tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

ふたつの茶碗は40年という歳月を経て・・・

2021-09-05 17:04:53 | 道具は語る

9月5日(日)

肌寒いような日が続いておりますが、これで暖かくなったらどうなるのでしょう?

未明の雨も上がり、今日は時々日差しもありましたが、相変わらずの涼しさです。

今日は日曜日ですので、一日のんびりとすごしました。

秋明菊

秋明菊が咲き始めました。

たった一本だけの秋明菊ですが、蕾もたくさん持って咲き始めました。

なぜ一本になってしまったかと云うと、夏の盛りに草を取り除いた時に、草だけを持って引き抜いたと思っていたら、秋明菊も一緒に抜いてしまったのが原因です。

直ぐに埋め戻しましたが、育ちが悪く結局蕾を持たずにおります。

お菓子

三時のの一服です。

スーパーに出かけた折に、和菓子コーナーにあった豆大福です。

久しぶりに美味しかったです。

信楽焼

昨日載せた友人の晩年の茶碗です。

デパートの展示会がありましたので出掛けて見ると、この茶碗は売約済みの赤い印が付いておりました。

展示会が終わり、大盛況だったことなどの報告かたがた我が家にやって来た友人が、風呂敷から取り出したのが売約になっていたあの茶碗です。

丁度この月が私の記念すべき年でもありましたので、この茶碗を祝として持って来てくれました。

あの頃の茶碗と比べると、高台も落ち着いてきており、口づくりも飲み易くなっておりました。

ふたつの茶碗には、40数年という歳月が流れております。

もうすぐ一年になります。

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ひとつの道具を変えただけで・・・

2021-09-04 17:06:09 | 道具は語る

9月4日(土)

朝から冷たい雨が降っております。

本来ならば、夏休み明けのお稽古をしているはずですが、コロナのためにお休みという事になりました。

点前座

今月のお稽古の道具ですが、こんな感じで稽古をするはずでした。

風炉先を夏用のまま撮って見ましたが、涼しいといっても、まだまだ違和感はありません。

風炉先

風炉先を変えて見ましたが、風炉先一つでも随分雰囲気が変わってしまうものです。

今週末には再び30度くらいになるそうですから、そんな時は植えの風炉先がいいようです。

風炉先一つで、部屋の雰囲気まで変えてしまう茶道具は不思議な力を秘めている事を実感いたしました。

信楽焼

昨年他界した、友人が30歳の頃作った茶碗です。

陶芸を始めると誰もが取り付かれたように茶碗を作るそうですが、自分でお抹茶を飲んだことがない友人が作った茶碗は、高台が小さく不安定な茶碗でした。

あの頃はみんな若かったから、「高台が小さいから、持ちにくいし点てるのにグラグラするからやりずらい・・・」なんて言ったものです。

「そうか・・・」とポツリ・・・

今では懐かしいあの頃です。

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山本玄峰老大師の残されたものーその2-

2020-08-16 17:37:07 | 道具は語る

816日(日)

外に出ると危険なほどの暑さだそうです。

この連日の暑さで、大好きな散歩に出る事ができずにちょっとイラついております。

昨日に続き、山本玄峰老師のお話を書き綴って見ようと思います。

玄峰老師

初めてお軸を拝見してから、竜沢寺を訪ねたり本を読んだりいろいろ勉強しましたが、軸だけはどうしても見つかりませんでした。

30代の終わりの頃、和歌山県熊野神社を参拝して、湯峰温泉に泊まりました。

宿から自宅に電話すると、軸などよくお願いする方の留守番電話が入っていて、なんと玄峰老師の軸が出たという知らせがあり、その時の軸が「談玄月明夜」でした。

箱書

メクリ状態でしたので、表装し箱書までお願いして、後は到着を待つばかりでした。

箱書きは、妙心寺管長をされておりました、松山瑞雲老師が引き受けてくださいました。

お願いしてから3か月ほどで我が家に着きました。

瑞雲老師

玄峰老師の軸に快く箱書きをして下さいました瑞雲老師とのご縁を頂き、こんな嬉しい事はありませんでした。

湯峰温泉の伊勢屋さんの玄関前広場に玄峰老師絶筆の「玄峰塔」が建っております。

玄峰塔が建っていることを知らなかった私は、この塔の前で写真を撮り、現像して初めて「玄峰塔」だと知り、すごく恥じ入ったことを覚えております。

湯峰温泉は玄峰老師の生まれ故郷です。

生まれてすぐに捨てられた老師は、温泉の地熱で生き延びたといわれております。

是非出かけて見てください。

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大津絵の茶碗で・・・

2018-07-16 17:57:56 | 道具は語る
7月16日(月)海の日
外に出ると息苦しくなるほどの暑さです。
今日は「海の日」で、余りなじみのない祝日です。

   
   お菓子

お菓子は、水羊羹です。
凍る寸前まで冷やしていただきました。

   
   大津絵

大津絵の茶碗で一服。
最近は、鬼さんもやって来ませんので、夜の寝苦しさは大変なものです。

ほどほどの雨を、打ち水のように、ちょっとだけ降らしてくれるとみんなが感謝しますけれど・・・

   
   鬼も(汗)

茶碗は大津絵ですが、太鼓を海に落としてしまった鬼さんが困っております。
この太鼓を上手く拾い上げないとゴロゴロと鳴らない訳ですか・・・

   
   海に

茶碗の外側に、海に浮かんだ太鼓がありますが、鬼が引っ掛けて取ろうとしております。
この絵は、大津絵10種の中に数えられるほどの人気の絵になっているそうです。

こんな事を考えながらお茶を頂くのいいものです。



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円能斎好の亀蔵棗は・・・

2018-07-08 17:42:01 | 道具は語る
7月8日(日)
久し振りのお日様です。
雨も上がったようですので、雨風にさらされて庭に散乱している落ち葉などを集めながら庭の掃除をしました。

立ったりしゃがんだり、這いつくばったり普段使わない筋肉を大分使いましたので、今日の散歩は取りやめです。

   
   亀蔵棗

先週のお稽古で使った棗です。
円能斎好の亀蔵棗は、星をデザインした棗ですので、この時季によく使われます。

客  お棗は
主  円能斎好の亀蔵棗でございます。

こんな会話のお稽古でした。

亀蔵棗は、一環張の中棗で、そのデザインは九星を意匠化したものといわれております。
甲には五黄が描かれ、胴には一白から九紫までの星が描かれております。

こんなところから、七夕のこの時季に使われるのだと思います。
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一本の青竹ですが・・・

2018-03-22 17:25:48 | 道具は語る
3月22日(木)
昨日から比べたらずっと暖かく感じますが、風が吹いておりますのでやはり寒さを感じます。
今日も朝からお茶会の準備です。

   
   灰吹

青竹の灰吹です。
数日前まで竹林に立っていた竹ですが、こうして加工してお客様の前に飾られます。

ちょっと不思議な気がいたします。

   
   材料の竹

友人宅に広々とした竹林があります。
竹藪というとうっそうとしていているイメージがありますが、友人はこまめに竹林の中を片付けておりますので綺麗な竹林になっております。

それでも、これ一本探すのに、右往左往する事数十分・・・

       出来上がり

切り終わりましたら、切り口の整理です。
垂直に立つように研ぎだして行きますが、上手な方は、真っ直ぐに切ればそんな必要はありませんが、私には無理ですので、仕方なく研ぎます。

ほぼ道具は揃いましたので、後は会記を書くのみです。
これが一番気が重い事で・・・
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阿蘭陀水指は・・・

2018-02-15 18:30:49 | 道具は語る
2月15日(木)
朝のニュースでは、気温が上がり三月並みの暖かさになるとか言っておりましたが、午後からは強烈な北風が吹きつけております。
春はまだまだ先のようです。

   
   阿蘭陀水指

私はどう云う訳か阿蘭陀水指が好きで、道具屋さんに並んでいると欲しくなってしまいます。
オランダ文様にはたくさんの種類がありますが、代表的なのが「タバコの葉」です。

オランダとの貿易で、たばこの葉を入れて日本に運ばれて来たと伝えられるオランダの壷を、当時の茶人達が水指に見立てて使い始めたのが始まりだといわれております。

   
   点前座に

阿蘭陀水指も、今では多くの日本人の陶芸家が写しとして作成しておりますので、たくさん出回っておりますが、当時では珍重すべき焼物であったはずです。

出回っている割には、「これ!」といった物に出会わないのが面白いところで、そこが、また楽しい所でもあります。
これからも、どんな「阿蘭陀水指」に出会えるか楽しみです。
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夕顔の香合を使って・・・

2017-08-15 17:49:24 | 道具は語る
8月15日(火)
合宿も終わり、雨が続いておりますので何となくボーッとしている毎日です。
今日も雨、気温も上がらず9月中旬の陽気だそうです。

   
   香合

先日合宿で飾って置きました香合です。
「夕顔 桐団扇香合」で、この香合も先生からの頂き物です。

道具の入れ替え、夏の灰作りなどに伺うと、帰りがけに「ハイ!」と綺麗な紙袋に入った物を持たせて下さいました。
夏の暑い時季のお茶会は余りありませんの、合宿に丁度良いので使わせていただいております。

それでも、夕顔の香合を使って茶会をするとしたら、やはり「源氏物語」を思い浮かべる方が多いいと思います。
しかし、「生兵法は怪我の源」と云われる通り、私などには荷が重すぎて、とても道具を組んで見る事は出来ません。

もっと勉強してから挑戦したいと思います。

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我が棗ながら・・・

2016-02-08 17:23:51 | 道具は語る
2月8日(月)
冬らしい冷え込んだ一日でしたが、風の無いだけ過ごしやすかったようです。
月曜日はストレッチです。

出かける前の半日は、お正月に使った道具を、収納箇所へしまい込みました。

   
   棗

この棗も一月いっぱい使いましたので、仕舞う事にいたしました。
雉のつがいが描かれております。

1若かった遠い昔は、こんな絵のものが素敵に見えたのでしょうが、使う機会が全くありません。
雪の止んだ竹やぶで雉のつがいが戯れているものですが、このお棗に何を語ってもらうのか、皆目見当がつかないと云ったところです。   


   棗2

輪島塗ですから結構なお値段だったと思いますが・・・。
この棗を使う状況が頭に浮かばないので、道具に語らせようがありません。

道具を買うときは、何かしら考えて買い求めると思いますが、あの頃は、何を考えていたのでしょう。
輪島らしいしっかりとした蒔絵は素晴らしいと思っております。

午後は1時間、そんな事は忘れて良い汗を流し、自分の手足をストレッチして参りました。
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文筥香合は・・・

2016-01-26 17:41:35 | 道具は語る
1月26日(火)
変わらぬ寒さが続いております。
午前中溜まっていた用事のためあちこち車で移動いましたが、日陰にはたくさんの雪があります。

タイヤを交換してからは、何となくゆったりと日陰道を運転出来るようになりました。

   
   香合

今日大学は試験1週間前という事で、お稽古はお休みです。
午後道具を仕舞ったり出したりしておりましたが、どうも手に取ると箱を開けたくなってしまうので、中々用事がすみません。

そんな中のひとつが「色絵文筥香合」です。
炉の時季に出すと塗物の香合と見間違うほどで、面白い反応を見る事が出来ます。

そう云った事をして楽しんでいるわけではありませんが、「焼物です」と答えるとまた楽しい・・・そんな香合です。

   
   香合

話題の続かない茶席などでは、この香合でしばらく話をしていられます。
時々は出して見ますが、塗の香合に見えて仕方がありません。

若い時に購入したものですが、今頃になった重宝しております。
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