できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学人文学部・住友剛のブログ。
関西圏に関することを中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

識字教室関係者からの呼びかけ

2008-04-30 13:16:29 | アート・文化

ひきつづき、私のところに、下記のような集会の案内が届きました。私は当日、別の集会に参加予定で、この識字・日本語連絡会のみなさんの集会とその別の集会、どちらにも顔を出したくて大変迷うところです。ですが、こういう声があちこちからあがってきている、そんな府の財政改革PT案だということは、できるだけ多くの方に知っていただきたいと思います。

★大阪府の「識字推進事業」継続を求める緊急集会にご参加ください

2008年4月25日識字・日本語連絡会

 2008年4月11日に、大阪府橋下徹知事直轄の改革プロジェクトチームが発表した「大阪府財政再建プログラム試案」において、「識字推進事業」が2008年8月以降は廃止という考え方が示されました。

 現在、大阪府内には約220の識字教室や日本語教室が開設されており、これらの識字・日本語教室では、被差別部落出身者や在日韓国・朝鮮人、障がい者、中国帰国者やその家族、外国から結婚や仕事のために渡日した人たちが、近隣のボランティアと一緒に、生活に必要な文字の読み書きや言葉を学んでいます。

 これらの教室では、読み書きや言葉の学習だけではなく、暮らしの中で直面する様々な問題についての相談が日常的におこなわれており、「情報弱者」と言われる人たちにとって、社会参加・自立・自己実現のために必要な場となっています。

 だからこそ、これらの各教室どうしをつなぎ、活動を共有するネットワークの充実が必要であるということで、識字・日本語ネットワークの「要(かなめ)」として大阪府が先頭に立って設置したのが、「おおさか識字・日本語センター」です。

 しかし、今回、大阪府が「識字推進事業」を廃止すると、おおさか識字・日本語センターは存続できなくなり、これまで大阪府内に作り上げてきた、識字・日本語ネットワークがバラバラにされてしまいます。

 大阪府の橋下徹知事は、『「セーフティネット」は守る』と言いながら、最も不利な立場におかれている識字・日本語学習を必要としている人たちにとってのセーフティネットを破壊しようとしています。

 知事に、識字・日本語学習の必要性を理解してもらわなければなりません。

 そのために、識字・日本語教室の学習者、ボランティア等が集まる緊急集会を実施いたします。各教室からご参加くださいますようお願いします。

 なお、集会終了後、大阪府庁に出向いて、府知事への要望書を提出する「要請行動」を予定しております。

日時:2008年5月17日(土) 午後2時~3時半

場所:大阪市中央区大手前3丁目1番43号

 ホテル プリムローズ大阪 <部屋名:鳳凰(ほうおう)>

 地下鉄「谷町4丁目」1B出口から、徒歩1分。大阪府庁新別館の南側のホテルです。

内容:

 ①大阪府財政改革プロジェクト試案について、②識字・日本語教室からの声の集約、③府知事への要請行動(府庁)

主催:識字・日本語連絡会

参加対象者:識字・日本語教室、夜間中学等の学習者

識字・日本語教室、夜間中学等のボランティア・講師など学習支援者

その他、識字・日本語活動に関わる人

**************************************************

お問い合わせ・参加申し込み先

識字・日本語連絡会 事務局

〒556-0028 大阪市浪速区久保吉1-6-12

(財)大阪府人権協会内

**************************************************

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あるブログでの呼びかけの転載

2008-04-30 10:15:33 | ニュース

先ほど、あるブログを見ていたら、下記のような記事が出ていました。大阪府下の障害者団体の方々の間で流れているメールを転載したものかと思います。そのブログでは「転載OK」とのことでしたので、私のブログにも転載します。

それにしても、橋下新知事を当選させたあの選挙で、彼に投票した人びとは、子育てや教育・福祉に関連する施策、人権施策に関する大幅な財政削減とか、あるいは、こうした領域に関わる公的施設の整理・縮小など、こうした事態が生じることを望んで投票したのでしょうか? あるいは、今の大阪府のいう「財政再建」は、今までの大型公共事業や第三セクター方式による開発の失敗の総括ではなくて、「子育てや教育・福祉、人権などに関する施策の整理」を目指すものなのでしょうか? 

先ほど大阪府のPT案を府のホームページから見ましたが、一応、りんくうタウンとか、泉佐野コスモポリスとか、大型公共事業などの失敗の総括らしき文書もPDFファイルのなかにはでてきます。しかし、圧倒的大多数のページは、さまざまな形での府の財政支出の削減案であり、そのなかには子育てや教育・福祉、人権などに関する支出の削減案が次々に出てきています。

たとえば、今日も朝日新聞の朝刊で「夜スペ」大阪版の実施に関する記事が出ていましたが、その前に、府のPT案のなかには、35人学級の見直しとか、府下の学校に生徒指導や特別支援教育などへの対応ということで配置されている非常勤職員(講師)の削減案なども出ています。あるいは、「学力」向上にむけて府教委が実施してきたほかの施策についても、確か予算削減案が出ていたように思います。府知事が目玉として導入しようとする大阪府版「夜スペ」実施の前に、今まで大阪府教委と府下各市町村教委、各公立学校が実施してきた取り組みの成果と課題の検証、これがいるんじゃないでしょうか。

それにしても、こうした情報がはたして、本当に府民に対して紹介されているのかどうか。マスメディアがきっちりと、大阪府の出しているPT案の全貌について、その内実を伝えているのかどうか。そこも疑問が残ります。

でもその前に、下記の文書のように、具体的にアクションを起こして、「この案自体、そもそも再考を」ということが今は必要です。私は大学の授業日で行けませんが、できるだけ多くの方が下記の集会に参加して、行動を起こしてくださることを願います。

<以下、そのブログに掲載されていた記事>

本日、大阪府「財政再建プログラム試案」(PT案)に関して臨時で、障害者団体による意見交換会を持ちました。下記の行動を緊急に開催することになりましたので、急ぎお伝えさせて頂きます。

ご存じのように、4月11日に発表された府PT案では、大阪府がこれまで進めてきた障害者施策についても、軒並み廃止、削減の方向が示され、危機感が高まっています。

現段階では、これら廃止・削減の方向が回避される見通しは乏しく、5月下旬にはいよいよ「財政再建プログラム」の「正式案」が発表されるもようです。

そうした中、私達障害者の想いを世論に強くアピールしていく必要が出てきています。急な取り組みで申し訳ありませんが、5月13日(火)に「大阪府庁へのアピール行動」を行うことに決定いたしましたので、各団体から是非とも多くのご参加を頂きますようよろしくお願い申し上げます。

●大阪府庁に対するアピール行動

◆行動名 「知事に届けよう 障害者や家族の想い・大阪ネットワーク」

◆日程・会場

・日程  5月13日(火) 午前10:00~12:00すぎ

・会場  大阪城公園(教育塔前を確保したいと思います)~大阪府庁を取り囲んでのアピール行動

◆当日のイメージ(まだイメージ段階で、決定されたものではありません)

・10:00   集合(大阪城公園・教育塔前?)

・10:30   開会

開会あいさつ、来賓あいさつ、各団体アピール

代表団は大阪府に要望書提出

・11:30   府庁に移動開始

大阪府庁を取り囲んでのアピール行動

・12:00すぎ 散会

*代表団で、要望書提出、会派要請、記者会見などで動いていきたいと考えていますが、おそらく午後にもまたがると思われます。代表団に入られる予定の方は午後も空けておいて頂きますようお願いいたします。

◆規模

・2,000名規模をめざします。

全団体とも、一人でも多くの参加を是非ともよろしくお願いいたします。

◆要望内容

1. 医療(精神通院医療、重度障害者医療)

2. 住まい(グループホーム、住宅改造、地域移行)

3. 日中活動(作業所、小規模通所)

4. 就労(就労関連施策)

5. 見直しにあたって当事者の生活実態と想いを十分に聞き取って下さい。

*以上5点に絞り込み、1頁以内で作成します。

◆今後の府PTの動き

・5月1日  健康福祉部長と知事・プロジェクトチーム(PT)の議論

・5月22日~29日  定例府議会 

 (26日、27日には代表質問でPT案が取り上げられる可能性あり)

・財政再建プロジェクト正式案 発表?

・5月末~6月上旬  知事査定ヒアリング(各部局から予算要望)

・6月下旬  本格予算案公表

・7月1日~23日  府議会(8月からの予算案審議)

*これら予定は確定されたものではありません。最新の情報は以下の府HPを参照下さい。

http://www.pref.osaka.jp/zaisei/20yosan/tousho/schedule.html

*7月までかけて議論されていきますが、日がたつほど情勢はますます厳しくなっていきます。5月中旬に行動を行わないと間に合いませんし、また6月から7月にかけても引き続き取り組んでいかなければなりません。

*また、大阪府の財政削減は、大阪市などの政令市、中核市に対しても多大な影響を及ぼし、各市町村レベルでも施策の廃止・削減は必至です。まず、大阪府に対してみんなで集中して取り組んでいかなければなりません。

◆各団体にお願いしたいこと

(連休をはさみ、あまり準備日程がとれませんが、各団体ともご協力をお願いいたします。)

・団体に関わる皆さんにPT案の問題を伝えて下さい。

・お知り合いの府議会議員、マスコミ関係者に問題を伝えて下さい。

・署名活動、宣伝活動等、各団体でも取り組める内容をご検討下さい。

・各団体でアピールしたい内容を検討し始めて下さい。

・府庁行動の際のゼッケンやプラカード等の準備については追ってご連絡させて頂きますが、各団体でも検討を始めて下さい。(「黄色」に統一してアピールするか?とも話し合っています。)

以上です。

急な話ですみませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

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伝えられていない部分をどう見るか?

2008-04-27 12:58:21 | ニュース

このブログ開設から1万回アクセス達成のお知らせをして以来、またしばらく、更新が途切れました。ひさびさに、思うことを書いておきます。

さて、この数日更新が途切れている間も、私のところには、たとえば大阪府の財政改革プランにかかわって、人権問題や保育系の研究団体や、労働問題に関する資料センターなどへの助成金、府下の各自治体に設置されている青少年関連施設の連絡協議会への助成金などの削減の話が伝わってきています。

また、確か昨日の朝日新聞だったかと思いますが、大阪国際児童文学館の府立図書館への統合の話にかかわって、マンガ研究の関係者などからも反対の声があがっているという記事が出ていたように思います。

そして、このブログでも紹介したとおり、たとえば識字教室関係者や精神障害者の権利擁護事業の関係者など、多様な立場から、大阪府の今の行財政改革の方向性に対して、抗議の声があがってきています。

こうした声がどれだけ今後の大阪府の施策に反映されるかわかりませんが、もっといろんな方向性から反対・抗議の声があがってくることを期待しています。そして、そうした反対・抗議の声が、何らかの形で今後の大阪府の財政再建プランづくりに反映されることを願っています。私も微力ですが、できる限りのことをしてみたい、と思います。

ところで、この話は前にも書きましたが、たとえ財政状況が苦しくて、既存の行政施策を見直して整理・縮小しなければならないとしても、そのときに何を、どこから整理・縮小するかについては、その時々の行政当局の責任者や施策担当者の意向がいろんな形で反映します。

たとえば、先日、あるテレビ番組で、橋下知事が物流ターミナルのようなところに出かけ、その出資法人(府の外郭団体だったかと思いますが)の責任者と話し合う場面が放映されていました。こうした流通関係の施設などの産業振興の取り組みから府の施策を整理・縮小するのか、それとも、保育・子育て支援や医療などの住民生活に密着した施策から整理・縮小するのか。あるいは、何百億や何千億という単位で多額の負債を残して破綻した第三セクターの事業や、投資した経費が帰ってくる見込みのないほど無残に失敗した大規模土地開発事業の整理に着手するのか、それとも、府民の権利保障にかかわる、わずか年数十万円~数百万円程度の小さな助成金を切っていくのか。ここには、府政運営に関する行政の責任者・担当者の価値判断などがいろんな形でかかわっているはずです。

私としては、今、発表されている公的施設の整理・縮小案や、外郭団体や民間研究団体などへの助成金削減案などの裏で、大阪府がどんな行政施策を守り、残そうとしているのか。そこを守り、残そうとする理由はなんなのか。その部分もまた、とても気がかりです。

でも、今は私のところにそうした情報ばかり集まるせいか、どうも大阪府政の財政再建プランというのは、こうした公的施設の整理縮小案や外郭団体・民間研究団体などへの助成金削減案が主に伝わってきて、その裏で「残そうとしている施策」に関する話が伝わってきませんね。いろんな施策や助成金を切っていった結果、大阪府は何を残し、どんな自治体になっていくつもりなのか。そこも詳しく、マスコミは報道してほしいなぁ、と思いますね。

これと同じことは、大阪市政に対しても言えるのですが。なにしろ、この府政改革案づくりにかかわっている大阪府の特別顧問のある方は、大阪市政改革にも強い影響を与えた方のようですから。

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ブログ開設から1万回アクセス突破

2008-04-23 14:33:49 | ネット上でのバッシング考

2006年9月にこのブログを開設してから、早いもので1年7ヶ月。

今日のお昼過ぎの時点で、ブログ開設からアクセス回数が1万回を突破しました。

ひとまず、そのことだけ、先にお知らせしておきます。

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これは認めてはいけない。

2008-04-20 15:27:54 | ニュース

先ほどある学会のメーリングリストを経由して、下記のような要望が送られてきました。「転送・転載歓迎」ということだったので、団体の電話番号・所在地のところだけ削除して、メールの内容をそのまま掲載します。

このブログが今まで扱ってきた青少年施策や子ども施策とは少しズレますが、今の大阪府の「財政再建」がどういった層の人びとにしわよせをもたらそうとしているのかがわかります。また、「人権施策」ということでいえば、当事者にとってほんとうに重要な施策が削られるということで、私としても「これは認めちゃダメだ」という思いがあります。その抗議のつもりで、下記の内容を掲載します。

それにしても、今日、別のところでも書いたように、「とにかく手間とお金のかかる病人が増えていく」とか、「長生きは個人と親族にとってはうれしいことだがマクロの行政コストという意味ではバッドニュース」というような価値観で、今の大阪府の「財政再建」が進められようとしているのではないか。下記の要望からは、そんなことを感じてしまいます。

くり返しいうように、私としては、「財政再建」の必要性は認めるとしても、その再建プランをつくる人びとがどういう価値観にもとづいてそれをすすめているのか、とても気がかりでなりません。もしもそんな価値観をふまえて「財政再建」が進められようとするのであれば、それは「おかしい、問題だ」と言いたいです。

<以下、メールの内容の転載>

「精神障がい者権利擁護システム事業(精神医療オンブズマン制度)」の存続に関する緊急要望書

NPO大阪精神医療人権センター

 大阪府が4月11日に発表した「財政再建プログラム試案」に「精神障がい者権利擁護システム事業」の廃止案が盛り込まれました。しかし、本事業は、府が独自に実施している施策であるところ、その中身は試案の「改革の内容」(目標額設定の考え方)にある分類(イ)「府民の生命に関わる緊急性・重要性の高い事業」に該当し、今後より一層強化することが求められているものですので、当センターは本事業の存続を強く要望します。

 以下、本事業創設の経緯および本事業が分類(イ)に該当する根拠について述べます。

【本事業創設の経緯】

 「精神障がい者権利擁護システム事業」は、1997(平成9)年に大和川病院事件がマスコミ等で大々的に報道され、同病院における精神障害者に対する重大な人権侵害の実態が明らかになったことを受けて創設されたものです。大阪府および精神科医療関係者は、大和川病院事件を深く反省し、二度とこうした事件を生じさせないために、新たな、より強固な権利擁護システムの確立が不可欠であることを確認しました。そして、精神保健福祉法上の機関である大阪府精神保健福祉審議会において議論を取りまとめ、同審議会は、2000(平成12)年8月に「精神病院内における人権尊重を基本とした適正な医療の提供と処遇の向上について(意見具申)」を大阪府知事に提出しました。これに基づいて本事業内容が具体化され、2002(平成14)年9月、同審議会の承認を得て、2003(平成15)年度から本事業が正式にスタートし、現在に至っているものです。

 本事業は、13機関(大阪府、大阪精神科病院協会、大阪精神科診療所協会、日本精神科看護技術協会大阪支部、大阪精神保健福祉士協会、大阪弁護士会、大阪精神障害者連絡会、大阪精神医療人権センター、大阪府精神障害者家族会連合会、大阪府社会福祉協議会、大阪府保健所長会、大阪市、堺市)と学識経験者で組織する「大阪府精神障がい者権利擁護連絡協議会」(事務局:大阪府こころの健康総合センター)の下で運営されており、過去5年間にのべ76病院を訪問し、院内での権利侵害の疑いがある事例の改善等に多大な貢献をしてきています。

【本事業が分類(イ)に該当する根拠】

 精神科医療では、その閉鎖性が常に問題となり、数多くの権利侵害事件が起こってきました。それを防ぐために、行政監査や精神医療審査会等のチェック機能が法的に位置づけられています。しかし、大和川病院事件の教訓は、法に基づいたチェック機能だけでは権利侵害の防止には不十分である、ということでした。これは先に述べた府の精神保健福祉審議会の場でも確認された内容です。

 当センターは、本事業が始まる以前から、大阪府下の精神科病院に入院している精神障害者の人権を擁護するための活動の一環として、精神科病院を訪問し、第三者の視点でその病院内の療養環境を視察し、行政監査や審査会では見落とされがちな人権侵害の疑いのある事例につき病院側に改善を求め、入院患者の声を聞く活動を続けてきました。ただ、これらの活動を通じて明らかになった改善を要する事項について、当センター、当事者団体、家族会、サービス提供者側や行政が同じテーブルについて議論し、改善の方向を検討することのできる場はありませんでした。

 しかし、この病院訪問活動が府の事業として公的に保障され、上記13機関と学識経験者で構成される連絡協議会のもとで本事業が運営されることにより、それが可能となり、その結果、本事業は、「府民の生命に関わる緊急性・重要性」を有する多くの権利侵害事例を未然に防止し、療養環境の改善をもたらすなど大きな成果を挙げてきました。

 本事業により改善された事項の大半は、法に基づくチェック機能の役割を与えられている行政監査や審査会の審査では、残念ながら見落とされてきたものです。

 本事業がスタートしてから5年間で、大阪府内の精神科病院入院中の患者が人としての誇りを失わずにすむ具体的な改善がなされてきました。本事業によるこれらの改善は、治療機関が「こころの安定と自信の回復」の場として機能できるようにし、結果として長期入院の減少および医療費の削減にもつながっています。

 また、本事業による病院訪問活動で出逢う入院患者には、大阪府の退院促進事業などの紹介や地域の福祉施策ができていることを伝えるなど、本事業は、病院外から病棟内への情報伝達役の一部も担ってきました。本事業は、今後より一層強化するよう求められることはあっても、その役割が小さくなることはありません。

 このように本事業は、年間約160万円弱の業務委託料をはるかに超える効果を生み出してきています。何よりも本事業が入院中の患者の尊厳を尊重し、「府民の生命に関わる緊急性・重要性」を有する権利侵害事例を未然に防止するなどの成果をもたらしたことは、高く評価されるべきです。

 本事業は、入院中の精神障害者の権利擁護システムとしては、わが国で初めての制度であり、国の「精神病床等に関する検討会」でも数度取り上げられるなど、全国的に高い注目を集めています。

 また、本事業は、2006(平成18)年12月に国連総会で採択された障害者権利条約の趣旨にも合致していますので、より一層強化発展させることが求められており、廃止はその趣旨に逆行するものです。

 以上のとおり、本事業は、その創設の経緯、目的、実績等のいずれの点からしましても、分類(イ)「府民の生命に関わる緊急性・重要性の高い事業」に該当しており、かつ、今後更に強化すべきものであることが明らかですので、当センターは、あらためて、本事業の存続を強く要望致します。

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「何から削るか?」に現れる価値判断

2008-04-20 13:22:45 | ニュース

先日からおおさか識字・日本語センターやヒューライツ大阪の存続に関して、私宛に協力の呼びかけのメールが届いたので、その呼びかけ文を直接ブログに貼り付けたり、あるいは、PDFファイルでダウンロードすることができるようにする形で、ささやかな協力をさせていただきました。今後も何か、お手伝いできることがあれば、遠慮なくおっしゃってください。

さて、今月ある雑誌に書いた文章で、今の大阪市・大阪府の行財政改革にあらわれているのは「不利益分配」の政治だ、ということを書きました。従来のように社会のいろんな層に利益誘導を行なうことが、もはや財政難などの理由によりできなくなった国や地方自治体の行政は、財政再建等の必要から、既存の施策の縮小・廃止、あるいは各種の負担増に向けて、マスメディアなどを通じてのリーダーのパフォーマンスを駆使して、それへの住民(国民)の同意を取り付ける取組みを行なう・・・・。これがある種「不利益分配」の政治だ、というものです。ちなみに、この話は私のオリジナルではなく、高瀬淳一『「不利益分配」社会』(ちくま新書)で述べられていた話を、私なりに要約したものです。

しかし、私はこの『「不利益分配」社会』という本を読んで、実は著者とは別の思いを持ったのです。それはどういうことかというと、たとえ今の国や地方自治体行政には財政再建等の必要性があるからといって、予算の何をどう削るか、何から施策を縮小・廃止するかについては、その政策立案者や行政のリーダー、施策担当者などの価値判断が現れるし、また、その政策提案や行政のリーダーの主張に同意を与える国会や地方自治体議会の各議員の価値判断があわれる、ということです。

たとえば財政再建をすすめるために、過去に多額の公的資金をつぎこんでもうまくいかなかった大型宅地開発や工場団地の建設、これに関する地方自治体自体や自治体の外郭団体の累積債務をなんとか整理する、という道もあるでしょう。その一方で、住民生活に直結する各種の福祉サービスや、市民活動などへの助成金から削減していくという道もあるでしょう。そのどちらの道を選ぶのか。つまり、誰にどのように「不利益」をつかませるのかというところには、行政のリーダーや政策立案者の価値判断が何らかの形で反映する、ということです。

さらに、もう少し踏み込んだことをいえば、「財政再建」を理由とした「不利益分配」といっても、その「不利益」はある社会の構成員に公平感を抱かせるように分配されるかどうか、という問題もあります。一見公平に、全員一律に医療や福祉面での負担増を求めても、たとえば高齢者や障害・病気のある人、子育て真っ最中の家庭(特にひとり親家庭)、失業中の人、パート・アルバイトで生計を立てている人と、高額所得者などとの間では、負担感は全く違うはずです。こういった人びとの負担感の違いや、その背景にある社会的に不利益を被りやすい層の存在などについて、政策立案者や行政のリーダーがどういう認識をしているのかも、「不利益分配」のあり方を左右します。

そう考えたときに、たとえば、あとでリンクをはっているような文章を書く人が、ある地方自治体の行財政改革の「特別顧問」だとか、あるいは、「改革推進会議」の委員長などを務めてきたということについて、このブログを見ている人たちがどう考えるのか。とても興味深いところです。

少なくとも私は、この人のいう財政再建や行政改革の必要性、場合によればその手法まではある程度理解できたとしても、たとえば、

「医療とは不思議なもので医療水準が向上すればするほど病人が増える。検査で早期発見される。その上、弱い遺伝子を抱えた人たちが生き延びる。世代を重ねるごとに人類は病弱になるという説もあるほどだ。とにかく手間とお金のかかる病人が増えていく」

「長生きは個人と親族にとってはうれしいことだがマクロの行政コストという意味ではバッドニュース」

「医療は別だが福祉や介護の分野では、かつての徴兵制のように週に一定時間、手伝うことが義務化されるのではないか」

など、こうした記述にあらわれる人間に対する見方には、とてもついていけません。

※ご参考までに、「福祉と徴用」という文章を読んでください。

<追記>2008年4月30日(水)

先ほどこの「福祉と徴用」という文章を読もうと思って、このブログにアクセスしてみたら、「サーバーが見つかりません」という状態になっていました。ブログ自体を削除・廃止したのでしょうかね? ただ、この記事がどういうものであったのかは、私、プリントアウトして、すでに何人かの方に配りました。今後、このブログの書き手がどう動くのか、引き続き、注意深く見守りたいと思います。

<追記2>2008年4月30日(水)

どうやら先のリンク先(ブログ)、復旧したようです。今はアクセス可能です。

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今度は識字教室関連予算ですか。

2008-04-19 12:59:58 | アート・文化

大阪府の財政再建プランの影響は、今度は大阪府下の「識字教室」関連予算の廃止という形で現れました。詳しくは下記の文章と、別添(「shikijisonzoku.pdf」をダウンロード) のお知らせを見てください。もちろん、私もあとで、ファックスかメールを送ろうと思います。

それにしても・・・・、こう次々と大阪府・大阪市において「財政再建」を理由に、社会的に不利益を被りやすい層を対象とした事業を打ち切っていくとか、市民が利用可能な公的施設を整理していくとか、子どもや若者が文化に触れる施設をなくすとか、そんな改革が行なわれていくと、「最終的にこれからの大阪府・大阪市の行政は、いったい、子どもや若者、あるいは社会的に不利益を被りやすい層に対して、どういう形で責任をはたしていくのか?」と問いたくなってしまいますね。

と同時に、この改革に伴う「痛み」は、今後より一層、それに耐えうる力のある人のところに行くのではなくて、もともと、今の社会のなかでさんざん痛めつけられ、声をあげる力や意欲さえ失っているような、そんな層の人のところへ集中的に現れてくるのではないか、と思います。今後もひきつづき、注意深く、大阪府・大阪市の行財政改革の動向を見守っていきましょう。

<以下、メールで届いたお知らせ(一部略)>

おおさか識字・日本語センターの存続を求める「声」を、大阪府知事に届けてください。

このたび大阪府が出した『財政再建プログラム試案』でおおさか識字・日本語センターへの補助金(識字推進事業)は、2008年度は8月以降はゼロ。2009年度以降は廃止という考え方が示されましたこの事業を廃止するということは大阪府は識字・日本語の取り組みを推進することをやめるということです。

大阪府からの補助がなくなるとおおさか識字・日本語センターを存続することができなくなります。識字・日本語の相談窓口がなくなりますし「よみかきこうりゅうかい」や「ブロック別交流会」などの事業もできなくなります。

識字・日本語教室は、単に文字や言葉を勉強するところではありません。差別など様々な理由で学校に行けなかった人や外国から日本に来て言葉もわからずに苦労している人たちが地域の人たちとふれあい仲間や友人をつくり生きる力を身につけていく場所です。

識字・日本語学習を必要としている人たちには文字による情報はなかなか届きません。だからこそどこにどんな教室があるのかを聞けばわかる場所が必要であり教室どうしのつながりを作ったり情報を交換することがとても大切です。そのために、おおさか識字・日本語センターがつくられました。

しかし大阪府の橋下知事には識字・日本語活動の大切さがわかっていません

知事を説得するためには、みなさんの声や意見が必要です。

学習者・ボランティア・教室に関わっている人みなさんの声や意見を手紙やファックス、メールで大阪府知事に届けてください。

*******************
お問い合わせ先
識字・日本語連絡会事務局
〒556-0028大阪市浪速区久保吉1-6-12
(財)大阪府人権協会内
電話06-6568-2983
FAX 06-6568-2985
*******************

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ファックス送付のお願い

2008-04-13 09:33:13 | ニュース

昨日、私のところに電子メールで、下記のような「お願い」が届きました。このブログを見ている方で「協力したい」という方は、ぜひ、ファックス送付をお願いします。もちろん私も、ファックスを送りますが。

大阪府にヒューライツ大阪への支援継続を求めるファックス送付のお願い

~大阪の「国際人権情報の交流拠点」をつぶさないために

2008年4月11日

大阪府に橋下徹知事が2008年2月に就任して以来、「財政再建」を理由に、各種事業・出資法人の見直し・廃止という極端な「改革」が急速に進められようとしています。削減のみを追求し、「人権」「文化」を切捨てようとする政策は、市民生活の質を低下させるものにほかなりません。

そのような方針を受けて大阪府に設置された「改革プロジェクトチーム」は4月11日に「財政再建プログラム試案」を発表しました。それによると、1994年の設立時から行ってきた(財)アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)に対する財政的・人的支援について、2009年度以降は、「補助金は廃止」「大阪府からの派遣職員は引上げ」と明言しています。つまり、すべての支援を打ち切るという方針なのです。もしそれが実行されると、ヒューライツ大阪の存続と活動そのものが危機的状況にさらされます。

ヒューライツ大阪はこれまで“人権を通して大阪府民をはじめとする日本の市民と国際社会とをつなぐ”重要な役割を果たしてきました。日本の市民が日本以外のアジア地域・世界から学ぶ機会を提供するとともに、国際人権基準の普及の推進力となっています。

ヒューライツ大阪を存続させるために、大阪府へのファックス送信のキャンペーンを緊急に行うことにしました。そこで、みなさんにお願いです。

橋下知事に対して、ヒューライツ大阪への支援継続を求めるメッセージを、府議会の準備が始まる前の5月31日までに下記にファクスしていただきたいのです。その際、「ヒューライツ大阪への支援の継続を求めます」と書いていただくだけでも力になりますが、ヒューライツ大阪の果たしている役割や重要性にも言及していただくと、より強い声になると思います。ひとりでも多くの人たちからのファックスが大阪府を動かす力になると信じます。

なお、ヒューライツ大阪がこれまで努力し果たしてきた重要な役割を、呼びかけ人として箇条書きにまとめ、最後に添付しています。みなさんが知事宛のメッセージを書かれる際の参考にしてください。ファックスには、お名前、あるいは団体名、可能ならば、個人の場合は所属・肩書きを記入してください。このメッセージは転送歓迎です。
ご協力のほど、なにとぞ宜しくお願いいたします。

      宛先: 
      大阪府知事 橋下徹様
      大阪府政策企画部人権室気付
      FAX:06-6944-6616

<呼びかけ人>
阿久澤麻理子(兵庫県立大学准教授)、榎井縁(財団法人 とよなか国際交流協会職員)、郭辰雄(NPO法人 コリアNGOセンター運営委員長)、金東勲(龍谷大学名誉教授、ヒューライツ大阪元所長)、窪 誠(大阪産業大学教授)、友永健三(社団法人 部落解放・人権研究所長)、丹羽雅雄(弁護士)、初瀬龍平(京都女子大学教授)、浜田進士(子どもの人権ファシリテイター)、榛木恵子(NPO法人 関西NGO協議会事務局長、理事)、平田哲(NPO法人 アジアボランティアセンター代表)、森実(大阪教育大学教授)、山崎公士(新潟大学法科大学院教授)、吉田容子(弁護士)

ヒューライツ大阪がこれまで果たしてきた重要な役割

①     ヒューライツ大阪は、世界人権宣言をはじめとする国際規準に則った人権を、セミナー・ワークショップ・出版物を通じて広めています。こうした国際人権の考え方が、市民・府民を含め、企業、自治体、学校、市民団体にも浸透してきました。

②     ヒューライツ大阪は、ウェブサイトや『国際人権ひろば』『アジア・太平洋人権レビュー』『FOCUS』(英文)などの定期刊行物を通して、国際的な人権情報を国内外に発信しています。

③     ヒューライツ大阪は、国連やユネスコなどの国際機関とも緊密に連携をとり、国際社会の動向を市民社会に伝えてきました。

④     ヒューライツ大阪は、アジア各国の国内人権機関、政府機関、研究者、人権団体と協力して国際人権の理念を広めてきました。そうした取り組みを通じて、大阪をはじめとする日本国内に、国際的な人権教育の最新情報を紹介しています。

⑤     ヒューライツ大阪は、日本において人権を基礎とした多文化共生を推進するための啓発を続けています。

⑥     ヒューライツ大阪は、日本国内だけでなく、アジアの市民社会にも還元されるような、対話や共同研究を推進してきました。とくに10年間続けてきた「アジアの学校における人権教育」プロジェクトでは、職域と国境を越え、市民団体・研究者・教員・行政職員らが対話し、情報・経験を分かち合いながら共同研究を進めています。成果は日本だけでなく、アジアの各地域に共有され、財産となっています。

⑦     ヒューライツ大阪は、アジアをはじめ国際的に、「国際人権都市大阪」のイメージを広めることに貢献しています。ヒューライツ大阪は、「2000年度ユネスコ人権教育賞」の名誉賞を受けています。

参照:ヒューライツ大阪のウェブサイト http://www.hurights.or.jp

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何が指標になっているのだろう?

2008-04-08 11:03:28 | アート・文化

またまた、大阪府の公的施設の整理・再編問題について、コメントをします。どうもここのところ、大阪府知事側の「府立青少年会館」の廃止提案に関して、同じ「青少年会館」つながりで、このブログへのアクセスが増えているようですので。このアクセス数増加は、私にとってはたいへんありがたいことです。なにしろ、私自身は、大阪市・大阪府、さらには大阪府下の各自治体の子ども・若者関連の公的施設の整理・再編の問題は、どの施設についても大事な問題だと思っていますので。

さて、今朝も朝日新聞で、次のような記事が出ていました。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200804070107.html

確か先週の記事では、府立体育会館は整理・再編の対象には入っていないような記事だったように思うのですが、今回は「なみはやドーム」(府立門真スポーツセンター)との再編案があがっています。また、体育会館そのものは「売却」するとのこと。今後、もしもこの案が本当に実施されたら、大相撲の大阪場所はどこでやるんでしょうかね? それとも、いっそ体育会館を相撲協会に買い取ってもらうとか・・・・?

また、子どもの読書離れをなんとかしなくちゃいけないということで、国レベルでも「子どもの読書活動の推進に関する法律」というのが制定され(2001年)、その第4条で各都道府県など「地方公共団体の責務」として、「子どもの読書活動の推進に関する施策」を策定・実施することが求められています。また、主に公共図書館関連の施策充実に向けた取り組みが行なわれることになりますが、「文字・活字文化振興法」(2005年)という法律もできています。

そういう国レベルの法令の趣旨から見ても、大阪府立の国際児童文学館というのは、今後の子どもの読書活動の積極的な推進や文字・活字文化の振興という観点から見て、きわめて重要な拠点施設になるかと思うのですが。

なにしろ、今や京都市内に「国際マンガミュージアム」という施設すら作られ、そこに子どもや若者、親子づれがたくさん集まるようなご時勢。そんな状況で、子どもの文学・子どもの文化に特化したミュージアムが大阪府にあるというのは、先行的な事例であって評価されることであっても、府立図書館と整理・再編するというのは、子どもの文化振興や読書活動の推進という面から見ても、大幅な後退といわざるをえないのですが。

もっとも、これらの読書活動推進や文字・活字文化の振興という観点から、国の図書館関連施策にリンクさせて、府立国際児童文学館を府立図書館分館のような形で存続させるというのであれば、話はまたちがってくると思うのですが。しかし、今、マスメディアで流れている情報は、そういうスジではないですよね。

そんなことから考えても、今の大阪府の公的施設の整理・再編というのは、「いったい、何が指標になっているのだろう?」と思ってしまいます。うがった見方ではあるのですが、もしかしたら人件費や維持費などの経費面での資料を中心に見て、たとえば子どもの文化振興とか文字・活字振興などに関する法令などの面からの検討は後回しになっているのではないか、とすら思えてなりません。

今後も引き続き、大阪府立青少年会館や国際児童文学館など、府の公的施設の整理・再編に関することも、大阪市内の旧青館ほか公的施設の話と同様、情報を集め、私なりの考えを出していきたいと思います。

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新聞記事3つから

2008-04-02 00:34:50 | アート・文化

http://www.asahi.com/culture/stage/rakugo/OSK200803310076.html

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200804010033.html

 朝日新聞のネット配信記事から、大阪府立青少年会館やドーンセンター、ワッハ上方など一連の施設の整理・統廃合(この2つの新聞記事では「見直し」という表現をつかってますが、私は記事の内容をそうとらえました)問題を追ってみました。ちなみに、この記事が出て以来、私のこのブログにもアクセスが増加傾向にあるようです。

 ただ、大阪市の児童館・青少年会館の問題とは異なり(=大阪市の場合、市全体の青少年に関する中核的な拠点施設を整理・統廃合したわけではない)、大阪府下全域の中核的拠点施設ともいうべき府立青少年会館を廃止・売却しようとするわけですから、「そこまでやるか?」と言いたくなってしまいます。しかもその理由が、新聞記事を読む限り、「好立地で土地が売却できるから」とか。別の新聞記事には年間45万人近くの利用者が府立青少年会館にはあるそうですから、「利用者のことをどう考えているのか?」と批判されてもしかたがないでしょうね。

 また、橋下知事が府立青少年会館を訪問した際の、人件費をめぐるテレビ局のニュースバラエティ番組で映像を流してまでのあのパフォーマンスはなんだったのか。「廃止やむなし」という世論を盛り上げるためのものだったのか・・・・という気もしなくはありません。と同時に、府立体育会館も一時期整理・統廃合が問題になっていたのに、今回、その対象からはずれたのは、知事が土俵にあがって優勝力士を表彰するというパフォーマンスのできる、「大相撲のおかげ」なのでしょうか。そう考えると、相撲シーズン以外の体育会館の使われ方も気になるところです。

 それと、国際児童文学館や弥生文化博物館、考古資料館、ワッハ上方といったいわゆるミュージアム系の施設。大阪府の行政当局は、これらの施設が大阪の学術・文化振興にとって、今までどんな実績を挙げてきたのか、その検証作業をしてきたのでしょうか? コストパフォーマンスだけでなく、そうした学術・文化振興の面からもきちんと評価してほしいです。新聞記事上は27施設ということなので、他にもこうした学術・文化振興にとって重要な施設が含まれていないか、気になるところです。

 そして、ドーンセンター。女性を中心とした利用者の存続を求める声が反映したのか、今回は整理・統廃合ということは免れたようです。しかし、「多機能化」とはいったい、なんなのでしょうか。それは「施設の貸室の回転率を上げる」ということと、どうちがうのでしょうか。ドーンセンターは今までも、女性と男性の多様な暮らしや生き方を応援するために、いろんなとりくみを行なってきた、すでに「多機能」を持った施設ではなかったのでしょうか。

 このように、3月末に新聞記事で報じられた大阪府の府立27施設の整理・統廃合にかかる案というのは、「なぜそうなるのかがよくわからない」という面があります。この案をつくるにあたって参考にしたデータなどももとに、なぜそうしたのかを、大阪府側はきちんと、府民やマスコミ、特に利用者に対して提示して、説明をなすべきでしょうね。

 それから、ついでに、この記事。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200803310127.html

 今までは大阪市政改革に深くコミットしてきた人物が、今後は大阪府政改革にも「特別顧問」としてかかわるとか。また、この人は、「ミュージアムが都市を再生する」というようなタイトルの本も書いたことがあるとか。だとすれば、大阪府が今、整理・統廃合しようとしている各種のミュージアムなどを使って、今後、どういう形で地域活性化にはげむのか。大阪市長選に落選した建築史と「まちづくり」論の専門家とともに、「創造都市・大阪」の建設を府政面からバックアップする方策をぜひ、今の橋下知事にアドバイスしてほしいです。

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