晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

海堂尊 『チーム・バチスタの栄光』

2009-04-27 | 日本人作家 か
この作品は「このミステリーがすごい!」大賞を受賞して、
その後映画化やドラマ化などして、続編も話題になり、なん
だか読んでない〈観てない)自分が取り残されてしまった感
があったのですが、ようやく意を決して(そこまでじゃないけど)
購入。

患者の「愚痴」を聞くのがメインの医師、田口は、ある日病院長
に呼ばれて、院内の心臓病手術チーム「チームバチスタ」で、ここ
数例で連続して成功していないことに何かしらあるのではないか、
それを調査してほしいと依頼されます。

田口はチームの医師、補助役医師、看護士、麻酔医、技師に質問
するも、手がかりは掴めず。そして、いよいよ田口立ち合いのもと、
手術が行われ、患者は蘇生せず、死亡。田口はいよいよ自分の手に
負えないと感じます。

そんな中、厚生労働省から白鳥という男が派遣されてくるのですが
白鳥はやりたい放題、傍若無人で摩擦や軋轢を巻き起こします。
はたして、連続術式失敗は、ただの事故か、過失か。過失だとすれ
ば、殺人なのか・・・

やがて、ある人物が自分が犯人であると名乗りでるのですが、直接の
死因はこの人物ではなかったのです。

真犯人は、なんだか拍子抜けというか、ああ、こいつか…という感じ
でした。
ミステリーの定石を外そうとするも、結局は定石に着地してしまった
とでもいいましょうか。
ただ、密室殺人と社会性をミックスしたミステリーという着眼点は
おもしろく、決して過去の作品の焼き直しではない新しい風である
と思いました。

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