世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

映画「コクリコ坂から」

2011年07月31日 22時46分11秒 | Weblog
映画「コクリコ坂から」を観てきた。
ジブリ作品を映画館で観るのは「千と千尋の神隠し」以来。
ジブリ作品特有のスクリーンいっぱいに広がる鮮やかな色彩を見て「そうそう、これこれ」と頷いてしまった。

港がある坂の町での青春ものというと大林宣彦監督の尾道三部作がリンクするが、この作品は1963年の横浜が舞台。

下宿を切り盛りする女子高生・海ちゃんと1級上の俊君のお話。
一言で言うと、カラオケに行く度に「青い山脈」を熱唱し、吉永小百合に手紙をしたためたという私の父。彼が観たら狂喜乱舞しそうな青春映画だった。
「ALWAYS 三丁目」の時代…母親曰く、「貧しかったけどみんな希望を持っていた一番良い時代」だ。

ただ当時を回顧し、「懐かしいね」では終わらせない要素も含まれていた。
誰かを思いやること、前向き生きることの大切さなどを教えてくれた。


海と俊。
惹かれ合うだが、二人に兄妹疑惑が漂い、…ってここで「昼ドラじゃね?」的雰囲気になるのだが、この青春映画はそんなダークな運命を一蹴してしまう。
青春、最強。
青春、ぱねぇ。

そんなこんなで若干焦点にブレがあることは否めないが、まあいいかと許せてしまう。
再び、…青春ぱねぇ。

二人が通う学校内にある古い建物「カルチェラタン」(学生会館?)が素敵だった。様々な部室がひしめきあっていて、そこで学生が思い思いの討論をしている。父から聞かされていた当時の青年の姿がリアルに再現されていた。スマートに物事をこなす今の若い青年とは同じ日本人だと思えない。

またその「カルチェラタン」を残すために生徒たちが一致団結するところで、自分の中学校時代の文化祭を思い出してしまった。
担任ツネヲの意向で、うちのクラスは段ボールで「人体 神秘の世界」という巨大迷路を作成した。口から肛門までの迷路を、段ボールで作ったのである。私は小腸の係で、ビニール手袋で柔突起をひたすら作成していた。男子も女子も一丸となって作成し、前日は夜まで学校に残った。完成した時、皆で喜び合ったことなどこの作品で昨日のことのように思い出した。

俊の友達・水沼君がめっさカッコいい!
眼鏡&7:3分け&インテリジェンス…私の好きなタイプ過ぎて、後半は彼しか目に入らなかった。


最近観た映画で一番心が洗われる作品だった。
どきどきわくわくっていうわけでもなく、淡々とした人々の息づく様子を写し出した作品なのだが、見終えたあと、じんわりと来る。

潮風の匂いまでも漂ってきそうなほどリアルな青い海や港町の風景と共に、まだ余韻が胸の奥でさざ波を立てている。



『コクリコ坂から』予告編 The latest trailer for Studio Ghibli "Kokuriko-Zaka Kara"
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息してれば生きていけるさ!

2011年07月31日 00時43分53秒 | Weblog
顔の産毛が酷い。
湿気を帯びると、むずむずと痒くなる。
見た目もカールおじさんのようになっていて、げんなりである。
前回、顔剃りに行ったのは5月の合コン前だった。たしか。
2ヶ月以上放置していたことになる。
カミソリを用いて一応は手入れをしているのだが、やはりプロによる顔剃りは何かが違う。
肌が一肌剥けたようになり、透明感が増す。そして化粧ノリも断然違う。
化粧水の吸収が良いのか、顔剃りに行った後は暫く肌の様子がすこぶる良い。

鼻の下の産毛を触りながら「二日酔いも直ってきたし…」と、夕方、近所の理髪店に行った。
この店は女主人マリコさんが一人で切り盛りしている。
私の顔をみるなり、嬉しそうな顔をするので、私も嬉しくなってしまう。

暑くなりポニーテールをする機会が増してきたので、襟足も剃ってもらった。
続いて蒸しタオルで蒸された顔を剃り剃り。
自分では出来ぬ小鼻の横など丁寧に剃ってもらった。
何かを塗られてマッサージ。
マリコさんの重厚な手の厚みが心地よい。
これをしてもらうと頬の位置が上がる。
パックを塗られたあとは、缶コーヒーを渡され、椅子に設置してある灰皿の蓋をオープンしてもらう。
マリコさんも喫煙者なので、この時間は二人で語らうんである。

マリコさんには2人のお嬢さんがいる。
長女(28歳ロリータ)が、最近、
「ねえ、お母さん。私、この先どうやって生きていくのか、わからない…」
と、神妙な面持ちで尋ねてきたらしい。
そしたらマリコさん、
「簡単だよ!息してれば生きていけるさ!」
と、元気いっぱい答えたとのこと。
「私はそんな答えを求めていたわけじゃない!!」
と逆上した長女。
「28にもなって甘えられても私ゃ困る」
と言いながらも、私は、マリコさんがお嬢さんたちを超大切に育てているのを知っている。

28歳。
一番悩む時期だよな。
正直、今の方が楽だもの。
頑張れ、長女。
それにしても
「息してれば生きていけるさ!」
って、超名言だ。


殿方の髪型のことをマリコさんに尋ねた。
私がフェチ級に好きな殿方の髪型「7:3分け」について。
あれは、毎朝、ブローが大変らしい。
節電の流れもあって、最近ではあまりリクエストされない髪型とのこと。
ショック…。
逆に、今時あの髪形をする殿方は相当オシャレなのだということも判明した。


1時間後、私の肌はミナクルな変貌を遂げた。
暫くは、むずむず顔症候群&カールおじさんからの逃れられる。
すっきりした。

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