世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

父との会話

2011年07月05日 23時08分29秒 | Weblog
稟議書2件作成と先月の売上分析をした。
充実した一日だった。

残業後、帰りにいつものように実家に電話をした。
何回目かの呼び出し音の後に聞こえてきたのはオッサンのぐもった声。
…「もしもし」。
一瞬、母が強盗に遭遇し、手足とか拘束されて、そして今電話に出ているのは強盗で…という映像が脳裏に過った。
しかし、よく声を聞いてみたら父の声だった。

久々に父と会話をした。
彼は仕事人間だ。
私が幼き頃、彼は夜な夜な夜、明けまで残業や飲み会を繰り返していて、平日はあまり遭遇したことがなかった。

ぶっちゃけ、私は彼に対して甘え方を知らない。
彼も私にどう接して良いか思案しながら会話をしているフシがある。
互いの共通項、組織の中で働いていること、読書のこと、この2点で会話を続けていることを我々は何となく気づきながらたどたどしく会話を展開している。素面のときは特に。

父も私も好きな角田光代の話で盛り上がった。
「おもしろいよね」って。
どこがどうおもしろいのかを詳しく述べなくてもわかってしまう、これが遺伝子の力でなくて何だろう。そう信じたい。

ふと、今日が父の母、つまり私の祖母の誕生日だということを思い出した。
その旨を述べると、父は「ああ、そうだったね。忘れていた。覚えていてくれてありがとう」と喜んでくれた。

エキセントリックな祖母、名をば「タケ」となむいいける。
明治が終わる間際に生まれた彼女は一族に絶対的な力を誇っていた。
祖母の米寿の誕生日に温泉施設に親戚一同が集結し、誕生会を開催したので私はこの日を記憶している。
まさしく映画「サマーウォーズ」実写版。


親戚に対して沢尻エリカレベルに無愛想な私。
父は、私が祖母の誕生日を記憶していたことが意外だと思ったのだろう。
はしゃぎっぷりは相当なものだった。
「これから、仏壇に線香あげよう」とか言っていた。

なんてことのない会話だが、私と父の間が少し縮まった気がしてちょっこし嬉しかった。

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