今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡六百円〕
春の新柄の中に、金色を含むプリント柄をお願いしていました。その中のひとつが今日の草履のベース生地なんですが、ほんとに綺麗ですね。どのようなお客様の手に渡るのか、楽しみにお待ちしましょう。
オレンジ基調に花柄が美しい平生地はこちらです。
今日は朝から好天に恵まれた角館です。気温こそさほど上がれませんが、日が差してくれるだけで嬉しくなります。好天の日曜日、主に秋田県内からマイカーでお越しのお客様が多かったでしょうか。話題はもっぱら今なお残る雪の量と、桜の開花予想ですね。
昨晩開かれた角館あきんど塾の定例会でも、今年の開花時期は大きな関心事でした。過去5月15日頃に見頃となった年は、20年ほど前のようです。今年はそれに準ずる予想をしているのが大半で、中には5月20日なんて言う人もいました。
とにもかくにも、これから4月下旬に向けた気温の推移を見守りたいと思います。
特に私の周囲で話題になったひとつが、子どもの教育費でした。わが家と同じくらいの子どもを持つ親が会員に多く、ちょうど今が前期授業料の納入時期で話題になるのでしょう。春の売上に執着するのは、こうした事情もあるわけです。
一昨日角館で、12歳の女の子が短い生涯を閉じました。生まれつき心臓に難病を抱えながらも小学校を卒業した女の子は、楽しみにしていた角館中学校入学式の朝、発作に倒れます。そしてそのまま還らぬ人となりました。
私はそのお宅とお付き合いはないのですが、女の子のお兄さんがわが家の三女と同級生でした。そしてそのお宅の親戚筋に私の知人がいて、このたびの経緯を知った次第です。
角館中学校の制服を身にまとい、安らかに眠る女の子。話を聞いただけで涙が出ますよ。
ときにこうして人様の哀しい出来事に触れるとき、自身の悩みのようなものがいかに些細か思い知らされます。
咲くのがいくら遅いといえ、きっと私たちは今年も角館の桜を観るでしょう。子どもの教育費に四苦八苦しているといえ、それも子どもが成長している証しです。
人様の哀しみから自身の幸福を知る。不謹慎なようで、皮肉なようで、実は大切なことかもしれません。