愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

泉佐野市 旧向井家住宅

2014年08月30日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)大阪府

大阪南部泉南地域、泉佐野市の文化財に指定された民家です。

役小角により開闢、元山上と呼ばれる犬鳴山七宝瀧寺(しっぽうりゅうじ)への道筋、府道62号線沿い、阪和自動車道を潜って直ぐ左手に茅葺屋根が見える。

この茅葺民家「旧向井家住宅」は、関西空港自動車道の建設工事により、泉佐野市上之郷机場(かみのごうつくえば)から、平成5年この地、土丸(つちまる)へ移築、復元された。

現在一般開放され、内部土間で地産農作物販売もされ、利用されている。

この「旧向井家住宅」は、泉南地域の江戸期建築様式の特徴をよく残す建物で、棟木(むなぎ)に享和(きょうわ)2年(1802年)建立の墨書があり、母屋もその頃に建てられたと考えられています。

茅葺き入り母屋造りの棟には大きな雁振瓦(がんぶりかわら)を乗せ、庇は本瓦葺で葺き上げ、格式を窺わせる。

こうして何とか保存された建物の影には、消え去った庶民の茅葺民家もあったのだろうが??

撮影2013.12.4