できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

関係者の見識を疑うー「教育基本条例案」への一日一言(17)ー

2011-12-21 23:02:43 | ニュース

http://sankei.jp.msn.com/smp/politics/news/111221/lcl11122120340002-s.htm (【激動!橋下維新】教育基本条例案、都も検討へ 公務員改革でも一致 石原・橋下対談:産経MSNニュース2011年12月21日付け)

この記事で対談している二人の見識ももちろんですが、このような対談を準備し、「法律違反の条例を作って国民的な議論を巻き起こすしかないと思っている」(橋下)とか、「国は継続性と一貫性をいうが、教育を破壊的に改革することが必要だ」(石原)という発言を、何の批判もなく掲載しているマスメディアの側についても、見識を疑います。

それから、次のネット配信記事ですが。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201112210055.html (維新教育基本条例案「法の規定と矛盾」文科相、橋下市長に:朝日新聞関西ネット配信記事2011年12月21日付け)

この記事そのものはきわめて妥当な内容なのですが、問題は橋下市長発言として紹介されているこの部分です。

「全国の市町村長や知事は教育について何も語れなくなる。どう考えてもおかしい。首長をばかにするような決定としか思えない」

あのですね、全国学力テストの都道府県別順位が悪かったことをふまえて、府知事時代にさんざん府教委に対して批判・非難をしてきたあなたが、いったい、どの口を開いてこんなこと言うのでしょうか? あきれてものが言えません。

また、あなたが現行法において、市長(あるいはかつて府知事)として持っている教育委員の任命権、あれはなんなのでしょうか?

さらに、自分たち大阪維新の会の側から、現行の教育制度の枠組みを逸脱するような条例案を議会に出しておきながら、それをとがめられてこの態度というのは、いかがなものでしょうか?

現行の法体系をバカにし、秩序を破壊しているのは、あなたたちの側ではないでしょうか?

私としては、到底、このような行為に及んでいる首長と、このような行為に及ぶ首長を代表としてかつぎあげている地域政党のあり方は、とても容認できるものではありません。やはり、「教育基本条例案」など、どのような修正案が出てこようとも、「いらないものは、いらない」と、強く訴えつづけるしかありませn。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする