ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

硫黄島からの手紙

2007年05月28日 | 映画の話

Photo_337 クアトロの父は、山岡荘八の歴史小説が好きで、昔に講談社の全集100冊を読み始めた。順調に進んで、最後は「小説太平洋戦争」。著者は従軍記者だったので、その内容はリアルで重く暗い。結局98冊まで読んで最後の2冊がどうしても進まなくて読めなかった。やはり舞台が武士の時代に置き換えて貰うと物語として理解しやすいが、第二次大戦となるとあまりにリアルすぎる。
クリント・イーストウッドの「父親達の星条旗」と「硫黄島からの手紙」を続けて観た。これもやたらに重く暗い。戦闘シーンのリアルさは、目を覆いたくなるほど。糸を引いて落ちてくる爆弾、炸裂する爆音などのリアルさはとにかくすごい。グレーにまとめた映像も素晴らしい。しかし、山岡荘八の小説のようにあまりにもリアルで、消化しきれないものがある。気分がすっかり重くなった。
「父親達の星条旗」では、「我等の生涯の最良の日」の映画を思い出した。こちらも暗かったが、救いがあった。
「硫黄島からの手紙」では、「西部戦線異状なし」を思わせるシーンがあった。「西部戦線異状なし」は詩情のある映像が素晴らしいが、クリント・イーストウッド監督も意識的にその点も配慮してあった。

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