tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

春を見つけた!

2011-03-30 19:38:10 | 徒然日記
温かな陽射しの中、春を探しに郊外に出かけて見ました。
歩き始めると、陽だまりの土手やちょっと湿った黒い土のところに春の花が咲いておりました。
昔から、「春は黄色い花からやって来る」と言われておりますが、菜の花はその代表格です。





そして、紫色の代表は諸葛菜です。
以前は栽培されていたようですが、今ではすっかり野生化してしまい、田や畑の周りなどに生き生きと咲いております。この花は、三国志で有名な、諸葛孔明がまず蜀の国で栽培して、蜀軍の兵士達の野菜不足を補ったという事が伝承として残っております。そして何時のころから日本の渡来しましたが、あまり美味しくなかったのでしょうね。栽培されていないところを見ると・・・。私も食べた事はありません。
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謡曲の舞台を訪ねる

2011-03-27 18:09:54 | 徒然日記
今日は諸般の事情で行事が中止となりぽっかりと1日があいた。それではと、謡曲「船橋」の舞台となったところを訪ねてみました。そこには、今では珍しい木製の風情ある橋が架かっておりました。(期待を裏切らなかった)



この謡曲は、万葉集の東歌から  「かみつけの 佐野の船はしとりはなし 親はさくれどわはさかるがへ」 という古くからの伝説を元に田楽では盛んに演じられておりましたが、世阿弥が改作補筆して「船橋」として完成されたものといわれております。
船橋とは、船を繋ぎその上に板を渡して浮き橋としたもので、この地が当時の交通の要所になっていた事が分かります。
この船橋にまつわる伝説の大意は、川を挟んだ村の長者の息子と娘が恋仲となり、夜になると船橋を渡って逢瀬をくりかえしていたという。それを知った親が船橋を外してしまったのですが、それを知らない若い二人は船橋を渡ろうとして、川に落ちて死んでしまったという。こんなところでしょうか。

そして、江戸時代になると本阿弥光悦が作成した硯箱により、この佐野の渡しが一躍有名になりました。



「後撰和歌集」の源等の歌 「東路の 佐野の船橋かけてのみ 思い渡るを知る人のなき」 この歌から写真の国宝の硯箱が作成されたといわれております。
東国佐野に長い船橋が架かっているように、あなたをずっと想い続けているのにちっとも気づいて下さらない。 こんな意味でしょうか?

今日は古に想いを馳せて、充実した一日でした・・・・。




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禅語「地搪春草生」

2011-03-25 15:24:30 | 禅語今昔
大災害の復興もままならない昨今ですが、お茶のお稽古も再開になり、お茶室には「地搪春草生」のお軸が掛けられておりました。


花は瀬戸のつる首に黒文字と春曙光椿。


宋の詩人謝霊運の句で、春になって池や沼の周りには草が萌え出る情景で、春の巡ってきた喜びと生命力あふれる気概を現しているそうです。
やはり一見すると早春の息吹を感じさせますが、これを私達人間に置き換えて考えて見ますと、「徳や知識教養のある人の周りには人が集まり、その人たちは、自分の意思とは関係なく知らず知らずのうちに知識や教養を身につけ育って行く」こんなふうに考えてしまいす。


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停電の晩餐

2011-03-23 21:56:05 | 日常雑感
計画停電が続く中、計画通り夜の停電に当たりました。
明るい内から冷蔵庫の中から食材を選び夕食の用意を始め、計画された停電になると、テーブルに蝋燭を灯し準備が整いました。



ちょっとだけビールをいただきながら、会話の弾む食事となりました。テレビもラジオを無く、静かさの中で会話をする声のみが遠慮がちに行き来しているような・・・。中々いい雰囲気です。

料理はというと、「コトコトと煮込んだおでん、じっくりと焼き上げた鳥の手羽元の鰹節和え、きんぴら、じゃこ炒め、かき菜」以上の5品でしたが、少し華やかさに欠けたような気がしないでもありません。

こういう時でもないと経験できない事がたくさんあるという事に気づかせてくれたようです。
今日も七輪が大活躍、そして、停電を楽しんでしまいました。みなさんはいかがでしたか??
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小さなお茶室からの旅立ち

2011-03-22 15:45:14 | 禅語今昔
今日は、小さなお茶室で卒業生を送るささやかなお茶会を開きました。炉が切ってあるというだけの小さなお茶室ですが、卒業生にとっては思い出のいっぱい詰まった自分達だけのお茶室です。

今日は御料理屋さんから仕出しを取っての豪華版です。楽しかった事、これからの事、それぞれが期待と不安の交錯する中、今日だけは美味しいお料理にしたつづみ、下級生の皆さんありがとうと感謝を込めて・・・・。



長板で床を作り、天竜寺管長平田精耕老大師の色紙「朱竹  為君葉々起清風」お花は、「黒文字に大紅・白玉椿」の紅白です。
朱竹は、中国延平山だけに生息するといわれ、この朱色の竹には、「寿徳 福徳 財徳の三徳が宿る」という故事から、おめでたい時によく掛けられます。

賛の「為君葉々起清風」は、修行を終えた僧が旅立つ時に送りに出た老僧が、「わしには貴方達に送る物が何もありません。しかし、ここに生えている竹すら貴方達の門出を祝ってそよそよと揺れている。」こんな気持ちを表したものだそうです。

卒業生を送り出すのにはピッタリの言葉でした。皆さんには大きく羽ばたいて欲しいと心より願うばかりです。
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停電で七輪復活!!

2011-03-19 14:53:14 | 日常雑感
連日続いている計画停電ですが、IHはもちろん石油ストーブ、ガスストーブも電気でコントロールしているため使う事ができず、長年物置の隅に忘れられていた七輪の登場です。



買ってから一度も使っていない七輪でしたが、使って見るとこれが凄い。何が凄いかというと、火力が強くお湯が直ぐに沸く。コトコトと煮込む料理にはこれまたいい。部屋がほわっと暖かくなる。そして何よりいいのは、七輪を囲んで家族の会話です。

被災地の人々を思いながら家族と話をたくさんできるいい機会でもありました。
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何これ!珍百景に・・

2011-03-18 21:32:44 | 日常雑感
温かな日差しの中、街中を散歩していて面白い看板を見つけて思わずパチり!!
小さな居酒屋?らしき店構えの入口の案内板??暖簾が出ています。営業中でしょう。



お店の入口・・らしきところです。近づいて見ると



こんな文字が書いてありました。なにこれ珍百景に出せるかも知れないと思ってしまった。
どう思います??
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三渓園でお茶会

2011-03-14 18:40:44 | 茶の湯
日本中地震のニュースばかりの日曜日に横浜三渓園で友人がお茶席を持つというのでお手伝いに行って来ました。前からの約束でしたが、あの地震の後ですから中止とばかり思っておりましたが、主催者と三渓園側との話し合いの結果開催ということになったそうです。

三渓園はご存知の通り、国の指定名勝になっておりますので、普段は中に入ることはできませんがこの日ばかりは、ゆっくりとお抹茶をいただけます。特に、春草廬は織田有楽の作といわれておりますお茶室で、開放する事はないそうですが、ここにもお茶席が設えてありまして贅沢なお茶を頂いてまいりました。





これから桜のシーズン日曜日に行くとお茶席に入ることができるかも知れません。出かけて見ては如何でしょう。命の洗濯に・・・。
しかし、行き、帰りの駅のホームや電車の中でのいや~な視線を感じたのは思い過ごしでしょうか?
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風情ある釣釜が揺れた

2011-03-11 19:38:23 | 茶の湯
今日の地震は凄かった。丁度お稽古の真っ最中に揺れ始めた。三月の風情ある釣釜が大きく揺れ、慌てて先生が釜を抑えましたが、先生も揺れるため炉壇にコツンコツンと当たりその度に灰神楽が舞い上がりました。丁度お点前をしておりましたから、置いてあった水指の水は跳ね上がるし、建水の水も飛び散りるといったお稽古になりました。凄かった!!!



三月に入ると、11月の炉開きからのお炭やら炭手前やらで灰が高くなってまいりますので、五徳を外して釜を釣ってのお点前になります。この時期になると自然に春を感じずには居られません。
でも、今日はそんな風情に浸っている状態ではありませんでした。稽古は早々に切り上げ家路に急ぎました。
帰って見ると棚の物が散乱しておりまたビックリ!!
今も時々大きく揺れたり、小さく揺れたりしております。
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茶席の花

2011-03-11 14:17:42 | 茶の湯
冬に逆戻りの日が続いておりますが元気にお稽古です。
今週は、春の訪れをはっきりと伝えてくれる椿「春曙紅・檀香梅」が床の間を飾っております。
春曙紅の由来は、清少納言の「枕草子」にある「春はあけぼの。やうやうしろくなり行く・・・」だそうで、ほのぼのとした淡いピンクが春を告げております。



お茶席では開いた椿は生けることはありません。開花寸前のつぼみを生けます。刻限に生けた椿が、お茶を喫している間に少しづつ開いてゆく様を楽しむのです。それは、お茶室で生あるものは床の間に飾られた花だけです。何と贅沢な時間の過ごし方なのでしょう。お茶に感謝し、けなげに開花するお花に感謝。こんな一日でした。
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