緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

刑事ドラマの傑作

2022-07-10 00:14:53 | その他の音楽
今日の朝刊の付録に1970年代から1980年代にかけて放映された刑事ドラマの読者ランキングが紹介されていたが、1位が「太陽にほえろ」、2位が「Gメン75」という結果であった。

「太陽にほえろ」の中でも最も面白かった、というか感動したのがマカロニやジーパンの時代だ。
1970年代半ばの頃のことだ。
この頃の「太陽にほえろ」はどれもが素晴らしい内容だった。
とくに印象に残っているのは、確か「マカロニを殺したやつ」というタイトルの番組。
事件が解決し、帰りに立小便していたマカロニが背後から突然刺殺された。
その犯人の手がかりが見つかり、執念の捜査で犯人が特定され、その犯人をゼイロンという名前のスナックで逮捕するはずだったが、そのスナックに来ていたチンピラと犯人がトラブルになって、犯人がチンピラに刺殺されてしまうのだが、山さんがそのチンピラに物凄い剣幕でビンタを食らわせて激怒したときの演技はとても演技とは思えなかった。
本物の迫真の演技だった。山さんはそれで本庁行きの内定が取り消しされたが、ラストシーンのボスと山さんのやり取りがまた何とも人間味に満ちていて、長く記憶に残っていたのである。

他にも感動したシーンは数えきれないほどある。
テーマ音楽や挿入曲も超一流、素晴らしかった。

「Gメン75」は大学2年生の時に深夜に再放送されているのを見た。
アルバイトをクビになり、収入が絶たれ、そのショックと人間関係の悩みもあってか、勉強する気が全然起きなくなって、後期テストの最中だというのにテスト勉強はせずにGメン75を見ていた。その結果、落第した。

「Gメン75」も凄く面白かった。とくに池田雄一という脚本家が書いたものが面白かった(というか怖かった)。
若林豪、藤木悠、夏木マリ、丹波哲郎、川津祐介といった俳優が思い出される。

あとは「特捜最前線」。
これも70年代の高校時代に見たが、人間心理の闇を浮き彫りにした異色の刑事ものだったと思う。
オープニングテーマでフラメンコギターを弾いている方が出演し、タレガのラグリマを演奏しているシーンが思い出される。
二谷英明、誠直也、大滝秀治、藤岡弘などといった俳優が印象に残っている。

最近のテレビを見ると、刑事もの、時代劇やサスペンスだけでなくドラマそのものが殆ど放映されていない。
少ないながら放映されていても、テーマや脚本力が脆弱だ。
夜のゴールデンタイムにテレビを入れると、どの放送局もお笑い芸人を多数起用した安易な中身の薄くてうるさいだけの番組だらけだ。
番組の質、レベルが著しく低下している。
これは今の日本を象徴していると思う。
かつてものづくり大国と言われた日本も、製品開発力、技術レベル、品質レベルは目も当てられないほど低下している。
テレビ番組もしかり。
「いいものを生み出していく」という欲求、気迫、情熱といったものがかつて無いほど失われている。
現状のままでいいどころか、現状を維持するエネルギーも失われているのが今の日本の実態だ。

いいものを生み出そうとする意欲、感性、感受性、エネルギー、情熱(パッション)が感じられない。
安易なもので妥協しているというか、安易なものが安易だと気が付くことが出来ないのであろう。

私はこの先の日本がどんどん没落、貧しさの方向に突き進んでいるような気がする。
それは決して悲観的なものの見方で感じているわけではない。
しかし日本がもっとも活気に満ちていた、人間的な本物の優しさに触れることの出来た1970年代のような時代の人々心の再現がなされるよう、何かしらのアプローチを自分なりに微力ではあるがしていきたいと思っているのである。

太陽にほえろの印象深い層入曲。Youtubeより貼り付けさせていただきます。

ジーパン 愛のテーマ(Gパンの行動のテーマ1-4) 井上堯之バンド


太陽にほえろ! 追跡のテーマ(TVバージョン)

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「男たちの旅路」の挿入曲を聴く

2022-01-23 22:38:14 | その他の音楽
私が小学校4年生か5年生の頃、たしか土曜日の夜にNHKで放映されていた不朽の名作ドラマ「「男たちの旅路」のことを思い出した。

テレビがメインの娯楽であった70年代。家族全員で夢中で見た。
挿入曲のなかでひときわ印象に残っているのがこの曲。
「吉岡司令補のテーマ(哀愁)」のだと言う。
鶴田浩二のような凄みのある演技はこの時代が終ったあと、もう二度と見ることは出来なくなったといってもいい。

Forever(Nostalgia)/ Mickie Yoshino Group/ Godiego 男たちの旅路/ 吉岡司令補のテーマ(哀愁) / ゴダイゴ

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正調「五木の子守唄」を聴く

2022-01-23 21:19:44 | その他の音楽
今日、だいぶ昔に買ったけど全く弾いていなかった楽譜、佐々木忠編のギターによる「五木の子守唄」(Lullaby of Itsuki、原荘介に捧ぐ)でギターを弾いてみたのだが、全体の感じをつかむため、この曲がYoutubeにないか検索してみた。



結局この曲は見つからなかったが、正調の「五木の子守唄」でいい演奏が見つかったので下記に貼り付けさせていただく。
正調は一般に知られている「五木の子守唄」とはだいぶ違う。
旋律は覚えにくいが、素朴なしみじみとした情感がより一層伝わってくる

日本の子守唄の中で「五木の子守唄」が最も悲しく切ないものを感じるのではないか。
この子守唄の由来が分かれば理解できると思う。

下の録音は恐らく現地の方が歌ったものだと思う。

Lullaby of Itsuki


下は珍しいオカリナによる演奏。

正調五木の子守唄 オカリナ奏者高場俊郎
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作詞:加藤日出男、作曲:きくち寛「生きてきてよかった」を聴く

2021-11-19 22:48:42 | その他の音楽
先日の記事で、シンガーソングライターのきくち寛さんの初期の曲「St Maria」を30数年振りで聴いたときの感動を書いたが、きくちさんの曲であと2曲、心に刻み込まれていた曲があった。
そのうちの1曲をカセットであるがヤフオクで見つけて手に入れた。

作詞:加藤日出男、作曲:きくち寛、「生きてきてよかった」
歌:真咲よう子



この曲を初めて聴いたのが、作詞者の加藤日出男さんが主催する青春塾に参加していた頃だった。
あの苦しかった20代半ばの頃だ。1989年の頃だった。
週末に、地方から就職で上京して孤独な生活をしていた若い人たちが集まって、夜通し議論をしたり、パーティーをするというものであったが、半年ほどしか続かなかった。
理由は明確ではないが、やはり孤独で愛に飢えたもの同士のコミュニケーションでは息がつまるような感じがして、やりきれなくなったからではないかと思う。

この「生きてきてよかった」は加藤日出男さんが詩を作り、きくち寛さんに曲を頼んだものだと思う。
加藤さんの青春塾の会場できくち寛さんがギターを伴奏に歌ったこの曲のカセットテープを買ったのだが、会社の寮を取り壊すときにこのテープを部屋に置いてきてしまったので、今は無い。
とても貴重なテープだったので、今となっては手放したことを大変後悔している。

実はこのカセットテープに、加藤日出男さんの作詞、きくち寛さんの作曲でもう1曲、いい曲があった。
暗い憂鬱なフォークソング調の曲で、題名も忘れてしまったが、伴奏のきくちさんのギターが物凄く上手く、そのギターの音の片鱗を今でも憶えている。
これも失ってしまって大変残念だ。
「生きてきてよかった」もこの曲も随分探したが、Youtubeを始めインターネットでは皆無だった。

「生きてきてよかった」はきくちさんの演奏の後、まもなくシングルCDで真咲よう子さんの歌で発売された。
私はこのCDも発売されてすぐ手に入れたのだが、寮から出るときに部屋に置いてきてしまったのである。
この真咲よう子さんのシングルCDのA麺がきくちさんの代表作「貴船川」、そしてB面が「生きてきてよかった」であった。

この「生きてきてよかった」の詩は暗く、人によっては病的に感じたり、1960年代、70年代の古臭さを感じる人もいるかもしれない。
私も30数年振りに聴いて最初はそう感じたが、何回も聴いているうちに感じ方が変わった。
多くの悩める若者たちと接してきた加藤さんが、その若者たちそのものの心、気持ちをあえてそのままありのままに描きたかったのに違いない、と思うようになったのである。

きくちさんにしてはめずらしい演歌調の曲であるが、詩の内容と完全にマッチングしている。
20代半ばで聴いたときも心に刻みこまれたが、30数年経過した今聴いても、凄く心に響いてくる。
真咲さんの歌唱力も素晴らしいし、その声の質も好きだ。

恐らくインターネットでは初めてであろうが、下記にテープからMP3に落とした音源を公開させていただく。
最初は違和感を感じるかもしれないが、何度も聴いているうちに、心に人のさまざまな苦悩ややるせない気持ちがしみこんでいくのがわかるに違いない。

作詞:加藤日出男、作曲:きくち寛「生きてきてよかった」 歌;真咲よう子(1989年)

上記録音が数か所音飛びしていたため、スピーカーからハンディ録音機で直接録音したものを下記に貼り付けます。
音量、音質は落ちます。

加藤日出男、作曲:きくち寛「生きてきてよかった」 歌;真咲よう子(1989年)
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懐かしい中学校時代の校歌を聴いた

2021-07-18 00:05:11 | その他の音楽
今日は講習会の仲間とオンライン飲み会で先ほどお開きに。
明日と言っても日付が変わってしまったが、マンドリンクラブの練習でちょっと遠い所まで出かけなければならない。

昨日、ふと、中学校時代の校歌のことが頭に浮かんできた。
中学と言っても入学した中学校であったが、親が家を新築して転校するまで8か月ほど在籍した学校であった。
この中学での思い出は今までの人生の中でも最も楽しかったものだ。
転校した中学も楽しかったが、この中学での8か月間の出来ごとは、自分の人生体験の中での長い年月の中で、最も印象深く、自分が最も自分に正直に生きることの出来た期間でもあった。

この中学校は合唱がさかんで、2年生や3年生が歌う合唱曲から伝わってくる熱気は今でも記憶に強く残っている。
(モルダウとかハレルヤ)
学校の行事で校歌を歌う機会も多かったが、この校歌を歌う上級生の歌声やピアノ伴奏も40年以上たった今でも思い出すことができる。とくにピアノ伴奏は強烈に印象に残っている。演奏した人も覚えている。

この校歌がもしかしてYoutubeにあるのではないか、という考えが浮かび、まさかとは思ったがあった。

Youtubeの音源を直接公開できないでの、スピーカーを通して録音したものを下記に貼り付けた。
全体合唱ではなかったのが残念だったが、40数年振りに聴いて、その当時のさまざまなことがよみがえってきた。
とくに後半部のフレーズは忘れられないものだ。

某中学校校歌
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