緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

ウタタタ・ウタタタを意識したアルハンブラ

2023-01-30 22:23:19 | ギター
このところマンドリン合奏のための練習が忙しくなってきたので、寝る前1曲は手っ取り早く弾ける曲ばかりなってしまったが、こういう中でも独奏曲を並行して弾いた方が指の状態やテクニックを安定させるためにも必要不可欠だと思っている。
マンドリン合奏のギターパートの譜面の多くには、手や指に負担のかかりやすい、フォームを崩しやすい傾向の曲があり、独奏曲(練習曲含む)で矯正するのである(単に独奏曲の方が好きなのかもしれないが)。
良い音を出すためにも独奏曲を研究、実践することは重要だと思っている。

いつものアルハンブラだけど、トレモロを弾く際に、「ウタタタ、ウタタタ」という4つの音を均等に弾くことを意識して弾いてみた。
トレモロの粒が揃い、均等に出来るようになって初めてこの曲は、土台を形成できたと言える。
自分の演奏を聴いてみると、歌というものが聴こえてくるには程遠いレベルの演奏であるが、アルハンブラという曲はこのトレモロの土台をくずさず出来るようになって初めて、次のステップの土俵に上がれるのではないかと思うのである。
次のステップとはやはりタレガがこの宮殿を見て感じた心情、すなわち「歌」をどう表現するか、ということである。
セゴビアやイエペスのアルハンブラは性格が全然違うけど、そういう意味ではやはりこの曲の頂点を極めていると思う。

納得のいくアルハンブラを弾けるようになるにはあと10年かかるかな。

①ウタタタ・ウタタタを意識したアルハンブラ 風呂前 爪の引っ掛かりあり

②ウタタタ・ウタタタを意識したアルハンブラ 風呂後 変な抜けと他弦接触有り
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マリヤ・グリンベルク演奏、ベートーヴェンピアノソナタ第23番「熱情」を聴く

2023-01-29 22:56:40 | ピアノ
休日の朝のひとときに、数年前に手に入れた旧ソ連の偉大なピアニスト、マリヤ・グリンベルクの録音全集(全て収録されているわけではないが)を少しずつ聴いて、その感想を記事にすることを書いたが、昨日聴いたのが、1951年から1961年までの間に録音されたベートーヴェンピアノソナタの主要曲(第8番、第14番、第21番、第23番)であった。



この年代のグリンベルクの演奏は最盛期であり、どれもが素晴らしい。
(第1番、第6番、第8番、第14番、第21番、第23番、第25番、第28番、第31番、第32番がある)
古い時代の録音の質が悪く、使用された楽器も良くないものと思われ、一発録音を思わせるようようなものであるが、第1番、第6番、第8番、第23番、第31番、第32番の演奏は非常に優れており、これらの録音がベートーヴェンピアノソナタの屈指の名盤であることは疑う余地はない。

グリンベルクは1960年代半ばを過ぎてからベートーヴェンピアノソナタの全曲録音を旧ソ連で初めて成し遂げたが、残念ながら上記で上げた曲の出来は、旧録音に比べ、技巧的にも感情エネルギー的にも力の衰えが現れている。

幸いにもベートーヴェンのピアノソナタの主要曲をこの最盛期(1950年代から1960年代初め頃)に録音として残し、現在、復刻されたことは彼女の真価が正しく認められるうえで貴重なものであると言える。
今日、記事にした第23番「熱情」も是非聴いていただきたいと願う。
恐ろしいまでの気迫と、超絶的技巧のもと、ベートーヴェンの苦悩と喜びの感情をそのままに再現した類まれな演奏というべき他はない。

このグリンベルクの演奏を聴くと、ベートーヴェンが苦悩というマイナス感情との凄まじいほどの葛藤を、逆に創造的エネルギーに変えていたことが分かる。
第2楽章の泉のように湧き出す歓喜の音楽は、彼が苦悩の果てに求めてやまなかった人生に違いない。

中学時代の卒業アルバムの寄せ書きで、私はさほど考えることなく「苦悩を通じての歓喜 ベートーベン」と書いたが、この言葉は親父が持っていた、ブルーノ・ワルター指揮、コロンビア交響楽団演奏のベートーヴェンの交響曲のレコードの解説から借用させたもらったものだった。
今ではこの言葉の意味するところが分かるような気がする。
人生で辛酸を舐めたグリンベルクもきっとこの意味することを理解して、演奏に取り組んだに違いない。

この1961年の録音を初めて聴いたのが下の廃盤CDで10年くらい前のことだった。



その後、旧ソ連時代に製作されたレコードも探して手に入れた。
下は第23番だけが収録された普通のレコードよりもサイズの小さなレコード。








Youtubeでこの1961年の録音が無いか探してみたら、楽章ごとに区切られているが、1つだけ見つかった。貼り付けさせていただく。
再生回数が非常に少ない。
多分のこの演奏の存在に気が付いている人は愛好家でも少ないと思う。

Piano Sonata No. 23 in F Minor, Op. 57 "Appassionata": I. Allegro assai (1961 Recording)


Piano Sonata No. 23 in F Minor, Op. 57 "Appassionata": II. Andante con moto (1961 Recording)


Piano Sonata No. 23 in F Minor, Op. 57 "Appassionata": III. Allegro ma non troppo - Presto...
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付け爪後最後のトレモロ

2023-01-28 23:21:46 | ギター
付け爪後の独奏曲をもう1曲試してみた。
最初の方でミスしたが、まあいいか。

荒井貿易さん付け爪後最後のトレモロ 額に汗をかいたかどうかは忘れた 2023年1月28日
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付け爪してみた

2023-01-28 22:34:01 | ギター
右親指の爪が大部分欠けてしまってから、満足にギターを弾くことが出来なくなっていたが、以前、それは2018年の大規模演奏会の前に買っておいた付け爪があるのを思い出し、これを試してみることにした。

まず、下の付け爪は今から20年以上も前だが東京目白のギタルラ社で買ったものの残り。



ギタリスト用ではなく、女性がおしゃれのためにする付け爪のセットがそのまま販売されていた。
親指以外の爪の代用にはかなり重宝した。アロンアルファでないと接着できないが、数日間はもった。

今回使用したのはアリア(荒井貿易)から出ているギタリスト専用の付け詰め。



親指にも適合するサイズの付け爪も用意されているので助かった。
接着は専用の両面接着シートを使う。



最初この両面シートを見たとき、こんなシールでちゃんとくっつくのかと思ったが、意外にも接着力は強かった。
下は親指にシールを張ったところ。
上側の台紙を剥がして、付け爪を接着する。





この状態だと、付け爪が長すぎるので、爪切りや紙やすりで削って整える。



実際にギターを弾いてみてもはがれる心配はなさそうだ。
ただ、接着がどのくらい維持できるかだ。
風呂に入ったら、取れやすくなるかもしれない。
風呂に入るときは指にサランラップを巻き付けて入った方がいいかもしれない。

親指の爪が欠落していると、トレモロが出来ない。無理して弾こうとしてもちゃんと弾くことはできない。
この付け爪でアルハンブラを弾いてみた。
違和感は殆ど全く無かった。

アリア製の付け爪を親指に装着してトレモロがスムーズに弾けるようになったはいいけど、その代わり、無情にも額の夥しい汗が復活したアルハンブラ 2023年1月28日

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So in Love 日曜洋画劇場エンディングテーマを久しぶりに聴く

2023-01-28 01:24:00 | 映画
中学生1年生くらいのときからしばらく、日曜洋画劇場のエンディングテーマ曲として番組で流れていた「So in Love」を久しぶりに聴いた。
次の音源が、2番目のバージョン。

So in Love Morton Gould.mov


この演奏のオーケストラの演奏も素晴らしいのですが、ピアノの演奏がすごいです。本当にものすごい演奏です。
何というピアニストが演奏しているのだろう。

この曲を聴くと、内面から力強い感情的パワーが湧き出てくる。
同時に非日常的なロマンを感じる。

日曜洋画劇場のエンディングテーマ曲としてこの曲が採用されたとき、最初は下記のバージョンだった。
この音源は半年前にYoutubeに投稿されていた。貼り付けさせていただく。
このバージョンで全曲演奏を聴いたのは初めて。

【「幻」の別バージョン!】日曜洋画劇場ED『So In Love』、たぶんレア音源です【1970年代】


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