角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

まもなく開花です。

2012年04月25日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡八百円〕
色の好みも十人十色の中で、「緑好きさん」はやっぱり多いです。同系色の組み合わせは色を問わず多用するのですが、特に緑は迷いなく編みますね。「今日の草履」が選ばれるのも、時間の問題だけでしょう。
イラスト系が楽しい和柄はこちらになります。



今年一番の暑さとなった、今日の角館です。20℃はゆっくり超えたでしょうか、散策のお客様も汗ばむほどの陽気に笑顔が見えました。
待ち焦がれている桜の開花は、ほんとにあとわずかです。秋田市が昨日開花宣言しましたから、例年であれば一両日中に角館も宣言されるでしょう。

北海道と千葉県にお住まいのおばさま二人旅。比較的朝の早い時間ながら、すでにテンションがいささかお高め。角館草履を見つけるやいなや、『角館でこんな草履と巡り会うなんて、これも縁よっ』。
北海道のおばさまはご自分用を、千葉県のおばさまは娘さんにもお選びでした。

おばさまたちに「まもなく開花」を伝えると、『今晩田沢湖高原に泊まって明日は岩手県の予定だったけど、田沢湖からまた角館に戻って来るわっ』。
全然咲き出す様子がなければ諦めもするでしょうが、まもなく開花の状態を見せられると多少の予定変更は有りなんですね。

東京からツアーでお越しのご夫婦。西宮家母屋でお昼の食事を済まされた後、米蔵に入って見えました。角館草履にはご主人のほうが関心高く、素材や健康効果などを熱心に聞いてくれましたね。
そしてご夫婦仲良くお気に入りの配色をお選びです。

お支払いが済んで、奥様の言葉に笑いました。『もぅ、さっきからお金ばかり使ってる。桜が咲いてたらお店の中なんか入らないのにぃ』。
確かにその通り、桜が見頃であれば散策の時間が増えますからね。でも奥様の笑顔を見ていると、買い物もまんざらじゃなさそうでしたよ。

そして奥様が小声で私に言うのは、『今日は桜がまだ早いのを知っていたから、5月7日にまた別のツアーで来ることにしたのっ。角館の桜をゼッタイ見たいと思ってね』。
十日余りでリベンジを果たすご夫婦。なんとしてでも5月7日まで桜が残ることを祈らずにはいられませんね。
コメント (3)
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