tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

灰形を作る向うに待っているのは・・・

2013-07-18 18:37:57 | インポート
7月18日(木)

涼しい朝でしたが、時間が進むごとに気温が上がり、甲府では43度を記録したそうで、これは明らかに異状です。
そんなニュースと共に、各地の大雨の報道もあり、何だかおかしな日本列島です。

午前中に期日前投票に行って来ました。

理由のところで考えていたら、「どこでもいいですから〇を付けて下さい」という声に振り返ると、係りの男性が立ってじっと見ておりました。

前回の時に、旅行のところに〇を付けたら、「どこへ行かれるのですか?県外ですか。県内ですか」と問われたので、今回は旅行欄の〇は避けました。

午後からは、明日からのお稽古の準備です。
まずは、風炉の灰形です。



道安の灰形

灰は篩わなければなりませんから、やはり掃除前の仕事です。
昨日の雨もありちょっと湿気ている灰ですが、篩っている内に乾いてきたのかいい感じの灰になりました。

風炉に入れ替えて灰形作りを始めましたが、今日は調子がよく30分もしないのに出来上がりました。



琉球風炉

調子が良かったので続いて琉球風炉の灰形を始めました。
こちらもすんなりと20分くらいでできました。調子のよいときはこんなものです。

灰形作りは、風炉の時期には誰もがため息が出るほど難儀な事で、この灰形作りが嫌なために電気でお稽古をしている方を大勢知っております。

しかし、整えた灰形の上に炭を置く時の気持ちは、電気では味わえない豊かなものがあります。

そして、電気では沸騰した時の釜の鳴る音も聞くことが出来ません。
お茶の世界で「松風」といわれる、釜のたぎった音も、電気で沸かしている釜では聴く事ができないのです。

更に、釜の蓋を取った時に立ち昇る湯気も茶室独特なものがありまして、薄暗いお茶室のかすかな光の中に立ち昇る湯気を想像しただけで幸せな気分になれます。

生死をさまよって生還された方が、お茶事の時に、釜の蓋を取った時の湯気に「ああ 生きてて良かった!」と言った時の光景を忘れることができません。

便利さと引換に情緒が無くなってしまう事の寂しさをどうしたらよいのでしょう。
コメント
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