Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

ネットワーク型研究へ

2007-05-30 23:26:29 | Weblog
今日は日帰り東京出張。森川町食堂とどちらにするか迷ったが,久しぶりにアルルカンで昼食。美味。メニューも増えているようだ。そのあとMMRCで報告会。プロジェクトメンバー以外に,後援企業の皆様や高名な自動車産業研究者の方々が参加した。センター長は体調不調でお休み。

われわれの「技術ベースのブランドマネジメント」研究についても,いろいろ有意義なコメントをいただく。注目すべきは,特許や部品調達戦略の研究者たちとの具体的なリンケージが生まれそうなことだ。小グループ(クリーク)で行っていた研究がネットワークへと広がっていく気配。しかし,それは実際,どんな感じになるのだろう・・・。

当面は,国際比較調査の調査票作りが急がれる。と同時に,個人的にはこれとはまったく別のテーマで,来週の今日,消費者間相互作用の研究会での発表が迫っている。一応ベースはあるのだが,週末にどこまで追加作業できるか・・・綱渡りは続く。こちらでも,研究自体がネットワーク的に展開するとうれしい。だとしたら,それを可能とする場を求めねば。

(以下付け足し)
ちょっと前に,バラバシが,かつて研究は天才一人が行う時代があり,そのあと,数人の共同研究スタイルが広がったが,いまや数十~百人規模のネットワークで研究が行われるようになったと,確か Nature に書いていた。これは自然科学の話だが,社会科学でも今後,数十人規模の研究ネットワークが増えていくのではないか。

もちろん,数十人が全員一緒になって研究するのではなく,いくつかの小グループに複属し,グループ横断的なバイパスが様々なところにあるというイメージ。つまり,高いクラスタ性と短い平均距離を持つスモールワールドネットワークなわけだが,中心にリーダー(コンダクター)は必要で,スケールフリー性も持つ。ぼくの職場でも,成功している研究集団はそうじゃないのかなと思う。だが,大方の先生は,1人かせいぜい2~3人のユニットで活動している。天才ないし国際A級ならそれでもいいんだが・・・。