非国民通信

ノーモア・コイズミ

NO!選挙カー推進ネットワーク

2007-04-17 22:13:52 | ニュース

ノー選挙カー:「騒音、排ガス」一掃へ…推進ネット設立(毎日新聞)

 15日、首都圏の新人候補10人らによって「NO!選挙カー推進ネットワーク」(代表・伊藤悠都議)が設立された。また、茨城県日立市議選では現職10人が選挙カーを自粛した。

 推進ネットは、車にスピーカーを設置しない、車中から音声を発しない、選挙カーに支払われる公費負担を請求しない--の3項目に賛同する候補者らで発足。東京都調布市議選に立候補した民主新人候補(37)は「騒音、排ガスを出し、税金まで使って走る選挙カーを使わない選挙戦をします」と出陣式で宣言。選挙カーの絵に斜線を施した推進ネットのロゴマーク入りののぼり旗を掲げた。

 そういえば、街頭演説がうるさいと頭突きを見舞って逮捕された人もいましたね。頼みもしないのに拡声器を片手に乗り込まれるとあっては不快に感じる人も少なくないのでしょう。特に名前を連呼するだけの選挙カーは前々から評判の芳しいものではありませんでした。選挙カーでの名前連呼を止めるという発想がもっと早く出てきていても不思議ではなかったくらいです。それでも選挙カーは不滅ですが・・・

 一つには、選挙カーでの名前連呼に変わる有力な代替案が見つからないからかもしれません。大方の有権者は候補者の側から訴えかけていかないと無関心のまま、候補者の側で何らかのアクションを取り、それによって有権者を振り向かせねばならないわけです。そのためには限られた場所で粛々と政策を訴えているだけでは足りない、能動的な支持層であれば支持者の側から候補者の意見に耳を傾けに来るかもしれませんが、より多数の有権者は自ら候補者を訪ねてその政策を問うようなことはしないわけで、そんな有権者を振り向かせるためにはどうしたらいいのか? そうなると候補者側が車で有権者の居住地まで乗り込み、問答無用で名前を連呼して存在をアピールする、そういう結論になるのでしょうか。

 ブログもそうですね、例え内容が良くても宣伝に出ないと読まれない。どんなに素晴らしい内容であっても、読者がやってくるのを待ちかまえているだけでは誰に知られることもなく消え去るのみです。他人のポストにビラをねじ込むつもりで各所にトラックバックをばらまいたり、それで反感を買う虞があるとしても、何らかの手段によって存在を知ってもらわなければ人に何かを伝えることは出来ませんから。

 さて選挙カーが不滅である理由のもう一つは、そういうしきたりだから、と言うのがあるかもしれません。選挙とは車で住宅地に乗り付けて名前を連呼するもの、誰一人立ち止まることのない通勤時の駅前で演説するもの、そういうものだという「常識」が一部の人の間では根強いのではないでしょうか。選挙カーでの名前連呼等、選挙の「お約束ごと」をきっちりやらないと、あたかも職務を怠っているかのような印象を持つ人がいるような気がします。アレも政治家の仕事のうち、アレをやらない奴は職務怠慢だ、けしからん、と。

 とはいえ、引用元にあるように選挙カーを使えば僅かなりとも資源の浪費や大気汚染にも繋がりますし、選挙の「お約束ごと」である以上は選挙費用として税金が使われる、無駄だ、という声もあるわけです。そしてもちろん単純に「うるさい」という声も。朝の駅前演説もご苦労なことですが、残念ながら勤め人は時間に追われており、演説に耳を傾けていては遅刻してしまう、足早にその場を通り過ぎるばかりで訴えが届いているかは望み薄です。

 とはいえ、何もしないわけにはいきません。従来型の選挙活動の効果は今ひとつかもしれませんが、だからといって何もしなければ何も得られません。今回の推進ネットでは自転車で移動したり、地域を絞ったり、あるいは支援者への挨拶回りを中心にするなど活動の軸をずらして対応する模様ですが、さて結果はどうなるでしょうか?

 

 ←何か感じていただけましたら是非

コメント (9)
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