非国民通信

ノーモア・コイズミ

労組を黙らせたいなら民主党に清き一票を

2015-09-30 22:11:19 | 政治・国際

民・共の協議不調に=岡田氏「連立ハードル高い」(時事通信)

 民主党の岡田克也代表と共産党の志位和夫委員長が25日、国会内で会談した。志位氏は、国政選挙での野党間の協力と、安全保障関連法の廃止を目的とする暫定的な連立政権構想に関する協議入りを要請。これに対し、岡田氏は選挙協力に消極的な姿勢を示すとともに、連立構想の実現性にも疑問を呈した。ただ、今後も話し合いを継続することでは一致した。

 席上、岡田氏は共産党との選挙協力について「保守層・中間層の支持が減ってしまい、結果的に(政権交代の)目的が達成できなくなるという議論もある」と指摘。志位氏が「国民連合政府」と表現する連立構想に対しても、「果たして現実的か。共産党と政府を共にするのはハードルが高い」と伝えた。

 

 過去にも一度ならず共産党から民主党サイドに選挙協力を打診した実績はあるのですが、基本的に民主党から断られているわけです。今回も、同じパターンが繰り返されることになりそうですね。ネット上の熱心な民主党支持層は健忘症なのか歴史修正主義者なのか、共産党が非協力的なせいで自民党を利してしまった、共産党は民主党に道を譲れ云々と強弁することが多いものですけれど、それにはまず民主党に態度を改めてもらわないとダメでしょう。

 ここでの岡田代表の判断は概ね妥当と言いますか、私が過去に述べてきたこととも一致しています。つまり共産党と組むことで「保守層・中間層の支持が減」る可能性は高いわけです。ネット上には何があってもアレコレと理由を付けて結局は民主党を支持し続ける人も多いですが、本当の多数派は浮動票ですから。共産主義は廃れても反共主義は今なお盲目的な信奉者がいます。浮動票を取り込まねば選挙で勝てない民主党にとって、共産党は組むことにデメリットが多すぎる相手なのだと言えます。

 

維新・連合トップ、野党勢力結集で一致 松野・古賀氏が会談(産経新聞)

 維新の党の松野頼久代表と連合の古賀伸明会長は26日夜、東京都内で会談し、来年夏の参院選へ野党勢力の結集が必要との認識で一致した。関係者が27日明らかにした。

 連合は民主党最大の支援組織。会談は、民主、維新の合流構想をめぐり両党の「連携協議会」が発足したことや、古賀氏が近く退任することを受け開かれた。維新の党の江田憲司前代表と連合の会長に就任する神津里季生事務局長も同席した。

 雇用政策や行財政改革など維新と連合の主要政策に大きな隔たりがないことも確認した。

 

 一方、維新と民主党は来年夏の参院選に向けた連携協議会の設置で合意したことが伝えられています。そもそも維新の党ができた当時から民主党が秋波を送ってきた相手なのですから、むしろ遅すぎたようにすら感じるところです。だいたい大阪でこそ例外的に民主と維新は対決することがありますけれど、その他の地方選挙区では共に連立与党を支える同志なのが普通です。地方議会の選挙では自民や公明、社民とだけではなく維新もまた民主党の同盟者として共産党と戦ってきた戦友である以上、国政選挙でも組めないはずがありません。

 民主党の支援組織である連合もまた、維新の代表と会談し「雇用政策や行財政改革など維新と連合の主要政策に大きな隔たりがないことも確認した」ことが報じられています。まぁ実際、大きな隔たりはありませんよね。あったのは、感情的なしこりだけですから。維新側には民主党内の共産党嫌いと同程度には労組嫌いもいたわけですが、反労組色が強い人は橋下一派の方に流れていったことも影響しているでしょうか。感情的な対立さえ消えれば、政策的に近いところが手を組むのは自然な流れと言えます。

 実際のところ、反・労組の立場であっても民主党は良きパートナーであると思います。連合が労働組合として本来の役割を果たしてきたとは言いがたいのもさることながら、それ以上に民主党は「支持層への利益誘導をしない」党でもあります。民主党が政権の座に就いていた期間、最大の支持母体である労組(の組合員)に便宜を図るような政策は出てくることがありませんでした。そして連合もまた昨今でこそ安倍政権批判に熱心ですが、主君である民主党が与党であった時代は政権批判に繋がるような言動は控えてきたはずです。むしろ民主党時代の方こそ、労組の口は完璧に塞がれていたのではないでしょうか。労組が嫌いであるならば、民主党を支持するのは良い判断です。自民党が決めたことなら反対でも、民主党が決めたことなら容認する人ってのは意外にいますから。

 

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コメント (2)
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