できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

今日(9月29日)のプリキュアの話です。

2019-09-29 09:32:16 | プリキュア話

先ほど今朝のプリキュアを見ました。さっそく、コメントしておきます。

今回の話は、星空連合の視察員・サボローが地球を調査に来るので、プリキュアたちが案内するというもの。母親が通訳の仕事をしていて、よく外国人をいっしょに案内しているというエレナ(キュアソレイユ)が、サボローの案内役を引き受けるんですが…。実は本物のサボローは別の星で仕事をさぼっていて、実際に地球にやってきた宇宙人は別人でした。そこでさて、プリキュアたちはどうする…というのが、主な話の流れでした。

それでですね…。このサボロー(ただし別人)が、実はサボテンのかたちをした宇宙人で、言葉を話せないという設定になっています。エレナはサボローが身振り手振りで伝えようとしていることを理解し、返事をしていきます。からだの隅々にまでとげがあって握手ができないこと、植木鉢上の足から水分を補給したいから池に行きたいこと、等々。

ここまでは「おもてなしは順調」ということで、エレナは自分の父親(=メキシコ人です)が営んでいる花屋にサボローをつれていきます。ところが花屋に行ったサボローは、切り花として売られている数多くの花を見てショックを受け、宇宙船のなかに引きこもってしまいます。

エレナは「植物型の宇宙人にとって、お店で切り花を売っているというのは、ショックだったかも。怒らせてしまったかも」と落ち込みます。そんなときに、通訳をしている母親が「英語やスペイン語ができても分かりあえないことはある。だからこそ、もっとよく相手を知らないと、理解しようとしないと」と声をかけます。

一方、プリキュアたちはララ(キュアミルキー)の宇宙船に入った連絡で、星空連合の本当の視察員は別の人で、いまはちがう星で仕事をさぼっていることを知ります。どうやらサボローはたまたま地球に来た異星人のようなのですが、エレナは「サボローは地球で友達になりたかっただけ、サボローにあやまりたい」と言い、サボローの宇宙船に行こうとします。

ここで…。無言なんだけど、大事なシーンが挿入されます。サボローが自分の宇宙船でいろんな星々をまわるのですが、行く先々で誤解や偏見のまなざしにさらされ、星を追われる姿です。これって、すごいですよね。日曜日朝の子ども向けアニメでこんな場面が、しかも、無言で挿入されるなんて。

ただ、地球に来てもひとり宇宙船に引きこもったサボローのところに、テンジョウとノットレイダーたちがやってきます。サボローの傷ついた気持ちを使って、またまた怪物を創り出します。そこへプリキュアがやってきて、変身して、最後は5人と妖精フワの合体技を出して…という展開で終わりを迎えるわけですが。まぁ「ことばは届かないかもしれない。でも、分かりあえないからといって何もしない。そんなのはいやだ」というキュアソレイユ(エレナ)が、今回のたたかいの中心になるわけですが。

そしてラストの場面です。サボローが宇宙船で地球を旅立つときに、エレナは「地球では大事な人に、心をこめて花を贈ることになっている。でも、サボローの気持ちに気付いてあげられなくて、ごめんなさい」と謝ります。一方のサボローは、自分のからだ全体からとげをひっこめ、サボテンの花を咲かせて、一輪、エレナに渡します。そして「友達にいっぱい出会えるといいね」というエレナに見送られて、サボローの宇宙船が飛び立つところで、今回の話は終わりました。

それにしてもまぁ、言葉の話せないサボテン型異星人・サボローというキャラ設定をうまく使って、子どもたちに異文化理解のむずかしさと大切さの両方を伝えようとする…。しかも、言葉が話せないサボローの苦労を、無言のシーンを挿入することで伝えようとする。そんなところに「またまた、東映アニメーション、やってくれるじゃ~ん」という思いを抱いたのでした。

それでですね…。次回予告を見ると、どうやら生徒会選挙にひかる(キュアスター)が立候補する話になるようですね。この生徒会選挙ネタも何度か過去のプリキュアで登場しているんですけど…。ただ、今回はまどか(キュアセレーネ)が生徒会長なんで、その「引き継ぎ」ということが絡む話になるようです。あと、しばらくの間は前回、今回、そして次回のように、プリキュアたちの中学校での日常生活に近づけた話を展開させるようですね。

ということで、今日のプリキュアの話、おわります。


やっと9月22日放送分のプリキュアを見ることができました。

2019-09-28 22:58:50 | プリキュア話

今日は久々のお休み。なので、やっとこの前の日曜日、9月22日分のプリキュアを見ることができました。この前の日曜日は入試業務で、大学に出勤していました。最近はプリキュアの公式サイトから前の週の放送分を動画配信(ただし1週間限定)してくれているので、たいへん助かります。

さて、今週は夏休み明けに学校が再開され、それぞれに用事を済まさなくちゃいけなくなったプリキュアたちを、自分でワープする力をつけけどうまくコントロールできない妖精フワが困らせる…という物語でしたね。

このあたりは幼い子と日々かかわっている保護者たちの気分をうまくくすぐるような、そんな物語になっているような気がしました。幼児たちが「お手伝いする~」とかいってやらせてみても、「あ~あ~これじゃあ自分がやったほうが早いわ~」なんてことは、お子さんたちとかかわっている保護者のみなさん、一度や二度、経験したことあるでしょうから。

今回の物語の始まりの時点では、まず、ひかる(キュアスター)とララ(キュアミルキー)はまだ宿題が残っている…。まどか(キュアセレーネ)は生徒会の活動に追われ…。エレナ(キュアソレイユ)は家の手伝いに忙しいという状態です。

ちなみに、この「宿題おわってない」ネタは、毎年9月のプリキュアではよく登場するネタですね。ただ、ララは宇宙船のAIにタスク管理してもらっていたので、苦手な数学の宿題だけが残っている状態。一方、ひかるは8月中のプリキュアで出会った宇宙人たちを絵日記風に紹介するのに夢中になって、他の宿題が一切手をつけられなかったという状態です。

一方、星空界を救うために、プリンセスたちに言われた「トゥインクルイマジネーション」を探したいフワは、自分で動き回る。一角獣の姿になって、自分でワープする力をつけたけど、フワにはまだそのワープする力がコントロールできません。自分でもどこへ飛んでいくのかわからないような、そんな状態です。

そして、トゥインクルイマジネーションに関する情報は、星空連合加盟の星々からは見つからない。そのことをララ(キュアミルキー)の宇宙船のAIとたこ足の宇宙人・プルンス、そしてユニ(キュアコスモ)が確認しました。まったく手がかりなし…ということで、「宇宙のことならなんでも知ってる魔法使いみたいな人に聞いてみよう」と思いたち、フワは遼太郎じいさんの天文台に行きます。そこへ5人のプリキュアたちも集まってきます。

ここでひかるはフワに「どうして勝手なことするの?」といいますが、「勝手なことじゃない、なにもわかってない」というフワは言い返します。そして、ひかるの飼い犬・イエティといっしょに、フワはまたワープをします。

ただ…。フワがイエティといっしょにワープをして、失敗して落ちた池に、プリキュアたちの敵・カッパードが現れます。また、カッパードがイエティからゆがんだイマジネーションをとりだして、プリキュアたちと戦うときの盾を創り出してしまいます。

そのあとイエティを守ろうとして、フワが倒されたときに、プリキュア5人が追いつきます。そこでフワは「みんなの役に立ちたかった…」と一言。プリキュアたちは「トゥインクルイマジネーションさがしたいけど、いまは他のことも大事」と一言。そしてひかるは、「フワの気持ち考えてあげられなかった。イエティは私たちが助ける」と言い、ここから5人はプリキュアに変身して、カッパードたちとたたかいます。

ですが…。キュアスターがカッパードに攻め込まれ、追いつめられます。そこで再び「フワもみんなを助けたい」と言って、再度、ワープしてカッパードに体当たりします。今度はワープが成功し、「フワも仲間」と。ここからフワと5人のプリキュアの思いを重ねて、合体させた技・「スタートゥインクルイマジネーション」が出ます。

・・・ということは、もしかしたら、この「スタートゥインクルイマジネーション」という思いを重ねた技こそ、プリンセスたちがフワと5人のプリキュアに「探せ」と言っていたものかもしれませんね。

まあ、この合体技が効いたおかげでカッパードは退散、イエティは無事に戻ってきます。そのあと、もう一度ひかるは「フワ、あぶないことしちゃだめだよ」と。他のプリキュアはフワに対して「育ての親(=ひかる)にそっくり)」と言います。そして、ここであらためてひかるは「宿題、まだおわってない」と言い、フワがワープで学校に戻そうとするのですが…。失敗してひかるの家に落ちる、というところで今回の放送分は終わりですね。

まぁ、たわいない話といえばそれまでなんですが、どうやら12星座のプリンセスたちに「探せ」と言われた「トゥインクルイマジネーション」は、プリキュア5人とフワの思いを重ねるなかで見つけられそうな、そんな予感だけはしてきました。あした以降のプリキュアで、このあたりがどう詰められていくのか、楽しみにしています。

なお、あした9月29日の放送分では、サボテン星人といって、地球人とは言葉の通じない星空連合の視察員が来るという物語のようです。


昨日(9月15日)のプリキュアの話です。

2019-09-16 23:52:21 | プリキュア話

おかげさまで先ほどやっと昨日(9月15日)放送分のプリキュアを見ることができました。さっそく、コメントに入ります。

今回の放送分は、率直なところ、ストーリー展開は「お子さま向け」というよりは、「おとな」や「おおきいお友だち(つまりオタク)」さんたち向けという感じでしたね。セリフのやりとりを見ていても、「これ、幼児にはちょっとむずかしい内容では?」と思うシーンもありました。

ただ、それだけに、「今年のプリキュアの後半戦のストーリーの重要な背景や設定を、今回の放送分をつかってあえて語っているなぁ」と思ったりもしました。また、近々劇場版映画も公開ですし、ここへきてようやく、新しい5人のプリキュアの合体技を登場させる必要もでてきたのかな、と。

以下、昨日の放送分のストーリー展開に即しながら、今後の物語を理解するうえで「要点」だと思われるところをまとめておきます。

(1)妖精フワの成長が今後の物語の柱になる。

前回の放送分で12星座すべてのプリンセスカラーペンが集まりました。また、そのペンの力が集まることで、赤ちゃんみたいだった妖精フワが急に成長し、一角獣のようになりました。それに合わせて、オープニングの動画も微妙に修正されています。

そこで、12星座のプリンセスたちはプリキュアたちに、「今後フワを成長させなければ、宇宙の平和は来ない」と告げられます。

また、今回放送分のエンディングでは、プリンセスたちから、プリキュアたちのフワを守りたい気持ちが、フワに力を与えていること。でも、まだフワの力は完成していないこと。そして、その完成のためには「トゥインクル・イマジネーション」の力を与えなければいけないことが語られます。

しかし、その「トゥインクル・イマジネーション」の力とはなんなのか。それがどこにあるのかは、プリンセスたちにも、プリキュアにもわかりません。ということで、今年後半戦のストーリーは、この「トゥインクル・イマジネーション」の力をフワとプリキュアたちが探すことになります。

(2)ダークネストとガルオウガ、そしてノットレイダーの正体の一部が明かされる。

一方、プリキュアたちがフワに力を与えることを阻止すべく、ダークネストの命令を受けて、ガルオウガが出撃してきます。「器が完成したが、まだ力を得ていない」とダークネストは言うのですが、その「器」が、どうやらフワのようです。そして、ガルオウガはフワをプリキュアたちから奪おうと攻撃するのですが、そのときに「お前たちは何も知らない。力なきものは何も守れない」といって、プリキュアたちにこんな話をします。

ガルオウガは「圧倒的な力の前にすべては無力」といい、自分もかつて星を、仲間を失ったといいます。その点では、ユニちゃん(キュアコスモ)と似ています。ただ、ガルオウガは失った自分の星の近くに居続けたが、やがて居場所をなくした者たちの集う場所に集まり(=そこにカッパードやダンジョウらがいた)、さらに、その居場所にダークネストが現れたとも言います。そしてダークネストは「我に従え、さすれば力を与える」と言ったと、ガルオウガは語りました。ちなみに今、ガルオウガが身に付けているブレスレットは、ダークネストの力が込められたものです。

ということで、どうやら自分たちの星を奪われた者のなかから、ダークネストの支配下に置かれた者が何人かでてきて…。そういう者たちでノットレイダーが構成されているようですね。

なお、ユニちゃんの話では、ノットレイダーの本拠地はブラックホールのある宇宙の片隅で、ガルオウガのワープ機能を使わないといけないそうです。宇宙星空連合の代表が「ノットレイダーの本拠地に攻め込みたい」と言ったときに、ユニちゃんがそう語っていました。

(3)5人のプリキュア+フワの合体技が登場する。

今回、ガルオウガはプリキュアたちひとりひとりを力で、そして心理的にも追いつめていきます。そのガルオウガがプリキュアを心理的に追い詰めるときに、「お前たちのフワを思う気持ちはただのかわいがりで、自分の力が上だと思う発想でしかない」と語りかけます。

これに対して、プリキュアたちはひとりひとり、どうして自分たちがフワを守りたいと思ったのか、それを語り返します。このガルオウガとひとりひとりのプリキュアとのやりとりの部分が、ちょっとお子さまたちには難しかったかな…と思ったりもします。

「自分の星が守れなかったからといって、ダークネストに頼ってはいけない」(キュアコスモ)。「ただ守りたいと思っただけ」(キュアミルキー)。「ぬいぐるみだと思って助けたら、プリンセスの希望だった」(キュアソレイユ)。「ただ必死になって守ろうとしてきた」(キュアセレーネ)。「確かにプリキュアになってなんでもできると思った。でも、宇宙の広さやいろんな人がいることを知って、まだ自分でもよくわからないことだらけ。あなた(ガルオウガ)もめちゃくちゃ怖い。だけど、フワを守りたい気持ちだけは変えられない」(キュアスター)。・・・ざっと、こんな感じです。

こういうプリキュアたちの思いを聴いたとき、フワが反応します。フワが今度はガルオウガの前に立ち、プリキュアを守ろうとします。すると、フワを守りたいプリキュアの思いと、プリキュアを守りたいフワの思いが重なって、新しいカラーペンが出てきます。この新しいペンを使うと、5人の合体技(プリキュア、スタートゥインクル・イマジネーション)が出せるようになります。

今回はその5人の合体技で、ガルオウガのブレスレットを割ります。するとダークネストの姿が一瞬現れて、ガルオウガとともに去っていきました。

ということで、今回は5人+フワの合体技が登場し、ダークネストやガルオウガ、ノットレイダーの謎が少し解明されるとともに、今後は「フワの成長」をめぐって物語が展開するのだ…ということが明らかになりました。ただ、先ほども書いたとおり、少しお子さまには難しいセリフの言い回しなどもあって、ちょっと難易度高かったかな~とも思いましたが。


最近読んだ本をまとめて紹介(2944冊目~2964冊目)

2019-09-08 20:39:17 | 本と雑誌

またまた最近読んだ本がたまってきたので、著者名やタイトル等々だけですけど、紹介しておきます。

ところで、冊数がもうすぐ3000冊に到達ですね。

このブログは前にも書いたとおり、うちの娘が生まれた年からはじめています。

その娘がもうすぐ15歳(現在、中学3年生)です。

なので、だいたい年間200冊ペースで、主に新書本を中心に読んでいるという傾向が、これでよくわかります。

2944冊目:松原直美『英国名門校の流儀』新潮新書、2019年

2945冊目:先崎彰容『違和感の正体』新潮新書、2016年

2946冊目:先崎彰容『バッシング論』新潮新書、2019年

2947冊目:田淵俊彦・NNNドキュメント取材班『発達障害と少年犯罪』新潮新書、2018年

2948冊目:岩竹美加子『フィンランドの教育はなぜ世界一なのか』新潮新書、2019年

2949冊目:宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』新潮新書、2019年

2950冊目:竹内正浩『ふしぎな鉄道路線 「戦争」と「地形」で解きほぐす』NHK出版新書、2019年

2951冊目:木村誠『大学大倒産時代 都会で消える大学、地方で伸びる大学』朝日新書、2017年

2952冊目:木俣冬『みんなの朝ドラ』講談社現代新書、2017年

2953冊目:田中雄一『ノモンハン 責任なき戦い』講談社現代新書、2019年

2954冊目:保阪正康『続昭和の怪物七つの謎』講談社現代新書、2019年

2955冊目:保阪正康『平成史』平凡社新書、2019年

2956冊目:鎌田浩毅『地学ノススメ 「日本列島のいま」を知るために』講談社ブルーバックス、2017年

2957冊目:宇根豊『日本人にとって自然とは何か』ちくまプリマ―新書、2019年

2958冊目:桑子敏雄『何のための「教養」か』ちくまプリマ―新書、2019年

2959冊目:藤原辰史『給食の歴史』岩波新書、2018年

2960冊目:磯田道史・中西進『災害と生きる日本人』潮出版社、2019年

2961冊目:内田樹『生きづらさについて考える』毎日新聞出版、2019年

2962冊目:赤木和重編著『ユーモア的即興から生まれる表現の創発 発達障害・新喜劇・ノリツッコミ』クリエイツかもがわ、2019年

2963冊目:日本機関紙出版センター編『子どもの元気育てる宝塚の学校給食 おいしいレシピ&ストーリー』日本機関紙出版センター、2018年

2964冊目:兵庫県芦屋市教育委員会『芦屋の給食 オシャレな街のおいしい献立』カナリアコミュニケーションズ、2017年


今日(9月8日)のプリキュアの話です。

2019-09-08 09:41:48 | プリキュア話

おはようございます。日曜日なので、いつもどおり今朝のプリキュアの話から書いておきます。

さて、今年のプリキュアの放送も、今週からは後半戦モードに突入ですね。だんだん今年のプリキュア全体のストーリーについて、本格的な「謎解き」が始まったような印象です。

ひとまず今日は、プリキュアたちが前半戦で集めてきた12星座のプリンセスカラーペンが全部そろって、スターパレスに12星座のプリンセスがもどってきました。となると、今度は星空界全体の輝きを取り戻すために、さて、どうする…という物語の展開になるわけですが、そこには当然「では、なぜ星空界全体の輝きが失われたのか?」という話がかかわってくる。そこで、今年のプリキュアの物語全体の「謎解き」へと突入するわけですね。

その一方で、今週から後半戦に入ってきたこともあって、プリキュアたちの敵・ノットレイダーも強力になってきました。どうも今週から、今のプリキュアたちの力だけでは簡単には倒せないようになってきましたね。これは劇場版映画公開の10月、さらには年末あたりの新アイテム登場(=子ども向け新商品の売り出し開始)に向けての準備ということなのでしょうか。

ということで、一応、今日の物語の流れを簡単にまとめておきます。

1:まず、ララちゃん(キュアミルキー)の故郷・惑星サマーンから、プリキュアたちが地球にもどってきます。そのあとを星空連合のパトロール隊が追いかけてきて、ララちゃんたちに「宇宙法違反だ」と伝えます(星空連合に加盟していない地球で、自分たちが宇宙人だと正体がばれたので)。ですが、プリキュアたちに星空連合へ入るようすすめたいので、星空連合の代表・トッパーは宇宙法違反を無罪放免にします。ただ、プリキュアたち自体は、星空連合のことにはあまり興味ない感じです。

2:そんなプリキュアたちを味方につけようと、トッパーはひかるちゃん(キュアスター)を宇宙空間に誘い出し、リーダーどうしで話し合いをしようと呼び掛けます。そこでトッパーは、自分は星空連合の代表として、星々の輝きやスタープリンセスたちを守れなかったこと、その責任があるから、失われた星の輝きを取り戻したいと願っていること、そして、宇宙の星々がその本来の輝きを取り戻すためにはプリキュアの力が必要だということを語ります。このあたりが「謎解き」の部分ですね。

3:一方、残り1本のプリンセスカラーペンを確保し、さらいプリキュアたちの持つ11本のペンと妖精フワを奪うために、ノットレイダーからガルオウガとカッパードが出撃してきます。ガルオウガはノットレイダーの首領ダークネストから、何か腕輪のようなものをもらってきています。これがあると宇宙空間でも呼吸に困らない様子。そのために攻撃力がアップしています。そして、ガルオウガが変身後のキュアスターと妖精フワを攻撃している間に、カッパードが残る1本のペンを探すことになります。このあたりが、「敵が強力になってくる」部分ですね。

4:腕輪の力で強力になったガルオウガは、キュアスターのパンチなどを全部弾き返し、逆にキュアスターを追いつめます。そこで妖精フワが他のプリキュアたちを呼び出し、あらためて5人のプリキュアの力で攻撃をするのですが…。でも、キュアコスモの技は弾き返され、他の4人が繰り出した合体技(サザンクロスショット)も効かない…。そこでガルオウガは「我々が全宇宙をのっとるのだ。弱いプリキュアたちには宇宙は守れない」という話をします。「謎解き」と「強力な敵」がくっついたような部分ですね。そこへ、残る1本のペンを見つけたカッパードが現れ、ガルオウガにペンを渡します。

5:ただ、キュアスターはガルオウガのスキを見つけて攻撃に転じ、ひとまず残る1本のペン(うお座のプリンセスカラーペン)を奪い取ります。そのペンをつかって、キュアスターはガルオウガの腕輪だけを攻撃します。どうやら他のプリキュアも、それまでに腕輪の部分を狙って攻撃していたようでもありますが…。するとキュアスターの最後の攻撃で腕輪の効果がなくなり、宇宙空間で息ができなくなったので、ガルオウガとカッパードは退却していきます。ただ、今回はこんなたたかい方になったので、今後、こうやって強力になった敵たちに対して立ち向かうために、プリキュア5人の合体技を新たに出す(=新アイテムを出す&子ども向けのおもちゃを売り込む)という余地は残っていますね。

6:プリキュアたちはここでペンが12本全部そろったことを確認し、妖精フワをつれてスターパレスに行きます。ペンがそろったということは、スターパレスに居るはずの12星座のプリンセスも全員そろったということ。これでやれやれ…と思ったら、プリンセスたちはフワに食事をさせるように言います。フワに食べ物を与えると…。なんと、フワに角がはえて、一角獣の子どものような姿になりました。どうもこの一角獣の子どものようなフワが、まだまだ今後も成長をつづけるようですね。また、きっとこの一角獣の子どものようなフワは、ぬいぐるみか人形か、なにかそういう子どものおもちゃとして今後、売り出されるのではないかと…。

というような次第で、今年後半戦のプリキュアの展開もある程度予想しながら、今日の放送分へのコメントを書いておきました。


今日(9月1日)のプリキュアの話です。

2019-09-01 09:47:23 | プリキュア話

おはようございます。ついさっき、今朝のプリキュアを見ました。

8月中の4回は、プリキュアたちがララちゃん(キュアミルキー)の生まれ育った星・惑星サマーンに向かう話ですすみました。いよいよ今日はその惑星サマーンから帰る直前の話になります。

まず、今回は前回(8月25日放送分)の続きで、惑星サマーンにあったプリンセスのペンを、ララちゃんたちが持ち出して逃げている(と思われている)ので、サマーン中の人びとに追われているところから話がスタートします。

また、そんな状況の惑星サマーンに、キュアコスモ憎しのアイワーンがやってきます。アイワーンは惑星サマーンのマザーAIを乗っ取るとともに、テンジョウと協力してプリキュアを見つけ出そうとします。そして、テンジョウにはプリンセスのペンを渡すから、自分はキュアコスモを徹底的に痛めつけたいと言います。

一方、サマーン中の人びとから追われる立場になったプリキュアたちを、ララちゃんのロケットのパーソナルAIがさまざまなかたちで助けます。マザーAIがサマーン中に放った監視カメラがプリキュアたちを見つけ出そうとすると、わざと故障させるように信号を送ったり…。

そんななかで、ララちゃんの家族は「こうなったのにも何か理由がある。いっしょに謝ろう」と呼び掛けます。その一方で、ララちゃんは「自分はもうおとななのに、まだ子ども扱い、半人前扱いされている」と不満そうです。そんなララちゃんに、ユニちゃん(キュアコスモ)は「家族が信じてくれるなら、この際、自分たちがプリキュアだと言おう」と声をかけます。「でも、みんながプリキュアだとばれたら、この星に居られなくなる」とララちゃんは心配するのですが、ひかるちゃん(キュアスター)は「私たちなら大丈夫」と言います。

そんななか、惑星サマーンの警備隊の動きが、急に混乱し始めます。どうやらサマーンのマザーAIをアイワーンがのっとり、あやつりはじめたようです。AIがのっとられたことで、ララちゃんの家族をはじめ、サマーンの住民たちは動揺しはじめます。そんなときに、ララちゃんは「AIがなくても大丈夫。私は地球に行って、学校でいろんなことを経験して学んだ。考えて、想像して…。自分の力でなんとかなる!」とはっきり言い切ります。

しかし、プリキュアたちはアイワーンに結局、つかまってしまいます。「ララはしょせん、ランク8の調査員だから…」というような声が聞こえてきたとき、なんと、ララちゃんのロケットがプリキュアたちを助けるために急遽、動きだします。しかもマザーAIとの接続、情報共有を拒否し、ララちゃんのロケットにあるパーソナルAIはプリキュアたちをかばって、機能を停止します。そのとき、パーソナルAIは「ララちゃんとの旅の日々や地球での出来事は、キラヤバ―な日々でした」と言い残します。その言葉を聴いて、プリキュアたちは涙を流します。

一方「自分がなくしたものに比べれば、AIが壊れるなんてたいしたことない」と言って、アイワーンはさらにプリキュアたちを攻撃しようとします。そこで、自分がのっとったマザーAIをさっきこわれたパーソナルAIに接続して再起動させ、ララちゃんのロケットでプリキュアを襲わせようとするのですが…。

ここでなんと、パーソナルAIに残されたデータがマザーAIに接続され、ララちゃんもプリキュアの仲間も攻撃対象ではないと認識されます。また、その接続によって、逆にアイワーンにのっとられたマザーAIの機能ももとにもどってしみます。そんなAIの回復状況をみて、ララちゃんは「私は決めた。AIががんばった。みんなのためにプリキュアになる。サマーンを、みんなを守る」といって、家族の前でプリキュアに変身します。ララちゃんの兄・ロロは、そんなララちゃんの様子を見て「ララは成長して、大きくなっている」と実感します。

まあ、ここから先はアイワーンとテンジョウを追い払って、プリンセスのペンを守って…という展開になるのですが。今回、かに座のプリンセスのペンを手に入れたので、残るはあと1つ、うお座のペンだけになりました。

そしてエンディングですが。ララちゃんの母がロケット工学の研究者だということもあって、プリキュアたちを守るために壊れたロケットを直してもらいます。そしてもう一度、ロケットに搭載されたララちゃんのパーソナルAIを再起動させたのですが…。なんと、一度すべてのデータが消えたと思っていたのに、無事にこれまでの旅や地球での経験のこと等々が、パーソナルAIのデータに残っていたのでした。パーソナルAIによると、プリキュアのみんなのデータがきわだっていたためだということですが…。どうもこのあたりは、AIが「こころ」をもつかのように描かれていますね。そして、ララちゃんが再び地球に戻るにあたって、「ほこりに思う」とロロは言います。また、ララちゃんは「私はもうおとなだ」と実感します。ただ、ロケットで地球に向けて出発したプリキュアたちのあとを、星空連合のパトロール隊が追いかけているようで…。

…という具合に、この夏休みの惑星サマーンへの旅の話は、今日の放送分をもって無事におわりました。でも、しばらくは星空連合のパトロール隊とのせめぎあいがあるようで、これがもしかしたら10月下旬の劇場版映画で展開される物語に何か接続するのかもしれません。
それとともに、前回からの続きで、やはり惑星サマーンのAIのことについてコメントしないといけませんね。今回の放送内容にあるとおり、AIに頼り切った生活に慣れ過ぎている人びとにとって、そのAIが使えないとか、AI自体が混乱しているような事態は「想定外」のことかと。でも、その「想定外」の事態が起きても、今回のララちゃんやプリキュアたちのように、なんとかその場を切り拓いて生きていくことができる人もいる。そういう「想定外」の事態が起きても、その場を切り拓く力の源こそ、自分たちで考えて、動いたという経験。そして、ララちゃんはその「自分たちで考えて、動いた」という経験を積む場として、地球の学校での経験(=もっというと、そこでのプリキュアたちとの出会い、仲間関係の蓄積)があったというわけです。

AI全盛時代が近いとか、ICT教育の時代とか、いろんなことが言われる昨今ですが…。「それでもなお、なにがあっても、人間が人間らしく生きていくために無くしてはならないもの」だけは、学校という場で、子どもが他の子どもとつながって、さまざまな試行錯誤を通じて身に付けていく必要があるのではないか。今日のプリキュアは、ララちゃんのことばを通して、そのことを私たちおとなに問いかけているようですね。