
「イキシア」 是もこの色だけになりました (12-5-9)

この頃感情の起伏が激しくて、一寸悲しい話を聞いたり、見たりすると、うぅつ!
となります。
今日は中山さんのノーベル賞受賞の場面で嬉しくなりました。晩餐会には14
名まで自分で招待することが許されているそうですね。中山さんはお母さま、
娘さんお二人、と一番身近な助手の方のほかに、10名の同僚?をご招待して、
制限枠一杯使われたそうですね。運賃、宿泊料、晩餐会参加費(運賃、宿泊費、
晩餐会参加費=お料理)等は自己負担だそうです。山中さんが皆さんをご招待
されたのでしょうが、皆さん嬉しかったでしょうね。
ご夫妻の費用はノーベル賞協会から出るそうですが。
テレビでいっていましたが、日本人の受賞者がいる時は、日本酒も出るそうで
すね。なんどか、私のブログにも出てきた神戸の「酒心館」の「福寿」だそう
ですよ。
過っての日本人の受賞者がおられた時の晩餐会の担当者が「是非に!」との
お薦めだったそうで、このたびも、送られたそうです。外国にも、日本酒の
良さのわかる人がいるのですね。日本人でも、私は分からないのですが。
晩餐会のお料理は、これからは注文すれば(勿論、そのホテルでしょうが)一
般人でも食べられるそうですよ「前菜」「主菜」「デザート」の3種類だそうですけ
ど。食べるのが目的ではないとはいえ、案外あっさりしたものなんですね。ちな
みに中山さんは「デザートがおいしかった」と言っておられましたね。
喜んで綺麗な画面をうっとりと見つめていますと、今度は「勘三郎さんの密葬
の模様です。又奈落の底に突き落とされた気持ちになりました。
こんなに気持ちの浮き沈みが激しいと、それだけでぐったりとしてしまいます。
ピエタ 大島真寿美
何か分からないのですが、読み初めから何となく「優しい感じ」を受けたので
す。何故なのか、未だに分かりません。お話としては、決して、幸せなことば
かりが書かれているわけではないのですが、読み終わるまで、その感じは続
きました。
ヴィヴァルディと言う名は、クラシックに疎い私でも知っている有名な人。でも
ご本人のお話かどうかは分からなかったのですが、調べてみましたら、本当
のお話のようでしたが、彼の伝記と言うわけではないのです。
ヴェネチィアにある、ピエタと言う教会が持っている、スカフェータ=育てら
れない人が、赤ちゃんを置いていく窓口(何年か前に、日本でも出来ましたね、
「コウノトリ」って言ったかしら)。そこに捨てられて、ピエタで育てられた少女
(エミーリア)がヒロインのお話です。
本の中にも出てきますが、ヴィヴァルディは金銭的に困難なピエタのために、
沢山の作曲をして、楽譜を売って、教会を助けたそうです。そして、ヴィヴァ
ルディは孤児院にいる少女達にもバイオリンを教えていました。その中から、
エミーリアの親友、天才的バイオリニスト(アンナ・マリーア)も育てます。
又孤児院以外からも、バイオリンを習いに来ている子供もいました。その中に
貴族の娘ヴェロニカもいました。成人してから、孤児院に寄付をし続けて、孤
児院の会計を任せられているエミーリアを助けます。
ヴィヴァルディの隠された恋人=クラウディがいます。彼女は「高級娼婦」で
す。日本で言えば「花魁」のような存在のようです。何処の国にでも、高嶺の
花の娼婦はいるんだな~と変なところで感心しました。
ヴィヴァルディがヴェネチアをはなれ、遠い土地・ウイーンで急死します。
クラウディが年老いて、病に伏す身になります。ひっそりと小さな部屋でいる
所にエミーリアが尋ねてきます。その病に効く薬を求めていったのが、元エピ
タで育って、今は薬局に嫁いでいるジーナです。エミリーアの話を聞いたジー
ナは「私に任せておいて」と、高価な薬を調達して、無料で運んでくれます。
しかしあまりに高価な薬ですから、ジーナだけに頼るわけにいかにと思います。
エミーリアは大金持ちのヴェロニカの事を思いだして、尋ねていき、わけを話
して、協力を求めます。ヴェロニカもクラウディアがヴィヴァルディ先生の恋人
だった事を知っていましたから、快く高価な薬代を出してくれる事を快諾します。
お金の心配がなくなり、薬のお陰でクラウディアは快方に向かうのですが、世
話になった皆に感謝しながら、ヴィヴァルディの元に旅立ちます。
早春になれば、又、ヴィヴァルディーの「春」が巷に春の到来を知らせると思
いますが、私は今までと違った感じで聞き入ることでしょう。

