旧五個荘町を代表するかのような整然とした素晴らしい屋並みの中に残された茅葺き民家。
金堂町はその名の通り、聖徳太子がこの地に金堂を建立したとの伝承に由来、古代条里制の区画割りを残す古い歴史の土地であると同時に江戸末期から昭和初期にかけて活躍した近江商人の発祥の地でもあり・・・・、
水田風景のなかに商人屋敷と社寺が甍を並べ、広い掘割り水路に錦鯉が泳ぎ、この町並み景観が「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されている。
そんな一画、この地独特な景観を持つ弘誓寺の対面、生活道路を隔てて洗練された茅葺き民家が残されて居る。
綺麗に改装された棧瓦の下屋、漆喰白壁に近江独特の渋いベンガラ塗の柱や格子出窓が良く映え、上に載る茅葺き母屋も良く整えられて居る。
茅葺母屋は両側入母屋造り、棟は棧瓦葺き、下屋は相当現代風に改装されている。
素晴らしい街並みの素晴らしい景観の中、誇らしげに近江前垂れが破風を飾って居る・
撮影2013.7.21