緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

NLPによって対人恐怖症は改善されるのか(5)

2023-08-25 22:09:16 | 心理
(前回からの続き)

では、回復不能と思えるような対人恐怖症を改善するためには具体的にどうしたらよいのか。
大きく分けて2つの原因に対するアプローチを考えてみる。

A.全ての人間を敵と認識し、それを信念としたことによる恐怖の解決に向けて
B. 自己否定と強迫的衝動を原因とする恐怖の解決に向けて

AとB、それぞれ単独では解決出来ない。互いに連動している。順序としてはBが先だと考える。
まず、Bを解決するためにどうしたらいのか、自分の体験から考察してみた。思いつくままに挙げてみたので整理されていないが、後で何か気付きが得られたら随時補足、整理していきたい。

B. 自己否定と強迫的衝動を原因とする恐怖の解決に向けて

Ⅰ 今の心の状態のモニタリング、恐怖を感じるようになったプロセスと原因の考察

まず始めに最も重要なのは、自分の心が、今、どうなっているかに気が付くこと、そしてこのような状態になってしまった経緯や原因を出来る限り考えてみる。

①無意識のうちに自己否定していることの意識化
 特に、幼少期に下記のような傾向がなかったか、内観してみる。
・ありのままの(不完全な)自分に対し罪の意識を持たなかったか。
・自分は価値がないといつも感じていなかったか。
・自分が悪くないのに、反射的に悪いと受け止める傾向がなかったか。
・自分のしたいこと、言いたいことにブレーキがかかっていなかったか。
・自分のやること言うこと全てにおいて、他人から責められるのではないか、馬鹿にされるのではないかという感じを持っていなかったか。
そして、現在もこのような傾向を継続していないか、自分の心の状態を観察してみる。

②自己否定した結果出来上がった自分の特性(下記)を嫌っていないか、憎んでいないか。
・頼りない、行動力の無い自分
・人と楽しくコミュニケーション出来ない自分
・傷つきやすい、弱い自分
・うまく話せない自分
・暗く悲観的な自分
・冗談も言えない真面目な自分
・友だちや恋人のいない孤独な自分
・結婚していない、家族を持てない自分
・反応がにぶく、動作の遅い自分
・怒りやすい自分
・やる気のない、だらしのない自分
・すぐ逃げようとする自分
・周囲から相手にされない(と思っている)自分

③②の自己否定して出来上がった自分を他人から攻撃(責められたり、馬鹿にされる)される恐怖を感じていないか。
・恐怖の度合はどのくらいか(不安というレベルか、まともに意識上で感じると「ギャー」と叫んで気絶してしまうほどの強さか)
・ある特定の場面(人と対面している時だけなど)だけ感じるのか、寝ていても24時間、どんな場所、場面でも感じているのか。
・恐怖の中でも、とくに強く感じるのはどのような場合、場面か。
・ある特定の人に対する恐怖か、周りの人全てから攻撃される、無視される、仲間外れにされる恐怖か。
・恐怖は体のどこに現れているか。そしてその体の反応の強さの度合はどの程度か(胸がしめつけられる。体のある部分が粉々に砕け散るのではないかと感じるほどの圧力を感じるなど。)

④自己否定して出来上がった自分を他人からの攻撃から守るために、③の恐怖を動機として、強迫的な行動や考え方をしていないか。また自己否定して傷ついた心を補償するための行動をとっていないか。
・立派で優秀な人間を演じる、なろうとする。
・明るいキャラクターを演じる、なろうとする。
・よくおしゃべりする人を演じる、なろうとする。
・強い人間を見せるために虚勢を張る。
・優しい親切な人間を演じる、なろうとする。
・たくさん友だちがいることを自分にも他人にも誇示しようとする。
・怒らない穏やかな人間を演じる、なろうとする。
・人格者になろうとする。
・1秒でも速い速度で物事を成し遂げようとする。
・~すべき、~しなければならない、の暴君になる
・物知りになろうとする(話題豊富な人になろうとする)。
・多くの人から賞賛されようとする。
・マウントを取ろうとする。
・競争しようとする。
・役員まで出世して見返そうとする。
・同時に複数のことをしようとする。
・怠けている人、楽をしている人、弱々しい人を見ると責めたくなる。

⑤④の強迫的行動、衝動がどの程度の強さで、意識下でコントロールできるものなのか。
・反射的に強迫的行動をしてしまう。(意識上で制御できない)
・常に急いている。
・待てない。
・電車が遅れる、なかなか発車しない、遅い人が前にいるとイライラする。
・完璧に物事が運ばれないと腹が立つ。
・常に何かをしていないではいられない。
・体の方が勝手に動いてしまう。
・自分の意思ではなく、何か別の力によって突き動かされているような感覚がある。
・休むことが出来ない。

⑥①~⑤の結果、今の自分の心の状態はどのようになっているのか。客観的にモニタリングする。
・原因が分からないけど心が苦しい。
・心がぐるんぐるん回っているような感じがする。
・自分が無い感覚がする。
・周りの人の幸せそうな光景を見ると、心が張り裂けそうになる。
・人の顔を見れない。
・眠れない。
・食べれない。
・砂漠の中をさまよっている感じがする。
・わけもなく泣きたくなる。
・恐ろしいほどの孤独感を感じる。
・誰とも会いたくなくなる。
・生きている感覚が無くなる。
・仕事が出来なくなる。
・人の話す声が聞こえなくなる。
・電話の相手の声が聞こえなくなる。
・人と会話が出来なくなる。
・前を見て歩けなくなる。
・自分の目の前(50cm以内)しか視界がなくなる。
・もがくように心が苦しい。
・死ぬ衝動にかられる。
・死ぬ方法を考えるようになる。


Ⅱ 恐怖感情の肯定 過去から現在までの生き様の肯定

Ⅲ 自分を攻撃した人間の正体(現実の姿)の理解

これらについては次回記事にします。
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