映画「コクリコ坂から」を観てきた。
ジブリ作品を映画館で観るのは「千と千尋の神隠し」以来。
ジブリ作品特有のスクリーンいっぱいに広がる鮮やかな色彩を見て「そうそう、これこれ」と頷いてしまった。
港がある坂の町での青春ものというと大林宣彦監督の尾道三部作がリンクするが、この作品は1963年の横浜が舞台。
下宿を切り盛りする女子高生・海ちゃんと1級上の俊君のお話。
一言で言うと、カラオケに行く度に「青い山脈」を熱唱し、吉永小百合に手紙をしたためたという私の父。彼が観たら狂喜乱舞しそうな青春映画だった。
「ALWAYS 三丁目」の時代…母親曰く、「貧しかったけどみんな希望を持っていた一番良い時代」だ。
ただ当時を回顧し、「懐かしいね」では終わらせない要素も含まれていた。
誰かを思いやること、前向き生きることの大切さなどを教えてくれた。
海と俊。
惹かれ合うだが、二人に兄妹疑惑が漂い、…ってここで「昼ドラじゃね?」的雰囲気になるのだが、この青春映画はそんなダークな運命を一蹴してしまう。
青春、最強。
青春、ぱねぇ。
そんなこんなで若干焦点にブレがあることは否めないが、まあいいかと許せてしまう。
再び、…青春ぱねぇ。
二人が通う学校内にある古い建物「カルチェラタン」(学生会館?)が素敵だった。様々な部室がひしめきあっていて、そこで学生が思い思いの討論をしている。父から聞かされていた当時の青年の姿がリアルに再現されていた。スマートに物事をこなす今の若い青年とは同じ日本人だと思えない。
またその「カルチェラタン」を残すために生徒たちが一致団結するところで、自分の中学校時代の文化祭を思い出してしまった。
担任ツネヲの意向で、うちのクラスは段ボールで「人体 神秘の世界」という巨大迷路を作成した。口から肛門までの迷路を、段ボールで作ったのである。私は小腸の係で、ビニール手袋で柔突起をひたすら作成していた。男子も女子も一丸となって作成し、前日は夜まで学校に残った。完成した時、皆で喜び合ったことなどこの作品で昨日のことのように思い出した。
俊の友達・水沼君がめっさカッコいい!
眼鏡&7:3分け&インテリジェンス…私の好きなタイプ過ぎて、後半は彼しか目に入らなかった。
最近観た映画で一番心が洗われる作品だった。
どきどきわくわくっていうわけでもなく、淡々とした人々の息づく様子を写し出した作品なのだが、見終えたあと、じんわりと来る。
潮風の匂いまでも漂ってきそうなほどリアルな青い海や港町の風景と共に、まだ余韻が胸の奥でさざ波を立てている。
『コクリコ坂から』予告編 The latest trailer for Studio Ghibli "Kokuriko-Zaka Kara"
ジブリ作品を映画館で観るのは「千と千尋の神隠し」以来。
ジブリ作品特有のスクリーンいっぱいに広がる鮮やかな色彩を見て「そうそう、これこれ」と頷いてしまった。
港がある坂の町での青春ものというと大林宣彦監督の尾道三部作がリンクするが、この作品は1963年の横浜が舞台。
下宿を切り盛りする女子高生・海ちゃんと1級上の俊君のお話。
一言で言うと、カラオケに行く度に「青い山脈」を熱唱し、吉永小百合に手紙をしたためたという私の父。彼が観たら狂喜乱舞しそうな青春映画だった。
「ALWAYS 三丁目」の時代…母親曰く、「貧しかったけどみんな希望を持っていた一番良い時代」だ。
ただ当時を回顧し、「懐かしいね」では終わらせない要素も含まれていた。
誰かを思いやること、前向き生きることの大切さなどを教えてくれた。
海と俊。
惹かれ合うだが、二人に兄妹疑惑が漂い、…ってここで「昼ドラじゃね?」的雰囲気になるのだが、この青春映画はそんなダークな運命を一蹴してしまう。
青春、最強。
青春、ぱねぇ。
そんなこんなで若干焦点にブレがあることは否めないが、まあいいかと許せてしまう。
再び、…青春ぱねぇ。
二人が通う学校内にある古い建物「カルチェラタン」(学生会館?)が素敵だった。様々な部室がひしめきあっていて、そこで学生が思い思いの討論をしている。父から聞かされていた当時の青年の姿がリアルに再現されていた。スマートに物事をこなす今の若い青年とは同じ日本人だと思えない。
またその「カルチェラタン」を残すために生徒たちが一致団結するところで、自分の中学校時代の文化祭を思い出してしまった。
担任ツネヲの意向で、うちのクラスは段ボールで「人体 神秘の世界」という巨大迷路を作成した。口から肛門までの迷路を、段ボールで作ったのである。私は小腸の係で、ビニール手袋で柔突起をひたすら作成していた。男子も女子も一丸となって作成し、前日は夜まで学校に残った。完成した時、皆で喜び合ったことなどこの作品で昨日のことのように思い出した。
俊の友達・水沼君がめっさカッコいい!
眼鏡&7:3分け&インテリジェンス…私の好きなタイプ過ぎて、後半は彼しか目に入らなかった。
最近観た映画で一番心が洗われる作品だった。
どきどきわくわくっていうわけでもなく、淡々とした人々の息づく様子を写し出した作品なのだが、見終えたあと、じんわりと来る。
潮風の匂いまでも漂ってきそうなほどリアルな青い海や港町の風景と共に、まだ余韻が胸の奥でさざ波を立てている。
『コクリコ坂から』予告編 The latest trailer for Studio Ghibli "Kokuriko-Zaka Kara"