晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

北村薫 『ターン』

2009-04-01 | 日本人作家 か
本作は、「時と人」の三部作のうちの第2作、残念ながら第1作
の「スキップ」はまだ読んでおりません。第3作の「リセット」
をいちばんはじめに読んだんですけどね。順番バラバラ。

交通事故にあった女性が、目を覚ますと、そこはふだん暮らして
いる家と、日常の街並みなのですが、そこには彼女以外だれもい
ないのです。そして、事故に遭った時間である午後3時15分に
なると、また同じ1日のくり返しになってしまいます。

そんな日々のなか、突然電話がかかってきます。
電話の相手は男性で、彼女の版画を画廊で見かけて、家に連絡を
してきたというのですが、彼女のいる不可思議な毎日の説明を受け
て、そして男性の協力によって、彼女は病院に入院していて、意識
がずっと戻らないということを教えてもらうのです。

はたして彼女は同じくり返しの毎日から抜け出せるのか。
電話の相手の男性はどこまで彼女の助けとなれるのか・・・

文中の随所に、心に留めておきたいような登場人物のセリフがある
のですが、一歩間違えばクサイ言い回しですけど、読んでいる最中
は内容に引き込まれているので、口に出したら照れちゃうような恥
ずかしさもさほどありません。


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