緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

NLPによって対人恐怖症は改善されるのか(8)

2023-08-29 23:12:36 | 心理
(前回からの続き)

B. 自己否定と強迫的衝動を原因とする恐怖の解決に向けて

Ⅲ 自分を攻撃した人間の正体(現実の姿)の理解

自己否定の構えが定着した背景として、人生の過程において、次のような人物と関わったことがなかったか、思い出してみる。

・人間であれば誰もがするようなミス、間違い、失敗など、些細なことを指摘し、正義、正論、理屈を持って、言われている側が「自分が悪いから責められるんだ」と受け止めて、心にダメージを受けるまで責めるような人。

・悪意のある皮肉のように、他人への攻撃をオブラートに包み、遠まわしに言うなど、相手に真意を気付かれないないようにして、確実に相手を傷つけにいく人。

・相手に罪悪感を抱かせ、自分の未熟さを原因とする問題を巧妙に相手の責任にすり替えるような人物。

自己否定に支配されているとき、人間の本当の姿に対しては盲目になっている。
相手の言う言葉の裏にある感情を感じ取ることが出来なくなっているのである。対人恐怖と、心に抑圧されたマイナス感情の苦しさに支配されている状態では、相手の現実の姿を見ることが出来ない。

このような状態になっている時、最も注意しなければならない人物が先に記載したような人物である。
このような人物と深くかかわると確実に心に大きなダメージを受ける。何故ならばこのような人物は、自己否定の強い、自責の念の強い人を選んで攻撃するからである。

このような人物とは、心が深く病んだ人たちなのである。
このような人たちも過去の不幸な人間関係で深く傷つき、自己否定している。
自己否定することで絶えず生じる、怒り、憎しみなどの悪感情のはけ口として、最も安全なターゲットを選んで、最も安全な方法で悪感情の解放を実行する。

彼らは基本的には、自己否定がエスカレートしてうつ病になる人と同じ心の問題を抱えている。
両者の違いは、うつ病になるような人が、怒りや憎しみを自分自身に対し向けるのに対し、人を傷つける人はそれらの感情を他人に向けて解決する点にある。
うつ病になる人は、他人を傷つけることは出来ない、他人が傷つくと心が痛むという良心があったから苦しい感情を溜め込み、自分を犠牲にしたのである。
人を傷つけて悪感情を解消する人は良心というものを捨てた人たちなのである。人を傷つけても何の罪悪感も感じなくなった人たちなのである。

パワハラ、モラハラ、いじめ、虐待、DV、ネットでの中傷などは、攻撃する相手にも、見ている周囲に人にも真意が気付かれないように行われる。
これが彼らの正体である。
狙った獲物は巧妙かつ確実にとらえるのが彼らのやり方である。

しかし自己否定から回復してくると、このような人たちが手に取るように見えてくるようになる。何故ならば、彼らも自分と同じ苦しみを抱えていることが同じ体験者として分かるからだ。
そしてだからこそ、彼らから攻撃されても反撃できるようになれるし、彼らの最も恐れているものも指摘することが出来るようになる。
そして後で、こんな情けない人物から攻撃されていただけだったのだ、ということが体感として分かる時が来る。

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