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世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

立花隆・川口淳一郎 講演会 「見えてきた太陽系大航海時代。その実現へ向かって」

2012年04月02日 | Weblog
仕事を定時で終了させ、新宿へ急ぐ。
そう、今日は待ちに待った川口淳一郎先生と立花隆先生の対談@紀伊國屋ホール。
「立花隆・川口淳一郎 講演会 「見えてきた太陽系大航海時代。その実現へ向かって」」

このブログで再三再四述べているが、私は、小惑星探査機はやぶさが大好きである。
恋に近いかもしれない。

もういないのにね…。
機械なのにね…。

でも好き。

あの黄金の体、
青いソーラーパネル、
4つのイオンエンジン、
それらを見ていると、息をするのも忘れてしまう。
これが恋ではなくてなんだろう。

そしてはやぶさ帰還で明らかに私の人生観は変わった。
仕事でも何でも、若干粘り強くなったかもしれない。

そんなはやぶさのお父さん的存在の川口先生の講演会はこれで3回目。
今日は前から4列目の席でそのお姿を拝めるというまさに夢のような講演会だ。

4階の紀伊國屋ホールに昇るとき、エレベーター内で立花隆先生に遭遇。びっくり。



さて対談。
数年前に行った姜尚中先生の講演会以来の紀伊國屋ホール。
レトロなホールである。特に椅子。腰掛ける際に気をつけないと、凄い勢いで後ろに傾く…。

父は立花隆の大ファンだ。
てか父に似ている。
私的にはジブリ映画「耳をすませば」の月島雫のお父さんの声の人だろうか。


お二人の噛み合っているようでいないような、でも微妙に噛み合わさっている(?)対談は非常に面白かった。
頭が良い方の話って面白いし、分かりやすい。

深宇宙港の話が印象的だった。
将来、ラグランジュ点に宇宙の港を作って…、という話。
技術的にはできるが金銭面では難しいとのこと。

50~100年後の宇宙ビジョンは
他の星で行うこととして、
・レアメタルの資源開発
・宇宙航路のインフラ整備
・滞在型の施設整備
・居住施設整備
を挙げていた。
居住施設整備のところで「刑務所なんてどうでしょう?」と言う川口先生。
他の星からでは逃げたくても逃げられない、これぞ究極の刑務所!会場、爆笑。


はやぶさ2の意義「地球生命体への探求」も興味深い。
はやぶさ2が目指す小惑星。
その名前を川口先生は変えないで欲しいと言う。
「1999JU3」…1999淳さん…だから、とのこと。ワロタ。

質疑応答で質問とは全く違うことを話し始める立花先生にも吹いた。


対談終了後、書籍の販売が開催されるとのこと。
しかも川口先生にサインをしてもらえるらしい。
迷わず書籍を購入。
1冊は「はやぶさ 世界初を実現した日本の力 描かれざる想いと真実」
もう一冊は初めてお目にかかる「はやぶさ パワースポット50」



いよいよ私の番。
嗚呼、はやぶさの生みの親が今、まさに私の目の前に…と思ったら急に胸がどきどきしてきた。

「今日は貴重なお話をありがとうございます」
「先生、これからも頑張ってください」
と上ずった声で言うのがやっとであった。



この本は一生ものだ。


サインを終えた川口先生は
「ありがとうございます」
と握手をしてくださった。

感無量である。


私の人生観を変えたはやぶさ、そのはやぶさを作った手を私は今握っているんである。
あたたかく、しなやかな先生の手。一生忘れない。

しかも一緒に写真撮影していただいた。


やべー。
泣きそう!

と、大興奮の夜だった。


紀伊國屋を後にし、駅に向かう。
惚けたように歩く私を新宿のネオンが照らす。
一つ一つの灯りが星のようだ。

歩きながら考える。
はやぶさが持ち帰ったものは1粒1億円とも言われているイトカワの欠片だけではない、と。

それは、
「諦めない勇気」
「夢見る力」
「希望」
「燃え尽きるほどに輝くことの美しさ」

今の日本に必要なものばかりだ。
はやぶさはやはり素晴らしい偉業を成し遂げたのだと改めて思った。

素晴らしい新年度の幕開けになった。

小惑星探査機「はやぶさ」の7年ぶりの地球帰還(川口淳一郎教授・JAXA)




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