できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

2007冊目:原田曜平『さとり世代』(角川oneテーマ21)

2014-09-30 06:19:34 | 本と雑誌
2007冊目はこの本。
原田曜平『さとり世代―盗んだバイクで走り出さない若者たち(角川oneテーマ21)』株式会社KADOKAWA、2013年

マスメディアやインターネットでさまざまな情報によく触れることから生まれる「既視感」。
できるだけ労力をかけず、めんどくさいこと、無駄なことはしたくないという「コスパ」(コストパフォーマンス)感覚。
お友達と小さな出費を積み重ね、思い出づくりを優先する「思い出消費」。
SNSがお互いの動きを見張りあう「ソーシャルメディア村社会」。
・・・ここに書いてあることがどこまで「いまどきの若者」全般にあてはまるかわからないが、でも、身近な学生の様子を見ている限り、たしかに「こういう傾向はあるなあ」とは思う。
そして、「こういう若者は上からの支配にもコスパ感覚で逆らわないから、管理しやすい/されやすいなあ」とも思う。

さとり世代 盗んだバイクで走り出さない若者たち (角川oneテーマ21)

2006冊目:村上裕一『ネトウヨ化する日本』(角川EPUB選書)

2014-09-28 11:36:44 | 本と雑誌
2006冊目は、この本。
村上裕一『ネトウヨ化する日本 暴走する共感とネット時代の「新中間大衆」』(角川EPUB選書、2014年)

タイトルにひかれて買って読みました。「なるほど」と思うところもいくつかありました。
ただ・・・。この手のサブカル批評をベースにした本というのは、少々読みづらい。
特に、自分が見たことも聞いたこともないアニメなどを素材に論を展開されると、その作品の世界を理解するだけでまずは一苦労って感じになりますね。
実はそういう今のサブカル批評の持つ特質そのものが対象化されて、ひとつの社会・文化現象として論じられる必要がある課題なのではないか、と思ったりもします。

ネトウヨ化する日本 (角川EPUB選書)

2005冊目:どうして声が出ないの? マンガでわかる場面緘黙

2014-09-27 11:33:57 | 本と雑誌
2005冊目の本は、この本。
学生の卒業プロジェクトの指導に関連する本なので、読みました。

はやしみこ(著)・金原洋治(監修)・かんもくネット(編)
『どうして声が出ないの? マンガでわかる場面緘黙』
学苑社、2013年

どうして声が出ないの?: マンガでわかる場面緘黙

2004冊目:教育科学研究会編『大阪―「教育改革」が問う教育と民主主義』(かもがわ出版)

2014-09-26 07:01:18 | 本と雑誌
2004冊目はこの本。
教育科学研究会編『大阪―「教育改革」が問う教育と民主主義』(かもがわ出版、2012年)。

2年前の本ですが、橋下教育改革に対する批判的な検討を行っている本。
この本の主張そのものには大きな異論はないし、むしろ「そのとおり」と思うことが多々あります。
ですが、何に違和感を抱くのかというと、「では、本を書いた人たちのうち、特に研究者のみなさんが、大阪の府内や大阪市内の現場に入り込んで、その批判的な見解を基盤にして子どもや保護者、現場教職員、地元住民などと連携して、ひとつの大きな対抗的な教育運動を起こすような作業をしているのか?」という点です。
この本を書いた研究者のみなさんが、大阪の「現場」に降りてきて、いっしょに汗をかいてくれることを願っています。

大阪―「教育改革」が問う教育と民主主義

2003冊目:知っていますか?自殺・自死防止と支援一問一答

2014-09-24 16:07:30 | 本と雑誌
2003冊目はこの本。
特定非営利活動法人国際ビフレンダーズ 大阪自殺防止センター編著
『知っていますか? 自殺・自死防止と支援一問一答』(解放出版社、2014年)
ひとまず、読みました・・・ということで。

知っていますか? 自殺・自死防止と支援 一問一答 (知っていますか?一問一答シリーズ)

2002冊め:鷲田清一・徳永進『ケアの宛先』(雲母書房)

2014-09-23 22:05:40 | 本と雑誌
2002冊目は鷲田清一・徳永進『ケアの宛先』(雲母書房、2014年)
この本のなかに出てくる「死者を育てる」という言葉に、たいへん示唆を得ました。
子どもの自殺に関する調査だけでなく、学校で子どもが亡くなる事故・事件の調査に関して、ヒントを得た感じです。

ケアの宛先

2001冊目:赤石千衣子『ひとり親家庭』(岩波新書)

2014-09-22 22:43:20 | 本と雑誌
これから「本の紹介」の場合、毎回「○冊目」というのを入れて、記事のタイトルをつくります。なお、この「○冊目」という数字は、前のブログ時代に2000冊読んだという前提での通し番号になります。

今回読んだのは、赤石千衣子『ひとり親家庭』(岩波新書)。
2001冊目の本になります。
日本のひとり親家庭に対する支援施策がいかに貧弱なものであったか。
また、それによって親世代だけでなく、子世代にもさまざまなしわよせが生じていること。
教育学や社会学、児童福祉学、心理学、保育学、法学、行政学等々、子どもとかかわる学問領域の学生・院生たちに読んでほしい本ですね。

ひとり親家庭 (岩波新書)

ためしに本の紹介を入力してみます。

2014-09-20 19:05:23 | 本と雑誌
こちらのブログでも「本の紹介」が可能なのかどうか、ためしにやってみます。
ちなみに、前にOCNのブログを使ってやっていた「本の紹介」は、とうとうこの本で2000冊に到達しました。2004年8月からOCNブログでの「本の紹介」を開始したので、約10年で2000冊、ということですね。
こちらのブログでは、この本が最初の1冊になります。

さて、内容についてはごく簡単に。
消費税増税論議をする前に、今の大企業の法人税がどんな扱いになっているのか。
そこをもう少し表に出して、税制改正をするべきだ、というのが、著者の基本的な主張ですね。
なにしろこの本によると、さまざまな優遇税制、海外法人などを使っての課税の回避等々、いろんな方法を駆使して、大企業の法人税負担がその収益に対して大幅に軽減されている実態があるようなので。


税金を払わない巨大企業 (文春新書 988)

ブログの引っ越し&再編統合の計画中

2014-09-14 11:33:56 | 悩み
前にもお伝えしましたが、今つかっているOCNのサービス「ブログ人」が、近々、廃止されることになっています。
そこでこのブログをどこかにお引越しすることと、もうひとつのブログ(住友剛の公式ブログ)を再編して、1つの統合ブログにしようかと考えています。
その際、「できることを、できる人が、できるかたちで」を統合後のブログにしようかなあ、と思っています。
再編統合とお引越しが完了するまで、今しばらくお待ちください。
なんとかして年内には完了したいのですが、時間あるかなあ??