緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

合唱の伝統校

2011-07-30 23:15:56 | 合唱
こんばんは。
昨日の夕刊に合唱の伝統校でコンクールの強豪校である福島県立安積黎明
高校のことが載っていました。



私が安積黎明高校のことを知ったのは去年の秋に行われた第77回NHK
全国学校音楽コンクールのときで、安積黎明高校は金賞をとったんですね。
このときの演奏をビデオに録画しましたが、すごくいい演奏でした。
先日紹介した愛媛県立西条高校とはカラーが違うが、私は西条高校と共に
この高校の演奏が大好きです。安積黎明高校はNコンで過去に8年連続
金賞を取ったり、朝日新聞主催の全国コンクールで31年連続金賞を取った
りと輝かしい成績を残しているんですね。
でも私がこの高校が好きなのは歌が上手いというだけではなく、生徒たち
の雰囲気が好きなのです。
強豪校なのに謙虚で決して驕ったとこがない。歌っている姿が自然で力みが
なく、無理をしていない、だけど凄いパワーが伝わってくる。
そして真面目で素朴な感じがします。合唱をやっている生徒を見ていると
気づくことあります。それは真面目であるということと、目が澄んでいて
優しい目をしている子が多いということ。だから合唱を聴いていると心が
安らかになります。
真面目で素朴な高校生は今の時代は貴重なのでしょうか。私は今の高校生
を見る機会が殆どないので、今の高校生がどうなのかはわかりません。
真面目な高校生を見るとあこがれてしまうのは、自分がろくな高校に行って
いなかったからなのです。
私は中学時代遊んで2年生までは殆ど勉強しなかったため、いい高校に行け
なかったのです。高校にABC~のランク付けがあって、成績が5段階評価
でオール5だとAランク、オール3だとGランクだったのですが、私が
入った高校はIランクでした。本当はGランクの高校が第1志望だったので
すが、願書を出す前日に徹夜で迷った末にIランクの高校に変更しました。
その高校は悪が多くて、いわゆるツッパリというやつがたくさんいました。
チェーンを振り回して金を脅し取ったり、写真部の生徒が学校に持ってきた
撮影機材が盗まれたり、他校と乱闘事件を起こして大量に停学となったっり、
ひどいやつがいましたよ。
1学年10クラスで450人くらいいたでしょうか。でも4年生大学に進学
したのは20人くらいだったでしょうか。
授業ものんびりで、例えば文系でも数学Ⅰは1年生で終了するのに、私の
高校は2年生の2学期までかかりました。当時数学Ⅰの次は数学ⅡBになる
のですが、2年生の3学期から始め、最初の第2章までやったはいいけど、
そこで止めてしまったんですね。3年生の1学期の途中のことです。そして
何とまた数学Ⅰに戻ってやりなおすなんてことをやっていました。
私は当時大学進学を目指しており、大学の2次試験の科目に数学ⅡBがあった
ので、大変なことになりました。先生に抗議したら、理系に進めばよかった
んでないの、との無責任な返事。
どうしようもないので、教科書の虎の巻を買ってきて、教科書を3年生の2
学期終わりまで独学で勉強し、その後は文庫本サイズで薄っぺらな問題集
、確か「出る順シリーズ」だったかな、をやっただけ。
私の卒業した大学は一次試験が共通一次試験といって10教科をマークシート
方式で答える試験で、二次試験は英語と数学ⅡBだったのですが、一次
試験が合格圏を上回ったため、救われました。
ちょっと横道にそれましたが、私は真面目な生徒がいる高校に行きたかった
んです。だから今合唱大会などで真面目な生徒を見ると、いいなーと思って
しまうんですね。
今思うのは勉強をしないと後で必ず苦労するということ。勉強しなくても
他に才能がある人は別ですけどね。
今年の合唱コンクールで安積黎明高校がどんな演奏をしてくれるか楽しみ
です。震災後で大変でしょうけど、苦しみや悲しみを乗り越えて、私たちに感動
を伝えて欲しいです。



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ギターの手入れについて

2011-07-28 21:37:56 | ギター
今日はギターの手入れについて話そうと思います。
クラシック・ギターを弾いた後は必ず汗や汚れを拭き取る必要が
あります。汚れを拭き取るため専用のクロスが販売されています
が、一番のお勧めが写真のセーム皮です。
セラック塗装からウレタン塗装まで、どんな塗装のギターでも
使えます。



左が未開封の新品(2,200円)、右が使い古しです。
何という生地の布かわかりませんが、普通のクロスだと抵抗が少ない
ために、磨く際の往復回数が無意識のうちに増えてしまうんですね。
クロスの表面にギターの表面を傷つける硬くて細かいゴミが付着した
まま、磨いてしまうとギターを傷つけてしまいます。私は何度か
傷つけてしまったことがあります。
でもセーム皮は磨く際に抵抗があるので、頻繁に皮を往復すること
はなく、往復ではなく一方通行の動きでも汚れは落ちます。
ゴミも普通のクロスよりは付きにくいと思います。
このセーム皮は何度でも洗えるし、洗っても性能は落ちません。
ギターの汚れ落しはこのセーム皮1枚で十分です。
ただし、汚れたままで長期間放置しておくと、その汚れが取れなく
なってしまうことがあり、その時はクリーナーを使う人もいます。
クリーナーは写真のようなものがあります。



左から
①レモンオイル
②オレンジオイルとビーズワックスとカルナバワックスを配合した
 天然成分100%のワックス
③カルナバワックス
④石油精製油を原料とするワックス
また写真にはありませんが、
⑤シリコンワックス
があります。

このうちセラック塗装のギターには、①と②と⑤は使ってはいけま
せん。
④はよく調べないとわかりませんが、石油系なので避けた方が
よいかもしれません。
①や②は天然成分なのでセラック塗装に合いそうですが、製作家
やギターショップの方に聞いたところ、製作家は使わない方が良い、
自分のギターであれば絶対に使わないという返答で、ショップの
方は絶対に使ってはいけないとのことでした。
レモンオイルやオレンジオイルはギターの表面板や裏・側板を磨く
ためというよりは指板の汚れ落しやひび割れ防止のために使うのが
一般的なようです。ラッカーやカシュー塗装のギターには使える
かもしれませんが、よく確認した方が良いでしょう。傷で板の
生地が露出している部分があれば、その部分は避けた方が良いです。
ある製作家から教えてもらったのですが、指板の汚れを落とすには
③のカルナバワックスが最適です。このカルナバワックスは表面
板や裏・横板を磨くためばかりと思っていたのですが意外でした。
さっそく試してみたら凄く汚れが落ちるし、仕上げに乾いた布で
拭いた後は、艶が出てまたすべりにくくなります。
レモンオイルは指板に使うとオイルのため少しべとつくのですが、
カルナバワックスは非常にいい感じになります。指板の手入れには
レモンオイルよりもお勧めです。
このカルナバ・ワックスは微量の研磨剤が入っているとのことで、
表面板の汚れ落しには最小限の使用にとどめていた方が良いで
しょう。
また⑤のシリコンワックスは、以前ウレタン塗装のギターによく
使用していたことがあり、素晴らしいほどの艶が出ますが、後で
再塗装などの修理を行うときに、塗料の付きが悪くなるようで、
セラック塗装のギターには絶対に使用してはいけないそうです。
ギターのワックスやポリッシュは車用のものと結局同じ感じがし
ます。
コンパウンドなどの研磨剤は、塗料の表面を削って塗膜を薄くして
いるだけで、汚れそのものを取っているわけではないし、ワックス
も蝋を塗ってツヤを出しているだけでワックスが取れてしまうと
元の状態に戻ってしまいます。
結局はギターを弾いた後はすぐにセーム皮で汚れや汗をふき取って
おくのがベストです。


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初めて買った輸入楽譜

2011-07-27 21:34:40 | ギター
こんばんは。
クラシック・ギターを始めて2年目の中学2年生の時に、ギターの
巨匠であるナルシソ・イエペスのレコードを初めて買いました。自分
のために自分のお金で買った初めてのレコードでもあります。
イエペスが未だ6弦ギターを弾いていた若い頃の録音ですが、聴いた
瞬間に凄い衝撃を受けました。タレガのホタなどはギターの演奏とは
思えなかったですね。イエペスのエネルギーが溢れていた、気迫に
満ちた演奏でした。



このレコードを毎日何回も聴きました。当時レコードは1年に1枚
くらいのペースでしか買えなかったので、とにかく何度も何度も集中
して聴きました。フィンガーノイズがどこで入るか、もうすみずみまで
全部頭に入ってしまいましたね。
このアルバムの中で一番好きな演奏は、フェルナンド・ソルの練習曲
ホ短調(OP.6-11)なのですが、中学時代の当時はエミリオ・
プジョールの熊蜂が弾きたくて、楽譜が欲しかったのですが、当時
発売されていた好楽社のギター・ピースの裏面の広告にこの熊蜂の楽譜
があり、通信販売で買えることがわかりました。



この熊蜂の楽譜は輸入楽譜なのですが、切手で買えるので封筒に料金
分の切手を入れて好楽社に送り、8日後に届きました。好楽社のギター・
ピースの裏面に載っていた金額が古い時のものだったので、料金不足
で差額の切手を送りなおしました。高校受験が終わった頃で、今まで
の私の人生の中で一番楽しかった頃のことです。



初めて買った輸入楽譜で、シンプルで紙質もざらざらしていましたが
日本製の楽譜には無い伝統を感じさせるものがありました。
値段は450円で送料は確か240円でした。
私は当時北海道に住んでいたので、輸入楽譜を手に入れるには通信
販売を利用するしかありませんでした。好楽社以外にも輸入楽譜の通信
販売をやっているところはあったと思いますが、この時代は好楽社しか
情報がありませんでした。
でもこの好楽社から輸入楽譜を買うことが高校時代の私の楽しみでも
ありました。高価なので1年に2冊くらいしか買えませんでしたが、
レコードで聴いて弾きたくてたまらなくなって、郵便局で料金分の
切手を買ってきては注文したものです。
ジュリアン・ブリームの超名演であるヴィラ・ロボスの12の練習曲
とブラジル民謡組曲のレコードを聴いて、マズルカ・ショーロの楽譜
を買ったり、ホセ・ルイス・ゴンザレスの演奏をラジオから録音し、
彼の弾くソレア(サーインス・デ・ラ・マーサ作曲)を弾きたくなり、
楽譜を好楽社から買ったものです。







この好楽社、私が社会人になったころ倒産なのか事業をやめたのか
わかりませんが、無くなっていることがわかりました。
私は就職と同時に上京したため、東京のギタルラ社などで輸入楽譜
は容易に手に入れることができたため、好楽社の存在も忘れていま
した。
ギターブームだった1960年代から70年代の初め頃は、この好楽社
のギター・ピースも相当売れていたと思われます。ピースの曲数
がとても多かったので、この時代の好楽社はすごく活気のある仕事
をしていたのではないでしょうか。
私が好楽社から輸入楽譜を買っていたころの好楽社のギター・ピース
の曲の多くはもう時代遅れという感じでした。でもスペインの有名な
U.M.E(ウニオン・ムジカル・エスパニョーラ)という出版社
やイタリアのベルベン社の曲をピースにするような貴重なこともして
いました。
ギター・ピースは全音も撤退しましたが、ギター・ピースでしか
手に入らない貴重な曲もありました(例えばシュテファン・ラックの
「クレンピルの主題による変奏曲」など)。
日本の出版社によるギター曲は曲集が多いですね。1曲ものは数が
少ないです。需要が少ない分野でのピースでは採算が合わないのだと
思います。
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合唱コンクールが楽しみだ

2011-07-24 22:34:12 | 合唱
こんばんは。
前々回のブログでNHK全国学校音楽コンクール76回大会の演奏で
素晴らしい演奏をしてくれた愛媛県立西条高校のことを紹介しました
が、普段聴いているyoutubeではなく、久しぶりにCDで聴いてみた
ところ、録音が良いこともあるが感動を新たにすると共に技術的にも
ハイレベルな演奏であることを再認識しました。
地方の公立高校は部員を確保するだけでも大変なのに、よくここまで
育てあげたし、頑張ったんだなあと思います。
今年のコンクールの出場校はまだ決まっていないが、また素晴らしい
演奏を聴かせて欲しいと願っています。
コンクールを見ていると、金賞を取らないと価値が無いというような
学校を見ることがあるが、決してそんなことはありません。
コンクールなんてたった1回の演奏で、数人の審査員だけでわずかな
時間で賞を決めるわけなので、完全に公平な審査などありえないので
す。だから年度によっては後でじっくり聴いてみると1位よりも素晴ら
しい演奏があることに気づくのです。
これはギターのコンクールでもあります。私は今まで数多くのギター・
コンクールを聴きにいきましたが、このようなことは結構あります。
まあ人が決めることですからしょうがないですけどね。
賞を取るのと取らないのでは喜びの感じ方が違うというのも事実で
しょう。誰もが素晴らしいと認める感動的な演奏で、同時に1位が取
れればそれがベストでしょうが、全国大会に出場する学校の半分くら
いは実力が同じといってもよいくらいのレベルの高さで、1位が突出
しているということは近年ではないのではないかと思います。
金賞を取れば歓喜に酔いしれることができるが、金賞を取ることを目標
にしてはならないと思います。何故か。賞をとるために頭を使った演奏
になるからです。
時に金賞を取った学校の生徒たちの演奏時の顔の表情を見ていて、
ちょっと気になることがありました。指導者からの厳しい要求に耐えた
のか、レギュラーを取る為に競争を勝ち抜いてきたからなのか、わかり
ませんが、歌うことに喜びを感じていない表情をしているのを見た
ことがあります。
歌うことに心の底から喜び感じる、これが大事だし、この気持ちが1つ
になった時に素晴らしい演奏が生まれるのではないか。
だから歌い手の気持ちが聴き手の心の奥まで届き共鳴する演奏を見ている
と例外なく、演奏者は歌うことに最大の喜びを感じていることがわかり
ます。それは表面的に嬉しい表情をしているのとは次元が違います。
言葉に表せないですが、演奏する姿を見ればわかります。
だから合唱大会で生徒たちのひたむきな思いを見ることも楽しみなので
す。自分も学校時代にこうしたかったんだなーという思いが沸いてきます。
歌うことが本当に好きであれば、猛練習のつらさなど何の苦にも感じ
ないと思います。歌うことが好きで喜びを感じ、合唱大会でその喜び
を聴き手に感じてもらう、今まで合唱に真に全てを賭けてきた、その思い
や気持ちを聴き手に感じ取ってもらうことが大事なのです。
生徒たちの無心でひたむきな思い、歌うことの素晴らしさ、曲や詩
を作った人の心情に真剣に向き合ったことなど、聴き手はそのようなこと
を感じさせて欲しいと願っているのではないでしょうか。
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弦の保管方法について

2011-07-23 23:39:28 | ギター
こんばんは。
クラシックギターの場合、使用する弦はフォークギターやエレキギター
と異なり、高音弦(1~3弦)はナイロン製、低音弦(4~6弦)は
細いナイロンの繊維を束ねた芯線の周囲を金属製の線で螺旋状に巻いた
構造となっています。
高音弦は張力が掛かると次第に伸縮性が無くなり、音が硬くなってき
ます。音に潤いというか艶が無くなり硬くなったら換え時です。
低音弦は使用環境の湿度と奏者の手に汗をかく程度、使用前の保管状態
に寿命が左右されます。
つまり低音弦は吸湿しやすく、吸湿すると表面の金属の巻線が錆びて
いなくても劣化します。劣化すると音がこもった感じとなるのですぐ
に分かります。
私は手に汗をかきやすく、低音弦はすぐに劣化します。練習後に弦を
拭いても寿命を伸ばすことはできません。
よって低音弦は頻繁に交換せざるを得ません。金の無かった頃は劣化
した弦をこれでもかと使い続けていましたが、今は出来るだけ交換し
ています。それは劣化した弦で弾き続けていると楽器の音が劣化した
音になじんでしまい、楽器のために良くないからです。
しかしギターの弦は値段が高いです。一番売れているプロ・アルテ
のノーマル(EJ45)でも定価2,100円です。この値段ではとても
頻繁に交換とはいきません。
でもたいていのショップでは定価の半額くらいで販売しています。
先のプロ・アルテEJ45の2004年頃の最安値は1SET400円
くらいでした。その後、金属や石油の高騰や円安が重なり、弦が非常
に値上がりしました。最近は相場が落ち着いてきていますが、2004
年以前の価格にはもう戻らないでしょう。銅や石油の相場の推移を見れ
ば分かります。
プロ・アルテEJ45の現在の最安値は600円前後です。私はインタ
ーネットで出来るだけ最安値を探し出し、10SETでまとめて買って
います。送料もメール便であれば安く済みます。
10SETもまとめ買いしたら、いくらビニール袋に入っていても
そのままの状態で長期間保管していたら低音弦は劣化してしまいます。
よって私は下のような密封容器に乾燥剤を入れて弦を保管しています。
この保管方法で低音弦の劣化は完全に防ぐことができます。



乾燥剤はスーパーなどで売っている衣装ケースなどに入れておくタイプ
のものです。
クラシックギター弦の殆どは昔、低音弦も高音弦も紙の袋1枚に入って
いるだけで、購入した時点で劣化していることが多々ありました。
オーガスチンは一応ビニール袋に入っていますが完全密封でないので
購入時に劣化していたことがあります。
プロ・アルテも昔は紙の袋1枚のみのパッケージでした。
近年の弦メーカーはコストが掛かっても劣化しないようなパッケージ
に変更するようになりました。
アランフェスなどは非常に改善されたと言えます。
クラシックギターの弦の種類は昔に比べ非常に増えました。だから自分
のギターに最もマッチする弦を探し続けたこともあります。
しかし最近はあまりこのようなことはしていません。それは私の場合、
低音弦がすぐに駄目になってしまうので、安くて品質の良い弦を頻繁
に交換したほうが良いからです。
高音弦はプロ・アルテ、オーガスチンなど有名メーカーのものであれば
大体が楽器になじんでくれます。
社会人になる前の学生時代は高価な弦をしょっちゅう買うことなどでき
ませんでした。しかし今は出来るだけいい音で弾きたい、楽器の反応を
できるだけ鋭敏にしておきたいということもあり、弦は劣化したらすぐに
交換するようにしています。
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