tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

初風炉の茶事続き

2012-04-30 18:56:03 | 茶の湯
今日も初夏のような一日となりましたが、天気は下り坂のようです。

さて、今日も昨日の続き、初風炉のお茶事のです。

お茶をしている人であれば誰しもがお茶事にはあこがれるものです。主であれ客であれ一度は経験してみたいと思っているはずです。
茶室に入り、亭主の挨拶が済むといよいよ懐石が始まります。


最初に運びだされるお膳

ご飯・味噌汁・向付(刺身)がお膳に乗って運びだされます。続いて燗鍋と引盃でお酒が出されますが、近年お酒は口に出来ないため最初から出さないケースが多くなっているとか・・・。

そして飯器に盛られたご飯に続き碗盛が出されます。


そうめんに車海老

車海老は頭と殻と尾を取り除き開いたものを片栗粉にまぶしてゆでたものですが、そうめんとの相性は抜群で初夏の爽やかな味のするお碗になりました。

再びご飯を盛った飯器を出し、続いて焼き物ですが、今回は、時鮭のレモン焼きでした。魚屋さんにお願いして総ての骨を抜いてもらい、焼きたての熱々の時にレモン汁をかけ、更にレモンを細かく刻んだ皮をパラパラと・・・。


時鮭のレモン焼き

焼き物が出された頃が丁度懐石の佳境といったところ、どなたもお腹も気持ちもゆったりと落ち着いて来て、雰囲気を味わえるようになるのかも知れません。

そして、煮物、和え物などが次々と持ち出されてゆきます。


隠元の胡麻和え

隠元の和え物を出して、私達もやっと食事です。大急ぎで同じ物を食べますが、茶室で食べるのとは違い何だか忙しいものです。
その頃、茶室では食べ終わり後片付けの最中だと思います。

そして、頃合いを見て、箸洗いを持ち出し、続いて、山海の珍味を盛り付けた八寸を持って行きます。


八寸

山のものは、ソラマメ。海の物は焼きウニです。
この八寸が出る頃には、懐石はほぼ終了に近く、始まってから2時間半が経とうとしております。


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初風炉の茶事

2012-04-29 19:19:26 | 茶の湯
夏を思わせるような陽気の中、初風炉の茶事を行いました。

寄り付きには、山吹を書き込んだ軸を掛け、初夏の山道をのんびりと楽しんで頂こうとの思いを込めて道具を組んで見ました。



画 山吹 賛 東皇瑞色新 遊華筆

箱に「東皇は春の神 花を染めて春の国」と書いた作者の記述が入っておりました。

本席は、茶席独特の薄暗い中、床の間だけに灯りを灯し、東大寺長老の軸を掛けお客様を迎えました。





この軸は、平岡定海東大寺長老のお筆による「華」一文字ですが、圧倒する力強さに部屋の雰囲気もぐっと引き締まります。
平岡定海東大寺長老も、昨年11月27日に遷化されました。

少し後先になりますが、お花の写真を載せてみます。



花は、キバナオドリコソウとユキザサ

お茶事の時は、花を飾るのはまだまだ先ですが・・・。

今日は、5時頃に起きて準備に入り、12時の席入りでしたが、高速道路の事故で各道路が渋滞になり遅れて来る人が多く、結局12時30分のスタートとなりました。

それから4時間。お客様ももてなす方もちょっとバテ気味ですか・・・??。
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暖かくなって急に花々が・・

2012-04-28 19:56:38 | 徒然日記
各地で夏日を観測したとか・・・。暑いはずです。今日も朝から、お茶事の準備で路地や蹲などの大掃除になってしまいました。

急の暑さのために植木鉢の野草はぐったりとしてしまっております。それでも庭のあちこちで、花々が咲き始め気持ちも穏やかになってまいります。


ヤマブキ草

山吹そっくりの草花です。
強い花ですので栽培も簡単で、水やりさえ忘れなければ毎年綺麗な花を咲かせます。
ケシ科の多年草で、中国大陸を中心にアジア特産の花で、明治以降、ヨーロッパにも渡ったそうです。

明日のお茶事に生けたいと思っていた、ヤマシャクヤクは今朝開いてしまいました。こんなに暖かくならなかったら丁度良かったのに・・・残念!!


開いたヤマシャクヤク

お茶室で食事・お茶などを頂いている間にこのように開いてくれれば最高のおもてなしになったかもしれません。
明日の花・・・考えなければなりません。
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道具と格闘中そんな中で・・

2012-04-27 20:21:58 | 日常雑感
はっきりしない日が続いておりますが、気温は確実に上がって来ております。

今日は朝から、道具の出し入れや、料理の買出しなどで一日が終わってしまいました。そんな中で、我が家の野草棚に珍しい花が咲き始めました。


ユキモチ草(雪餅草)

野山の花たちの名前は、先人が命名した物ばかりですので、漢字で書くとどんな花なのか直ぐに分かります。写真の花は「雪餅草」ですから、「先端が球状で雪のように白く、つきたてお餅のような花」から、その名前が付けられたと想像が出来ます。

本により「雪餅草」・「雪持草」とありますが、「平凡社刊 日本の野生植物」を参考に、「雪餅」を取りました。



別名を「歓喜草」とも呼ぶそうですが、薄暗くなってから写真を撮って見ました。薄暗くなった野山に、この花がポツンと咲いていたら、歓喜どこらか、ビックリするでしょう。

サトイモ科の多年草で、マムシ草の仲間で四国の多く自生しているそうです。

この花は一種生けで十分な存在感がありますので、お茶室に飾ると案外喜ばれます。


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ヤマシャクヤクが咲く

2012-04-26 18:26:37 | 徒然日記
朝から雨模様。降ったりやんだりと春の雨です。

今日から少しずつ道具の入替えをしようと始めました。29日に初風炉の茶事を開催しますので、それまでに総て整えなければなりません。

大変な作業ですから、始める前から意気消沈でしたが、庭に出て見ると、秘かに「山の貴婦人」と呼んでいるヤマシャクヤク(山芍薬)が咲き始めておりました。


ヤマシャクヤク(山芍薬)

目立つ花ですから、乱獲されてしまい今では、山の奥深く行かないと見られなくなってしまいました。

深山の樹下の日光のあたらない湿気のあるところに生え、今開かんとする時が一番美しく、この花一種で十分な気品と貫禄を備えた贅沢な花といえます。

山芍薬を古銅の花入れに生けられれば最高の幸せと、ある高名な茶人に言わしめた花でもあります。



蕾 29日のお茶事まで開かないで・・・

この花は、茎の先端に一つしか蕾を持たず、開花してから2日もすると、少しの振動(風)でもハラリと散ってしまうため、使うタイミングを合わせ難い花といえます。

もう一つの鉢が蕾ですので、今度のお茶事に使えるかも知れない。

キンポウゲ科の多年草で、日本特産種でもあります。

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お稽古そして散歩

2012-04-25 18:18:29 | 茶の湯
今にも降り出しそうな空模様の中、散歩に出かけて見ました。汗ばむような暑さを感じながらいつものコースです。

お稽古は、いよいよ夏を迎える風炉の季節になりました。そして、お菓子は「芝桜」をイメージしたものか・・・。最近はお菓子屋さんも、固定された概念を捨て、自分のお菓子をたくさん作りますから面白い。

  

きんとんになっておりまして、中々美味しいお菓子でした。薄暗いお茶室の風景は写真にすると面白いなといつも思います。

身支度を整え大急ぎで散歩です。真冬の頃から思えば楽なもので、思いたてば直ぐに出かけられます。いつものコースですが、ずっと前からあるのが分かっていた花が綺麗に咲いておりました。


タイツリ草

今でこそ珍しくなくなりましたが、少し前までは非常に珍しく、お茶室に飾ると来る人見る人それぞれの歓喜が伝わってくるような花でした。

茶花の解説書によると、相当古い昔、日本に渡来し、観賞用に庭園に植えられてきた。4月から5月にかけて、たとえようのない美しいピンクの鯛のような形の花をつける・・・。

ケシ科の多年草で朝鮮半島から中国大陸が原産といわれております。


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早起きは・・得?

2012-04-24 18:18:02 | 日常雑感
今日は夏を思わせる日差しがたっぷりの一日でした。

今朝は所用のため早起きでした。
早くても遅くても、植木に水をやらなければなりません。
早起きは3文の得といいますが、昨年植替え、今年は花を諦めていた椿が一輪だけ咲いておりました。「私元気よ!」と答えているような咲き方ですが、思わず「オオ-、綺麗に咲いたね」と話しかけておりました。


紅唐子または日光(ジッコウ)

日光(ジッコウ)は関西名。紅唐子は関東名。そして、紅卜伴は中京名だそうで、お茶室では日光と呼ぶことがほとんどです。

やっぱり、早起きは・・得なのです。朝早くボーとしていた気持ちが一気にシャンとしておりました。花の力です。



同じ花ですが角度を変えて撮りました。一輪だけの日光椿に感謝を込めて・・・。
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ジャズと桜と同窓会

2012-04-22 16:19:58 | 日常雑感
春のお日様も一休みといったところ。

昨日から同窓会の撮影を頼まれて、湖の畔のホテルに行って来ました。今朝の気温は1℃寒いはずです。
撮影といっても同窓会を撮る訳ではなく、ゲスト出演するディキシーのジャズバンドの撮影です。


もの凄い盛り上がりに圧倒

この同窓会は、御歳78歳の方々のさよならパーティーと銘打った特別の催しでありました。
戦中戦後を生き抜いてきた人達の集まりですからもの凄い盛り上がりで、撮影している私の方がヘトヘトになっておりまして、逆に励まされたりしている始末・・・情けない。

翌朝は一風呂頂いて早々に帰宅の途に、それでも道すがら写真を撮りながら楽しんできた事は言うまでもありません。


霧の一本道

早朝には霧で何も見えない状態でしたが、帰る頃にはどうにか視界が開けしっとりとしたいい雰囲気を味わって参りました。

 


自宅周辺の桜は総て散ってしまいましたが、途中のそこかしこには、たくさんの桜が今を盛りと咲いており、日曜日を桜の下でという思いは同じで、大勢の人たちで賑わっておりました。

昨晩の賑やかさの余韻が未だに残っている私にとっては静さだけが、平常な気持ちにさせてくれるものですから、早々に退散という事にしました。



でも、花見はこのくらいの時間で丁度良いような気がいたします。


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シロヤマブキと紺侘助を生ける

2012-04-20 18:57:34 | 茶の湯
外に出ると春らしい暖かな風を感じる過ごしやすい一日でしたが、明日からは下り坂のようです。

今日のお稽古では、床の間に咲き始めた「シロヤマブキ」と、今が盛りと咲いている「紺侘助」を信楽の花入に生けてみました。

  
シロヤマブキと紺侘助               弄花香満衣
     
シロヤマブキは、黄色いヤマブキに先駆けて咲き、公園などに植えられている栽培しやすい種です。ヤマブキの花弁が5枚あるのに対して、シロヤマブキは4枚の花弁であり、同種と思われておりますが全く違うグループに属します。

この禅語、「弄花香満衣」は「菊水月在手」と対をなす句で、見たままの意味では、「花を手折って遊んでいると、いつの間にか、その香が自分の衣にしみ移って来る」こんな意味でしょうか。

また、様々の解釈の中の一つに、「朱に交われば赤くなる」という諺がありますが、そんな意味にも解釈され引用されております。


ユキヤナギ

どこの家庭でも庭先に植えられている「ユキヤナギ」です。この花が庭に咲き出すとあたり一面明るくなります。しかし、花が散りだすと、吹き溜まりには凄い量の花屑がたまります。
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散歩コースの紫の花は・・

2012-04-19 18:34:39 | 徒然日記
春らしい陽気になりました。

今日は明日の稽古に備え、朝から道具の出し入れと掃除にほとんど費やしてしまいました。午後やっと時間が空いたので散歩に出かけ英気を養いましたが、散歩して来ると、体のだるさや、足の痛みなどが直るのですから不思議です。


諸葛菜

散歩コースには色んな花が咲いておりますが、今が盛りの諸葛菜は、道端をムラサキに変えるほどの勢いで咲いております。
諸葛菜は、諸葛孔明が自軍の兵士の野菜不足を補うために栽培して食したと言われておりますが、昨今、食べたという話は聞いたことがありませんし、自身も食べた事はありません。


ホウチャク草

我が家の庭の片隅にホウチャク草が咲いておりました。漢字では宝鐸草と書きますが、宝鐸というのは、五重の塔などの屋根先に下っている風鈴のようなものを云うそうで、それに花の形が似ていることからの命名だそうです。

草丈は30~40センチほどで、どんな花とも相性もよく初風炉の頃の貴重な花といえます。繁殖力は強く、初夏の茶花に苦労されている方は、鉢でもよく育ちますので植えておくと便利に使えます。


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