Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

2012 年を振り返る(自分篇)

2012-12-31 12:49:47 | Weblog
まずは仕事の話から。今年の年初に掲げた研究上の目標6つのうち,1つ(アフィリエイト広告の実態調査)はある程度遂行,もう1つ(乗用車の重装備が市場成果に与える影響)は年末ぎりぎりに着手したものの,残りはほぼ手つかずに終わった。ぼくの生産性はこんなものである。

「アフィリエイト広告」については研究助成をいただいた吉田秀雄記念事業財団に報告書を提出し,その後シミュレーション分析を拡張し続けて,その都度成果を ISMSJIMSWCSS といった学会で発表した。また,補足的な計量分析の結果を JASMIN で報告した。

アフィリエイト広告はスパムやステマということばを連想させることが多く,まともに研究されることは少なかった。しかし,この研究の成果に対して吉田秀雄財団から奨励賞をいただけたことは,こうした分野を研究する価値が認められたことを意味する。素直に喜びたい。

現在の形態のアフィリエイト・プログラムが今後どれだけ続くか分からないが,もっと多様な形での消費者生成型広告あるいは消費者駆動型広告と呼ぶべきものが今後拡大していくことは間違いない。その潜在的なメカニズムやダイナミクスについて,さらなる研究が必要である。

思い返せば,今年学会で発表した内容はアフィリエイト広告関係ばかりであった。この調子でいくと「アフィリエイトの水野」というポジションを獲得できるかもしれない。とはいえ,在庫はまだ多数あるし(現在1つを執筆中^^;),新たに取り組みたい課題もいっぱいある。

教育面では学内(富野先生)や学外(中川先生)のゼミとの合同イベントを実施したり,来年度の関東学生マーケティング大会への参加を決めたことが新機軸といえる。後者はゼミの活動内容を多少「アカデミック」な方向へ転換することを意味する。卒論を書かせる以上,それが自然にも思える。

明治大学ラグビー部のごとく「前へ」の精神でいこう。

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