昇天…天にも昇る気分ってまさにこのことを言うんだ…と強く実感した林真理子先生のサイン会。もう数度目になるのに、いつも緊張して、終了後は腰が抜けそうになる。今日もそうだった。
定時2時間前。
16時頃からそわそわしてしまった。前期の数字が固まったので、決算書類を手掛けるものの、ウキウキ感が止まらない。
18時。
チャイムと共に退社。いざ、池袋へ!駅でプレゼントの花束を購入。真理子先生はピンクのバラがお好きだという情報を入手していたので、ピンクベースのアレンジに。
会場には既に長い列ができていた。30分の待機の末に、ようやく真理子先生が見える位置まで進出。黒のニットと革のジャケットがかっこいい。髪は先週拝見したときは肩に少しかかるぐらいだったのだが、今日はボブになっていた。動く度にさらさらと揺れて綺麗だった。
真理子先生とエルメスの新作について熱く語っている前方の人が羨ましかった。
会場はリブロのやや通路っぽいところにあった。
行きかう人が足を止め、
「あ、an・anの後ろのページの人じゃん!」
と囁いているのが聞こえた。(「美女入門」ね。)
さて、私の番。
「宜しくお願いします」
と元気いっぱい宣う私。
「こんにちはー。お待たせしましたー」
と真理子先生。
整理券の裏側に記載していた私の氏名をご覧になった真理子先生は、優しく、そして深いお声で私の名前を音読してくださった。
今まで幾度となく呼ばれた私のフルネームの中で一番嬉しい響きだと感じた。
私の苗字「●〇」の〇は難しい。真理子先生はその「〇」をじっくりと書いてくださった。
この数秒間、お伝えしたいことがたくさん頭に浮かんできた。
・先週の愛宕山の講座、面白かったです。
・「下流の宴」の珠緒ちゃんに励まされました。
・マリーちゃん(真理子先生の愛犬)、可愛いですね。
・六条御息所の腰ガクガクなところ、赤面しちゃいました。
しかし、私のそんな感想を聞いても真理子先生には何の得にもならないのでは?とも思った。
そのような想像する心というものを、私は真理子先生の多くの小説から読み取ってきた。
だから黙っていた。
左手薬指の指輪(たぶん瑪瑙?)の優雅な様子や、数々の作品を生み出した右手の動きをじっと見つめていたら涙が出てきそうになった。
16年前。田舎の高校生だった私を激しく魅了した「葡萄が目にしみる」。あの作品を生み出した右手が、今、私の名前を綴っているというシチュエーションに鼻血ブーしそうなぐらいの感動を覚えた。
書き終えた真理子先生に花束を贈呈。
先生はそれをむんずと受け取り、
「まあ綺麗。ありがとうございます」
と言って、自らの右手を出してくださった。
握手。
柔らかで慈愛に満ちた手だった。
「これからも応援してますっ!」
と、伝えてその場を離れた。
嗚呼、昇天。
真理子先生の右手から、何か多大なパワーをもらえた気がした。
我が家の光源氏・吉熊の君。
次回は、
『下流の宴』出版記念 林真理子さんサイン会開催
5月11日(火)
三省堂書店有楽町店 1階特設会場
にて。
定時2時間前。
16時頃からそわそわしてしまった。前期の数字が固まったので、決算書類を手掛けるものの、ウキウキ感が止まらない。
18時。
チャイムと共に退社。いざ、池袋へ!駅でプレゼントの花束を購入。真理子先生はピンクのバラがお好きだという情報を入手していたので、ピンクベースのアレンジに。
会場には既に長い列ができていた。30分の待機の末に、ようやく真理子先生が見える位置まで進出。黒のニットと革のジャケットがかっこいい。髪は先週拝見したときは肩に少しかかるぐらいだったのだが、今日はボブになっていた。動く度にさらさらと揺れて綺麗だった。
真理子先生とエルメスの新作について熱く語っている前方の人が羨ましかった。
会場はリブロのやや通路っぽいところにあった。
行きかう人が足を止め、
「あ、an・anの後ろのページの人じゃん!」
と囁いているのが聞こえた。(「美女入門」ね。)
さて、私の番。
「宜しくお願いします」
と元気いっぱい宣う私。
「こんにちはー。お待たせしましたー」
と真理子先生。
整理券の裏側に記載していた私の氏名をご覧になった真理子先生は、優しく、そして深いお声で私の名前を音読してくださった。
今まで幾度となく呼ばれた私のフルネームの中で一番嬉しい響きだと感じた。
私の苗字「●〇」の〇は難しい。真理子先生はその「〇」をじっくりと書いてくださった。
この数秒間、お伝えしたいことがたくさん頭に浮かんできた。
・先週の愛宕山の講座、面白かったです。
・「下流の宴」の珠緒ちゃんに励まされました。
・マリーちゃん(真理子先生の愛犬)、可愛いですね。
・六条御息所の腰ガクガクなところ、赤面しちゃいました。
しかし、私のそんな感想を聞いても真理子先生には何の得にもならないのでは?とも思った。
そのような想像する心というものを、私は真理子先生の多くの小説から読み取ってきた。
だから黙っていた。
左手薬指の指輪(たぶん瑪瑙?)の優雅な様子や、数々の作品を生み出した右手の動きをじっと見つめていたら涙が出てきそうになった。
16年前。田舎の高校生だった私を激しく魅了した「葡萄が目にしみる」。あの作品を生み出した右手が、今、私の名前を綴っているというシチュエーションに鼻血ブーしそうなぐらいの感動を覚えた。
書き終えた真理子先生に花束を贈呈。
先生はそれをむんずと受け取り、
「まあ綺麗。ありがとうございます」
と言って、自らの右手を出してくださった。
握手。
柔らかで慈愛に満ちた手だった。
「これからも応援してますっ!」
と、伝えてその場を離れた。
嗚呼、昇天。
真理子先生の右手から、何か多大なパワーをもらえた気がした。
我が家の光源氏・吉熊の君。
次回は、
『下流の宴』出版記念 林真理子さんサイン会開催
5月11日(火)
三省堂書店有楽町店 1階特設会場
にて。