だったようです。2週ほど前の「出産」に続いて今度は「老い」ですか…。今年のプリキュアも、なかなか奥が深いですね。

それで、実際の話の流れですが、おばあさんがひとりで営んでいる和菓子屋「たんぽぽ堂」に、常連客の米屋のヨネさんがやってくる。ヨネさんは「たんぽぽ堂も味が落ちたね。もうおしまいだね」と言って帰る。おばあさんはヨネさんを見返してやろうと思って、巨大などら焼きをつくろうとする。でも、そこで腰を痛めて入院。はなちゃんたちにそういう情けない自分の姿を見せたくないから、おばあさんは「帰ってほしい」という。そんなところへ、またヨネさんがやってくる…という展開でした。

それで、病室にやってきたヨネさんは、おばあさんがつくる和菓子の味が落ちていることが気になっていたし、体力が昔のようではないことを気にしていたと言います。そんなときふと、ヨネさんが「昔は希望まんじゅうをつくっていた。小さい、やさしい甘さのまんじゅう。どうしてつくらないの?」と聴きます。それを聴いたはなちゃんたちは、「自分たちで希望まんじゅうをつくってみる!」と言います。このあたりは「お仕事体験」という、今年のプリキュアの大きな流れにつながってきますね。

さっそくたんぽぽ堂に帰って希望まんじゅうをつくろうとするのですが、つくり方がわからない。そんなときに、なぜかはぐたんが仏壇の上にあるレシピのノートを見つけます。そのノートに書いてあることをルールーちゃん(キュアアムール)が読み上げながら、はな・さあや(キュアアンジュ)・ほまれ(キュアエトワール)がさつまいもをこね、希望まんじゅうをつくります。そのときに、プリキュアたちは和菓子づくりにはけっこう体力も必要だということを実感します。

一方、病室で「さっきは言い過ぎた」と言うヨネさん相手に、おばあさんが「実は自分もこのところ、からだが言うことをきかないと思っていた」と伝えます。そこへ、はなちゃんたちがつくった希望まんじゅうが届きます。それを見て、おばあちゃんは泣きます。

実はこの希望まんじゅう。和菓子屋を夫(=はなちゃんの祖父)とはじめたときに、お金がなくて小豆が買えず、さつまいもであんをつくって試作してつくったのだとか。一口たべてみると、甘くてほかほかでおいしくて、希望がわくような思いをしたので、それで「希望まんじゅう」と名づけたのだとか。でも、夫が亡くなって、その夫のことを思いだすようでつくらなくなったのだと。はなちゃんたちのつくった希望まんじゅうをみて、もう一度、まんじゅうをつくってみようという気持ちになった…と、おばあさんは語ります。

それで、病院を出てたんぽぽ堂にもどり、いっしょに和菓子をつくりはじめようとしたところに、ジェロスたちと猛オシマイダーが攻めてきます。おばあさんは猛オシマイダーに抵抗するわけですが、そんなおばあさんをかばうかのように、キュアエールが登場し、プリキュアたちが猛オシマイダーとジェロスたちを追い払います。そのキュアエールの姿を見て、おばあさんは「これは孫だ」と直感します。

ラストの場面ですが、ヨネさんがやってきて、おばあさんがつくった希望まんじゅうをたべて「この味だ」と言います。また、おいしいまんじゅうが食べられなくなるのは嫌なので、おばあさんのお手伝いをするとヨネさんは言います。そして、おばあさんは「つらいことにもいっぱいであうけど、年をとるのも悪いもんじゃない。たのしい日も待っている」といって、今回のお話はおわりです。

まあ、こんな感じで、高校野球中継で少々放送日が変更になっても大丈夫な回は、以上でおわりですね。いよいよ次週から9月、劇場版映画公開の10月末に向けて、そろそろ予告が始まる時期ではないかと思うんですが…。


関西地域で8月24日放送分のプリキュアを録画で見ました。

2018-08-26 10:46:14 | プリキュア話

今朝は起きてすぐに、8月24日放送分のプリキュアを録画で見ました。

まあ、関西以外の他地域ではもともと19日放送予定で、高校野球中継のために変更された分なのですが。

もともとこの時期のプリキュアは毎年、高校野球中継の関西地域を意識しているのか、少々放送日が変更されても大きく1年間のストーリー展開に影響がないような回が多いです。

この関西地域で8月24日に放送された回も、そんな回のひとつ。基本的な筋書きとしては、ほまれちゃん(キュアエトワール)の飼っている犬のモグモグが、テレビのCMに出ていた猫に恋をしたので、それをプリキュアたちみんなで応援するという、まあ、そういうたわいない物語でした。

それで、モグモグがCMのオーディションを受けて、合格をしたら、大好きな猫ちゃんといっしょにCMに出られるということで、プリキュアたちっみんなで「特訓」をするわけですが。

ただ、そんなプリキュアたちのなかで、ルールーちゃん(キュアアムール)だけがなぜか、うまくなじめない雰囲気。アンドロイドとして計算すると、どう考えても犬と猫が結ばれるはずはない、人間のみんな(=他のプリキュア)と同じようには盛り上がれない…とルールーちゃんは悩むわけですが。そんなルールーちゃんに、えみるちゃん(キュアマシェリ)はギターを弾いて、歌をうたって、自分の気持ちを伝えます。その気持ちがつたわるなら、人間とアンドロイドの間でも、想いは伝わる。「種族を越えて思いは伝わる」というのが、今回のプリキュアの主題のようでした。

そして、いつものごとく、クライアス社がプリキュアたちを攻撃します。今回はビシンが猛オシマイダーをあやつって、モグモグのCMオーディションの場を攻めてきました。その猛オシマイダーに攻撃されている女の子を、モグモグがかばって逃がします。そのあと、プリキュアたちが猛オシマイダーを追い払います。
その猛オシマイダーが去ったあと、エンディングではその女の子がCMに出ていた猫の飼い主だとわかります。そして、モグモグはその猫にキスされて、真っ赤になる。ルールーちゃんもえみるちゃんに「大好き!」といってハグして終わる。まあ、そんな回でした。

そうそう、何気なく見ていると気付かないかもしれないのですが…。不思議な赤ちゃんのはぐたん、今回、はなちゃん(キュアエール)に「つかまりだち」していました。ことばもだいぶん使えるようになっていますしねぇ。この1年ではぐたん、どこまで成長するのでしょうか…?

まずは、8月24日放送分のコメントでした。


昨日(8月19日)のプリキュアの話です。

2018-08-20 20:52:00 | プリキュア話

昨日の朝、実家に行く前にプリキュア見ました。

まあ、鹿児島で一度見た話をもう一度西宮で見るかたちになりましたけどね。

高校野球中継の関係で、関西圏は8月19日に8月12日分を放送することになってましたので。

さて、昨日のプリキュア(=8月12日分)ですが。

基本的な話の流れは、プリキュアたちの通う学校の担任・内富士先生夫妻に赤ちゃんが生まれるというお話ですね。おそらく、歴代プリキュアのなかで、はじめて「出産」場面が描かれる回になったのではないかと。

それで、内富士先生は「父親になる」ために、はなちゃん(キュアエール)の父に「弟子入りしたい」と言い出します。そこで、はなちゃんの父は内富士先生を自分の店(はなちゃんの父はホームセンターの店長という設定です)を手伝わせて、いろんなお客さんの要望に対応させます。

そんなホームセンターに、クライアス社をクビになったチャラリートがやってきて、店の手伝いをはじめます。また、内富士先生の様子を見るために、不思議な赤ちゃん・はぐたんをつれて、イケメン風のハリーがやってきます。そのはぐたんを恐る恐る、内富士先生が抱っこして…。

まあ、そんな内富士先生に対して、はなちゃんの父は「不安がらなくても、赤ちゃんとどうかかわればいいかなんて、生まれてきた赤ちゃんが全部、教えてくれます」という話をします。

その一方、はな・さあや(キュアアンジュ)・ほまれ(キュアエトワール)の3人は内富士先生の家へ。そこでは臨月を迎えた内富士先生の妻が待っていました。で、3人が家事の手伝いをし始めたら…。まあ、お約束通り、陣痛が来るわけですね。

さっそく、ほまれちゃんが内富士先生に電話して、さあやちゃんが陣痛が来た内富士先生の妻といっしょにタクシーに乗り、産婦人科の病院へ行くことに。そのタクシーのなかで、さあやちゃんは「母になる人」の力強さを実感します。また、さあやちゃんは産婦人科の病院で、赤ちゃんが生まれるまで妊婦さんにずっとつきそっている女医さんや助産師さんの仕事に、何か強く気持ちを揺さぶられた様子です。「お母さんのような女優になりたい」というのがさあやちゃんの夢でしたが、この場面を見たときに、もしかしたら今後、さあやちゃんは「産婦人科の医者か助産師になりたい」と言い出すかもしれないなあって思いました。

まあ、こういう展開だとすぐお察しいただけるかと思いますが、無事に内富士先生夫妻に赤ちゃんが生まれて、先生は我が子を抱っこして大感激、その様子をプリキュアたちが見ている…という流れが、そのあとに続きます。

そしてまぁ、生まれたばかりの赤ちゃんがいっぱいで、アスパワワに満ちた産婦人科の病院に、クライアス社の顧問・ドクタートラウムが、猛オシマイダーをつれて攻撃を仕掛けてくるわけですが…。今回はプリキュアたちが「赤ちゃんが寝てるから、静かに!」というので、トラウムも猛オシマイダーもあまり力が出ません。あっけなく倒されてしまいます。

ただ、クライアス社に戻ってからジェネラル・マネージャーのジェロスとトラウムとがしていた会話が、これまた、今後の物語を考える上で重要かと。というのも、「なぜあっけなく倒されたのか?」と聴くジェロスに対して、トラウムは「これでも親の気持ちがわかるから」というんですよね。なおかつ、そのときにトラウムは写真をとり出す。その写真に写っていたのはトラウムと、なんとまあ、ルールーちゃん(キュアアムール)とそっくりな女の子だったのです。ということは、ルールーちゃんって、もしかして、トラウムの子どもにそっくりなアンドロイドだということでしょうか…?

そんなわけで、「赤ちゃんが生まれる」という回にひっかけて、今後の物語の展開につながるような重要なネタが隠されていたのが、今回のプリキュアでした。

なお、他の地域では8月19日に放送された分のプリキュアは、関西圏では8月24日(金)午前中に放送される予定です。


最近読んだ本をまとめて紹介(2719冊目~2728冊目)

2018-08-17 15:48:20 | 本と雑誌

まだ大学の夏休み期間中なんで、家でゆっくり本を読む時間がとれます(とはいえ、遅れている原稿執筆の作業があるので、その合間、合間に読んでいるんですが)。

ここのところ、本屋さんで見つけて、買ったけど読んでいなかった新書本を中心に読んでいます。

ということで、また10冊くらい読んだので、まとめて紹介しておきます。

2719冊目:山内譲『海賊の日本史』講談社現代新書、2018年

2720冊目:久住真也『王政復古 天皇と将軍の明治維新』講談社現代新書、2018年

2721冊目:坂野潤治・大野健一『明治維新1858―1881』講談社現代新書、2010年

2722冊目:保阪正康『昭和の怪物 七つの謎』講談社現代新書、2018年

2723冊目:井上寿一『戦争調査会 幻の戦争文書を読み解く』講談社現代新書、2017年

2724冊目:安田浩一『「右翼」の戦後史』講談社現代新書、2018年

2725冊目:石牟礼道子・伊藤比呂美『新版死を想う われらも終には仏なり』平凡社新書、2018年

2726冊目:渡辺和子『あなただけの人生をどう生きるか 若い人たちに遺した言葉』ちくまプリマ―新書、2018年

2727冊目:ハーバー・ビジネス・オンライン編『枝野幸男、魂の3時間大演説 「安倍政権が不信任に足る7つの理由」』扶桑社、2018年

2728冊目:鈴木大裕『崩壊するアメリカの公教育 日本への警告』岩波書店、2016年



鹿児島に家族旅行で出かけていました。

2018-08-15 11:59:02 | 旅行

8月10日(金)から昨日8月14日(火)まで、家族旅行で鹿児島に出かけていました。

まあ、正確にいうと10日(金)夜の大阪南港発志布志港行きのフェリーに乗って、翌日11日(土)のお昼頃に鹿児島着。11日午後、12日(日)終日、13日(月)のお昼頃まで鹿児島に居て、13日夕方の志布志港発のフェリーで大阪南港へ。そして14日の朝、大阪南港に着いて、お昼頃に家に戻ってきた次第です。

この間、桜島にわたってみたり、鹿児島市立の美術館に行ったり、ホテルの温泉に入ったり、天文館通でかき氷の「白熊」を食べたり、豚しゃぶやカンパチ(魚です)の丼を食べたり…。まあ、仕事のことをいったん忘れて、のんびりと過ごしました。

特にフェリーのなかはケータイやスマホ等々の電波が弱いので(一応、船の案内所周辺ではWi-Fiは使えたのですが)、これを機会に「あえてネットから自分を遮断する」機会が持てました。それがとってもよかったですね。あえて電波の届かない・弱い「圏外」のエリアを経験することは、今の私たちにとっては大事な生活体験かもしれませんね。

今日の画像2枚は、鹿児島市内の城山展望台から見た桜島と、天文館通で食べたかき氷「白熊」3種(通常のもの、ストロベリー味、抹茶味)と定番の宇治金時です。


最近読んだ本をまとめて紹介(2709冊目~2718冊目)

2018-08-07 06:49:05 | 本と雑誌

やはり夏休みに入って時間に余裕があるせいでしょうか、すぐに10冊くらい読めてしまいます。

ということで、最近読んだ本をまとめて紹介しておきます。

2709冊目:広中一成『牟田口廉也 「愚将」はいかにして生み出されたのか』星海社新書、2018年

2710冊目:宮崎学『山口組と日本 結成103年の通史から近代を読む』祥伝社新書、2018年

2711冊目:楢崎修一郎『骨が語る兵士の最後 太平洋戦争・戦没者遺骨収集の真実』筑摩書房、2018年

2712冊目:中島岳志『超国家主義 煩悶する青年とナショナリズム』筑摩書房、2018年

2713冊目:河野哲也『「こども哲学」で対話力と思考力を育てる』河出書房新社、2014年

2714冊目:NHKスペシャル取材班『戦慄の記録インパール』岩波書店、2018年

2715冊目:QWRC&徳永桂子『LGBTなんでも聞いてみよう』子どもの未来社、2016年

2716冊目:金子由美子(解説・監修)手丸かのこ(マンガ)『知ってる?LGBTの友だち マンガ レインボーKids』子どもの未来社、2017年

2717冊目:薬師実芳・笹原千奈未・古堂達也・小川奈津己『LGBTってなんだろう?―からだの性・こころの性・好きになる性』合同出版、2014年

2718冊目:平井美津子『サンフランシスコの少女像』日本機関誌出版センター、2018年



実はこの人こそ「教育」や「学校」に深く依存しているのでは?

2018-08-05 13:53:15 | 受験・学校

(フロントランナー)教育社会学者・内田良さん クールに「教育という病」分析

2018年8月4日03時30分 朝日新聞デジタル(有料記事)

https://digital.asahi.com/articles/DA3S13617757.html

「「学校でのスポーツにケガはつきものとの思い込みや、ケガをしながら試合に出るのを『感動』と結びつけるような風潮には危うさを感じます」。多くの人が無批判に「善きもの」と信じる教育は、時に深刻な思考停止をもたらし、暴走すると警鐘を鳴らす。」

この記事の文中に出てくる内田さんの言葉ですね。

有料記事だから、リンク先にある文章自体が読めない方もいるかもしれませんね。

もちろん、記者さんが切り取っているので、どこまでが正しい言葉かはわからないわけですが。

また、内田さんがこれまで指摘したり警鐘を鳴らしてきたことのすべてがダメだという気もありません。

ただ、多かれ少なかれ、この内田さんのような「教育」や「学校」の「病理」を指摘するタイプの議論は、次のようなかたちで、「教育」や「学校」への本人の依存度を示すものでもあります。

1つめは、この手の議論を続ければ続けるほど、その自らの議論における「批判や非難の対象」として、常に「教育」や「学校」に何か「病んでいる部分」を見出しつづけなければならない、ということ。

たとえば柔道事故、組体操事故、「二分の一」成人式、教職員の多忙化、といった具合に。

2つめは、その「病んでいる部分」を指摘し続けることの裏返しとして、どこかにこの手の議論が「望ましい」とする「教育」や「学校」のイメージを「生産」してしまう、ということ。

それこそ、この手の議論から生まれる「望ましい学校や教育」のイメージは、「教職員が子どもたちにとって危険なことは一切しないで、ひたすら教室での学習活動にのみ励んでいて、勤務時間を過ぎたらさっさと帰る」というイメージですね。

3つめは、その自らの議論が生み出している「望ましい学校や教育」のイメージについては、何ら、批判や非難を行ったりはしないということ。

実は2つめのところに書いたイメージは、昨今「働き方改革」の名の下で文科省が積極的に推進しているような取り組みともきわめて親和的。

つまり内田さん的な議論を前提にすると、今後は文科省のいうとおりに、「勤務時間の適正化」と「チーム学校構想」のもとで、「教職員には教室での学習活動を最大限、効率的に行うこと」を求めるかわりに、部活動指導員などの人材を積極的に投入して、なにかと「外部委託」でしのごうという、そういう学校や教育のあり方を「生産」していくわけですね。

だから、結果的に、内田さん的な議論は、文科省のすすめる今後の学校改革をどこかで「肯定」してしまう。

でも、その文科省のすすめる今後の学校改革や、そこで営まれる「教育」に対して、彼のような切り口からは「病理」を見ようとしないわけです。

なので、もしも今後、文科省のすすめる学校改革やそこで営まれる「教育」に対して、彼や彼に影響を受けた人々がどういう立場を取るのか、たいへん見ものだなあって私は思っています。

たとえば、もしも彼や彼に影響を受けた人々が、文科省のすすめる学校改革やそこで営まれる「教育」を称賛するのであれば、彼らは自分たちにとって望ましい学校や教育のイメージから、それに合わない従来の学校や教育の姿を批判・非難してきた、ということになります。

そうなったときに、彼や彼らの学校や教育への批判的なまなざしは、「自分たちにとって望ましい学校や教育」を除外するかたちで成立してきた、ということが明らかになります。

一方、彼や彼に影響を受けた人々が、今後の文科省のすすめる学校改革やそこで営まれる「教育」にも批判的なまなざしを向けたとしたら、学校や教育に「病理」を見出すという視点は一貫します。

でも、自分たちの議論が、文科省のすすめる学校改革やそこで営まれる「教育」に一時期、親和的であったことについては、その時、彼らはどのように考えるのでしょうか。

こうやって考えていくと、「多くの人が無批判に「善きもの」と信じる教育は、時に深刻な思考停止をもたらし、暴走する」という言葉を、そっくりそのまま、彼や彼に影響を受けた人々にもお返ししなければいけない場面があること、ありうることに気づくと思います。

なので、そのことを今のうちから、このブログで私は指摘しておきたいな、と思います。

 


今の大阪市長には、本気で学力向上に取り組む意志はない。むしろやりたいのは別のこと

2018-08-05 13:35:39 | 受験・学校

久々に、大阪の学校問題についてのコメントを書いておきます。

今日は日曜日ですが、高校野球中継のためにプリキュアの放送はお休みでしたし…。

さて、下記の記事では、なにやら吉村大阪市長が大阪市の全国学テの結果が低迷していることに対して、「非常に残念だ。最下位であることに、僕が納得できる理由がない。教員の意識が変われば結果は出ると思う。市長の予算権をフルに使って意識改革したい」と憤りを示しているわけですが。

 

「学力調査結果を教員ボーナスに反映」最下位に大阪市長
8/2(木) 19:34配信(ヤフーニュース(朝日新聞))

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180802-00000097-asahi-soci

もちろん、そのこと自体が大問題で、「これまであなたたち大阪維新の教育改革の結果が、こういう事態を招いているんでしょ!」と反論したくなるわけです。

でも、全国学テの結果が低迷していること憤って見せているものの、「吉村大阪市長には、本気で大阪の子どもたちの学力向上に取り組む意志はない」ということ。

そのことは、吉村市長がその後、ツイッターでつぶやいていることを見ればわかります。

たとえば次のつぶやきを見ると、彼らのホンネは、全国学テの結果低迷をテコにして、公立学校教職員の賃金上昇の抑制、さらにはくび切りしやすい雇用形態の導入を狙っていることが見えてきます。